久保田政男②ーある反ユダヤ主義研究家を読む

フリーメーソン」(1984/5/31発行)を読む。
山本五十六軍神論は奇妙で、なぜ山本五十六が持ち上げられマレーの虎山下泰文が軍神にならないのか?から「日本人に謝りたい」で明かされたユダヤの論理(タルムード思想)やルーズベルトの正体を再び語る。新しい情報はスターリンによる粛清はソ連国内のユダヤ勢力排除であること、ユダヤ民族とアーリア民族の永遠なる闘争がありユダヤはアーリアに負け続けることが語られる。非常に興味深い。
川尻徹は本書を読んで「滅亡のシナリオ」の続編にあたる予言本を書いていたのかもしれない。

久保田政男は1932年大阪市生まれ、青山学院大学文学部英文科中退、国会議員秘書、英字紙編集長を経て欧米、ソ連遊学。ユダヤ問題を研究、フリーメーソン最高指導者と親交を結び、フリーメーソンのルネッサンスに尽力。現住所 東京都文京区水道1-5-16という。産業国際センター代表取締役。
書いている中身と経歴のギャップが大きい。メーソン最高指導者と親交を結んだ割にはメーソン=ユダヤとして攻撃している。

キリスト教を奉じるアーリア人vsユダヤ教を奉じるユダヤ人の永遠の闘争と常にユダヤが敗れる運命というのはミゲルセラノに通じる。キリスト教も男色や尼僧へのセクハラがあり科学者の探求を弾圧する装置だったが、これはキリスト教にユダヤが入り込んだからだと言うベンジャミンフルフォード やデーヴィッドアイクの説がある。何でも悪いことはユダヤの所為にするのは知的ではない。だが全ては民族闘争だというのは八切止夫の歴史観にも通じるものがあり個人的には納得できる。

