ボーダーを越えて何かするには、負荷がかかりますし、勇気が要ります。でも、一歩踏み出した先には新しい世界が広がります。
SKE48のどんちゃんこと、福士奈央がお笑いを始めた時、それは新しい一歩だったと思います。
　そこから、様々な賞レースを経験しながら、彼女はお笑い界の人々に知られていきます。時には、「アイドルとお笑いどっちをするの？」という声があったと思います、しかし、彼女はアイドルをしながらもお笑いもするという選択肢を取りました。アイドルだからこそ、出来るお笑いがある。その選択はとても面白かったのを覚えています。
　しかし、彼女にかかる負担もあり、芸人を暫くお休みすることになりました。

　ああ、またどんちゃんがお笑いをする姿が観たい、でも本人が望まないことをファンが望むのもなあ、と葛藤のエブリデイだったんですが、なんと、この度、久々のお笑いライブ出演が決定。しかも、以前、どんちゃんが出演していた「芸人もういっちょ」で共演した「みほとけ」さんとのツーマンライブだから、期待せずにはいられません。

　Ｋ-ＰＲＯさんで好きなライブをする権利を行使してどんちゃんを呼んでくださったみほとけさんには感謝しかありません。

【ここからはネタバレ全開で書きます】

　まずは、聞き覚えのあるＢＧＭが会場で流れる中、ライブはスタート。
　AKB48の東京ドーム公演のオープニング映像風の演出にはニヤリとさせられましたよ。
　恥ずかしながら、みほとけさんに関するバックボーンは元アイドルということぐらいしか知らなかったんですが、まさかのＡＫＢ４８の９期生オーディション合格者だったんですね。親御さんの反対で残念ながら４８を離れることになりましたが、もし、残っていたらと期待させる素敵さがあります。
　丁度、９期生のみなるんが、どんちゃんに「みほとけさんって人、うちのエース的存在だったから」という証言がいかに彼女がダイヤの原石だったかを考えさせられます。
　アイドルからお笑いという道筋はどんちゃんともリンクするところも多そうですよね。
　

　まずは、チームE公演の「SKEフェスティバル」の１曲目、「重力シンパシー」からスタート。
　どんちゃんの足さばきが本当に綺麗です。
　みほとけさんの表情もアイドルしてて、youtubeの動画で観た顔とはまた違って新鮮です。
　ふと、思ったんですが、ＳＫＥ４８というアイドル集団の中にいれば、分からなくなるのかも知れませんが、こういう対外試合の場に出ると、どんちゃんってやっぱりアイドルなんだなあ、と彼女の魅力を再認識させられました。

　トークを挟んで、まずは、みほとけさんのネタから。
　まさかのお経で踊るアイドルネタなんですが、サイリウムの代わりに線香とか、「喪主？」とコールを要求するのも面白かったです。ちゃんとＳＫＥ４８ファン向けに「1.2.3.4.ヨロシク！」や「パレオはエメラルド」の要素も入れてくださっていたのもニヤリとさせられました。

　続いてどんちゃんのネタなんですが、「オンライントーク会」というコロナ禍以後のアイドルシーンではお馴染みになったイベントをネタにしています。
　以前にあった握手会の怒りをぶつけるネタの進化系かと思うんですが、面白かったですね。中でも「お兄ちゃん」と呼ばせるヲタクへの怒りを語るところが面白かったです。
　やっぱりどんちゃんは、毒を吐く系のネタが強いですね。
　オチもオンライントークならではの落とし方で秀逸でした。

　続いて、みほとけさんのフリップネタ。
　天国行きと地獄行きの仕分けをしていくんですが、これがもう「分かる分かる！」というチョイスが多くてですね。
　「実質無料ですね！」や「繁華街のコイツラ」で爆笑しました。
　あとは、突如でてきた「病院行き」も最高でした。

　トークコーナーのお互いのことを知ってんのかクイズは前半こそ、簡単だったものの、みほとけさんの１００点問題やどんちゃんの１００点問題の難易度の高さですよ。
　

　最後は二人のコラボネタ！
　みほとけさんの仏像の知識を活かしたポーズについての説明がネタになっていきます。
　時々混じる、「ＳＫＥ４８メンバーのポーズ」が面白くてですね。
　中でも「選抜メンバーにだけ許されたポーズです」で爆笑しました。
　ううむ、今回のライブのベストだったのではないか、と思います。

　最後のトークでは、どんちゃんのＴＨＥ　Ｗへの出場が宣言されます。
　もう、待ってたぜ、という感じです。
　アンコールでは(お笑いのライブでアンコールってあるんでしょうか？)、まさかのお経のアイドルソングアレンジ、みほとけさんが作ったんですね。ここでも、どんちゃんのアイドル性が光りますし、みほとけさんの声色が、アイドルソング風なのにお経のようで心地よかったです。
　アンコール明けのトークで、「もういっちょTV」に関わっているTPこと、「高橋P」の名前も出て来て、またどんちゃんに関わってくれているのが本当に嬉しいです。

　僕個人のことになって申し訳ないですが、最近、わりと力を入れて書いたことが、あまり反応が良く無くてげんなりしていたところだったんですが、二人のおかげでかなり元気をもらいました。
　さあ、再び始まるどんちゃんのお笑いの道。
　まさに「芸人もういっちょ！」という彼女の思いが素晴らしい結果に繋がることを願っています。
　みほとけさんとどんちゃんがTHE Wの決勝で再会して欲しいなと思います。