フランスにおける反ユダヤ主義とフランス現代思想の近似性

時代は反ユダヤか。ナチズムの復権か。
フランスといえば、フリーメーソンによるフランス革命のなされた国であり、シオン長者の議定書ではフリーメーソンはユダヤの別働隊とされる。また、ゴーン逮捕の背後にあるフランス政府のルノー経由での日産強奪プランに、社会主義国である中国との近似性を読み取り、フランスが社会主義国家だと指摘する経済評論家もいる。そう、”社会主義国”フランス=ユダヤ国家と言えなくもない。フランスにはロスチャイルド家もあり、イスラム国由来の怪しげなテロも勃発しており、興味深い国家である。(註1)

国家の源流が、ユダヤになっているのであれば、そのお膝元での反ユダヤ主義の勃興が意味するものは何か。フランスを支配するユダヤが弱体化し、抑圧が解けて反ユダヤ主義が復活を遂げつつあるのか?だが、ことはそう単純ではない。フランス現代思想の出自を分析することが、この問題の解答に対する補助線だろう。

経済にのみ注目し、「フランスが貧しくなっており、怒りの表現が反ユダヤ主義」という意見もある。だが、それは経済にのみ問題を還元するユダヤ的な発想の弊害である。貧乏だから反ユダヤ主義、というのは論理的ではない。

第二次世界大戦後、例えばハイデガーの思想を引き継いでいるのは、デリダなどフランスの思想家だ。ヘーゲルもコジェーヴに引き継がれた。だが皮肉なことにデリダはユダヤ系であり、コジェーヴはロシア出身でおそらくユダヤの系統である。(註2)つまり、フランス現代思想は、ナチズムをユダヤ的に換骨奪胎したものである。もしかすると、換骨奪胎をユダヤが行ったもの、伝達の過程で結果的に、反ユダヤの土壌が育まれ、純正な人種に基盤を持つ反ユダヤ主義行動が起きている可能性もある。だが、フランスは移民国家であることも考慮すれば、ナチズムに最後の一撃を与えるべく、ユダヤによるあえての自作自演の反ユダヤ活動である可能性が高いと思う。デリダやコジェーヴの思想のように、ナチスに見せかけてユダヤ思想という類のものである。だからマクロン大統領まで出てきて運営しているのだ。反ユダヤ主義の息の根を止めるべく、あえての反ユダヤ行動をユダヤが運営しているのだろう。ポリティカル・コレクトネスをはじめとするあらゆる言論封殺の手段と同根だ。もっと言えば、マクロン大統領がマリーヌ・ルペンに選挙で敗れないようにする為に仕込んだインテリジェンスである可能性も高い。

ミゲル・セラノは、ヒトラーはあえてユダヤに敗れることで、世界にユダヤの存在を知らしめ、世界の危機を救い、物理的には負けたが精神的には勝ったのだ、と語っている。フランスの反ユダヤ主義は、ユダヤによる自作自演であれば、ヒトラーの精神的な勝利を無にするアクションである、と言えるかもしれない。

註1:国家社会主義=ナチスと、社会主義=ユダヤの差異を明確化する必要がある。例えば、イスラエルは、現在は自由主義経済だが、元来はキブツなど社会主義的なベースを持ち、ユダヤ=社会主義の法則が成り立つ。ナチスも、元はムッソリーニのファシズムに人種理論を混ぜたものだと批判的に語られることがあり、ムッソリーニも元はと言えばレーニンに絶賛される人材であった。国家体制とユダヤ的なものの関係はまだ研究が必要だ。
註2:コジェーヴの「ヘーゲル読解入門」を読んでみればわかるが、主人と奴隷の論理は、ユダヤとゴイム(=非ユダヤ人)の論理と読み替えられそうな中身である。ハイデガーがその知性を褒めたバタイユはコジェーヴの影響下にあるが、ユダヤ的ではない。一方で同じコジェーヴの弟子であるラカンはフロイトを継承し、バタイユの妻を寝とるというユダヤ的な行動をしている。

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