[AI×浮世絵]AIで描く新しい"浮世絵"のはなし

こんにちは。ai creatorです。
今回はぼくが製作しているAI×浮世絵のはなしです。

ぼくはふだん人工知能について研究しています。
詳しくいえば、
「絵や写真を生成する人工知能の効率的なつくりかた」ということをやってます。

この研究をぼくは2年前くらいに知ったんだけど、当時は、
「AIが数字を書くことはできるか」「AIが人の顔を描くことはできるか」
みたいなことにしかこの技術を使ってなかったんですね。
研究テーマだから別にイイしそれはそれですごいんだけど、あんま面白くないよねぶっちゃけ。

(AI(DCGAN)が描いた人の顔)

「アニメキャラの顔をつくれるか」みたいなことやってる人はいたんだけど、
そのほかにこの技術で変なことをやってる人がいないように見えました。
(実際は知らなかっただけでオモロイことやってる人は結構いたんだけどね)

ならやっちゃおーっと軽い気持ちで始めたのが"AI×浮世絵"プロジェクトです。

ちょっと話はそれるんだけど、ぼくの父さんは画家です。
その影響もあって小さい頃からアートにはそれなりに慣れ親しんでいたんですね。でも今までの人生はお勉強ばっかりで、アートに近いことはほとんどやってなかった。
だからこの機会に「今まで勉強してきた技術でアートを創ったらめっちゃオモロくないかな」と思ったのも、"AI×Ukiyo-e"プロジェクトを始めたきっかけだったなと今では思います。

どうやってAIに浮世絵を描かせた?

AI (ここではDeep Learning)というのは基本的にはやっていることは同じで、
「たくさんのデータを与える(試行錯誤をさせる)ことで、コンピュータが勝手に法則性を見つける」ということをさせています。
なので今回もそれとおんなじで、まずパブリックドメインから集めてきた浮世絵の画像およそ1000枚を集めてきました。
葛飾北斎や菱川師宣など主に江戸時代に活躍した絵師たちの名画が主です。

(葛飾北斎 富嶽三十六景 甲州石班澤)

AIに勉強させる画像が集まったら、あとはアルゴリズムを選んで、
AWSでGPUインスタンスを立ててコードを走らせれば学習が始まります。

今回学習アルゴリズムにはProg.GANというモデルを使いました。
1024×1024というかなり大きいサイズの画像生成を可能にしたスタック構造のGANです。(GANについては後ほどわかりやすい記事書きます)
githubから誰でもコードを引っ張ってこれるので、自分でも学習させたい人はぜひみてみてください。(Prog.GANの扱い方も需要があれば記事にします)


AIが浮世絵を描けるようになるまで

学習には環境にもよるんだけど、およそ10~20日くらいかかります。
これは余談だけど、AWSのGPUインスタンスは1日の利用料がだいたい1,000円くらいなので、10,000~20,000円くらいかかっちゃいます。学生には痛いです。
お金があれば1024×1024の高画質な浮世絵を生成するところまでやりたかったんだけど、このときは金欠だったので512×512で学習をとめてます。

学習の経過を見てみると、
学習を始めた初日はこんな感じでほとんどモザイク画のようなものしか描けないんだけど......

学習が進むにつれてアメーバのような形状を描き出すようになります。
大まかに浮世絵の形状を掴もうとしている段階です。

4日もすればかなり浮世絵の特徴を掴み出してきて......

一週間も立てばどんどん細かいところまで描けるようになります。
最終的には......

このように浮世絵のテキスチャを持ちながらも、入力の指示次第で様々なモチーフを描く人工知能が完成します。

学習が終わったあとは、どんな指示を出せば浮世絵を学んだ人工知能が新しいエモい浮世絵を描くかを試行錯誤します。その結果描くことのできた浮世絵を作品として発表しました。

AI×浮世絵の作品

浮世絵を学習させた人工知能を使い、ぼくが創った新しい浮世絵がこちらです。

浮世絵の要素を持ちつつ、デジタルな色使いや融解したモチーフを人工知能により融合させています。

新しいテクノロジーを用い日本の伝統を少しだけ奇妙な方向にアップデートした作品だと自分では思っており結構好きな作品たちです。

落合陽一さんにRTされてちょっとだけバズったりもしました。

AIを用いて浮世絵を映像に?

さらにもっと面白い方向に発展させられないかと考えた結果、創作したのがこちら

AIが描く浮世絵を連続的に変化させ、映像作品に仕立て上げました。
連続的に変化する奇妙な浮世絵が、まるで危ないドラッグをやってる時の光景のようだとちょっとだけ好評でした。

現在はこちらをさらに発展させて映像作品を作りクラブイベントで流したりしています。(この辺の話も後々!)


以上、今回は簡単にですがぼくの製作している"AI×浮世絵"プロジェクトについてのお話でした。次回もAI×Artのモロイ創作について書きたいと思います。

最後まで読んでくださって、ありがとうございました。



[支援のお願い]
文中でも触れましたが、人工知能を学習させるのは結構な計算費用が必要です。
もしぼくの活動を応援してくださる方がいれば、
少しでもサポートしていただけるとこれからの創作活動の励みになります。
よろしくお願いいたします!

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kishi yuma

AI×Art Magazine

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