以下、興味深い情報。重要と思う部分は太字にした。
・長谷川泰造はユダヤは15という数字を好むので、合計値が15になるよう第一次世界大戦を1914年に起こしたと語った。だから次は1941年と予言した。
・山本五十六こそ20世紀最大の予言者だ、予言者になれたのは自作自演だからだ。フリーメーソンは予言を大事にしておりノストラダムスの予言もその一例
・ルーズベルト山本五十六の交信記録を久保田政男が私淑するZ氏は保持しているが公開禁止が解けていない。次著で書こうとのこと
・キリスト教民族vsユダヤ教民族の闘争が続いており、ユダヤ教民族はキリスト教民族に抑圧され続けており復讐の時を狙っていた。キリスト教民族は国家があり政府がある。ユダヤ教民族には国家がないが政府はある。それがフリーメーソンだ
ユダヤは1717年にメーソンの実権を掌握。1717年以前をoperative mason,以後をspeculative mason と呼ぶ。
・日本陸軍は旅団のマークに五芒星を使用。明治初期のメーソンの影響による。
・ユダヤはアーリアに虐げられた民族であり歴史を語れば恨み節と逆転計画しかないのでアーリアからすれば陰謀をユダヤは企図してるように見える
民主主義国家=ユダヤが操れる国。ファシズム国家=ユダヤが操作不能な国。ユダヤは20世紀以降は国家同士で相討ちさせる戦略をとる。
・アメリカでレーガンが選挙で買ったのはレーニンのクーデターと同じ性質。
・ベルギーメーソンのシャルルドモングランが薩摩藩の五代友厚に、プロシアメーソンのエドワルドスネルが長岡藩の河合継之助に接近。日本は明治維新からユダヤが流入。吉野作造と美濃部達吉は天皇制破壊の為のエージェント。
ユダヤが日本で積極的に活動したのは満州入植を検討していて、日本が邪魔だった為
・進駐軍が笑顔だったのは勇敢に戦う日本人=スーパーマンやゴッドだと東南アジア戦闘を通じて考えていた為
・日本共産党は講座派の思想を持っていたが、ニューディール派も同じ発想だった。野坂参三がフリーメーソン人脈を使い日本共産党と米国ニューディール派を繋いだ
アーリア人の反撃としてのレッドパージによりニューディール派は日本から米国に送還され日本国内でも下山事件など発生。マッカーサーはメーソンなので帰国。
・レーガン政権はフリーメーソン政権。イスラエル以上のユダヤ人がいるソ連を破壊しユダヤ人を救う意図あり。
・日露戦争、第一次世界大戦、シベリア出兵はフリーメーソンの意を汲んでいる。満州事変以降がアンチフリーメーソン。
・フリーメーソンは第二次世界大戦までに自身に都合のいい権力構造や原爆を作ったがヒトラーにユダヤ人を大量に殺され、中国共産党に東洋の権益を奪われた。
・経済封鎖はフリーメーソンのよく行う手法で、戦争違法化の論理で各国の軍事的弱体化を狙う。
・マルクスの「宗教は阿片なり」の宗教はキリスト教のことで、ユダヤはキリスト教により再び支配されるのを恐れている。マルクスの国家論は国家とはユダヤ人を合法的に圧迫する道具だというものでユダヤの本音がある。
・日教組はユダヤ人の願望を代弁している。
・第一次世界大戦中のドイツはドイツ人は前線におり後方にユダヤ人がいて物流支配していた。バリンラーテナウ方式と呼ばれる。それ故に敗北した。その後ドイツ1%のユダヤ寡頭勢力が自由と平等を並走させ国家を解体するワイマール憲法を作り支配。だがドイツ人はその意図に気づきナチズムでワイマール憲法を超克。ワイマール憲法下では共産主義でないと人にあらず状態の為、国家社会主義労働者党を名乗った。アーリア人によるユダヤへの反撃として戦争が始まり、英国首相チェンバレンもヒトラーと共にユダヤ人と戦う為にいわゆる宥和政策でヒトラーを支援した。
・タルムードのうちシュルンハンアルクーショッツェンハミツバッド第348条がマルクス主義の源流。非ユダヤ人の財産はユダヤ人が預けているだけなのでいつでも没収できる=国有化政策。学問的粉飾すると剰余価値説
・マルクス=モルデカイはユダヤの上層家系だったがスパイとして改宗した。ルーズベルトもローゼンフェルト家改宗した存在。
・フランスの評論家サリュート「ボルシェヴィズムの秘密の起源」ではヘーゲル汎神論がマルクスの自然神教観念を消去しユダヤ人の誇りと崇高な思想による全世界支配を目覚めさせたと語る。
・ハイネは「ネオメシアニスト」なる思想集団リーダーでマルクスをライン新聞導いた。マルクスはロンドン亡命中にネオメシアニストに唯物史観を混ぜた教えをつけて第一インターを作る。
・マルクスの搾取Ausbeutungという概念は元は高利貸のユダヤドイツ人が言っていた言葉
スターリンが粛清が必要だったのはメーソン勢力という反抗分子がいたから。ヒトラーは独裁者だからドイツ人とユダヤ人を分別できたがスターリンは独裁者ではないので分別できず収容所群島を作る羽目になった。ソ連はメーソン(レーニン)vs反メーソン(スターリン)の抗争を繰り返している。スターリンはメーソンと孤独に戦い毒殺された。
・だがスターリンは外交面ではメーソンと妥協しユダヤ人メーソンのリトヴィノフを活用してゾルゲースターリンールーズベルトで真珠湾攻撃の情報を流した。
・スターリンの排ユダヤ運動はキーロフによりなされたがキーロフは1934/12/1メーソンに暗殺されその2年前はスターリン愛妻が謎の死を遂げユダヤメーソンの後妻カガノヴィッチの妹を迎える。1935/12/5ソ連新憲法にはユダヤ排斥禁止の項目追加。メーソンはトロツキーを使いスターリン追放画策。メーソンはユダヤの中で犠牲者が出る手の込んだ工作も実施しソ連国内の反ユダヤ主義者撲滅を狙う。
・ノモンハン事件などはメーソンによる策謀でスターリンの意図ではない。
・スターリンはマルクス主義を完全に理解していたがメーソン勢力は理解しておらず共産党で上に立てない。またスターリンは軍も支配していた。メーソンは違う。メーソンはアーリア国家を弱体化させるのが目的だから軍には入らない。
・NY在住ユダヤ人ローゼンバーグが米国の原爆の秘密ソ連に出したと電気椅子処刑されたローゼンバーグ事件はレッドパージで米国メーソン勢力が弱体化した為にソ連に情報投げた。この事からもソ連にはメーソン勢力ありと言える。
・メーソン勢力はソ連でのユダヤ抑圧状況を告発すべくソルジェニーチンを出す。
・ソ連ではメーソン教が若者に流布。コムソモリスカヤプラウダという青年共産同盟機関紙とリテラトゥールナヤガゼータという文学新聞が活動の舞台。
・ソ連中央委員 ゲオルギーアルバトフとジャーナリストのヴィクタールイスはクレムリンのスパイ
・ポーランドの「連帯」なる労働組合はメーソン組織
アメリカは共産主義に汚染されているから貿易摩擦と言ってる。自由経済なら摩擦が起きて当然。それを阻害するのは共産主義者だからだ。米国は牛肉とオレンジ自由化を迫るがこれは自民党を困らせ左翼政党を作りたいから。

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