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「AIvs教科書が読めない子どもたち 」

AIvs教科書が読めない子どもたち by新井紀子

今日は書評です。

岡山と広島へ行った。
 この文には二つの意味があるのわかりますか?

この質問を即座に答えられた人はAIに勝てるかもしれません。

  答えは 岡山県と広島県へ行った。
  または 岡山くんと広島へ行った。

AIとは人工知能のことです。AIが人間を超えたと最近は言われています。
もはや将棋もチェスもAIに人間は勝てなくなりました。
映画「ターミネーター」はAIが人間を襲うようになってコンピューターに
人類が支配されるような話ですね。

果たして人間はAIに負けるのでしょうか?
この本の中に10年後から20年後にはAIに仕事の半分が代わると書かれています。例えば銀行の融資担当者、今までは財務状況などを調べて融資するかしないかを人間が決めていたのがAIが過去のデーターを元に返済能力などを一発で判断してしまうのでいらなくなる。その他、スポーツの審判や電話オペレーターなどもいらなくなるそうだ。

では逆にAIには出来ない仕事とは?
冒頭の質問に戻るがAIいわゆるコンピューターはあくまでも計算機なので
数値に置き替えられないものは苦手なのである。
人間なら「岡山と広島へ行った」と聞けば、前後の脈絡やコミュニケーションで岡山とは場所のことなのか人の事なのかを判断出来るがAIには出来ないのだ。

東大に合格出来るAIを作るのに一番高い壁は国語と英語で、冒頭の質問のような文を読み取ることが難しいそうだ。ちなみにMARCHレベルなら合格できるそう。

つまりAIが苦手な文章を読み取る能力やコミュニケーション能力を持っている人は生き残れるが逆な場合は仕事が無くなっていくということ。

作者が調べたデーターでは、教科書の意味がつかめない子どもが
増えているそうで作者はこのままだとAIに負けてしまうことを
危惧している。

感想
難しい部分もあり理解するのに苦労する一冊だったが、
私は塾の先生なので、これからAIに負けない子どもたちを
どうやって育てていくべきなのか、とても参考になった一冊であった。

ちなみに塾の先生の仕事はAIに科目により代わられるかもしれないが
生徒とのコミュニケーションを取りながら教育アドバイザー的な
役割はまだまだ残っていけそうなのでホッとした。




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