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20180313日記

仕方がない。
仕方がないよねえと自分に言い聞かせながらわたしはその店に入った。
電車が止まっていたのだ。いつ再開するかわからない、そしてわたしは仕事帰りでぐったりしていて夕飯がまだで、おなかがすいていた。だから、まだ週の前半だけど焼き鳥屋で生ビール飲んでも仕方ないのだ。
わたしと同じことを考えているひとはいっぱいいて、おそらくこの曜日のこの時間帯にはありえない客だったのだろう、店内はてんやわんやしていた。すぐに出てくるだろうとおもって頼んだポテサラは焼き鳥より後にやってきたし、カウンターのお隣にやってきたおばさまが注文した生よりも、そのあとにわたしがおかわりした生のほうが先にきた。隣からの視線を感じて、先にどうぞって言ったほうがいいか迷いながら手はジョッキを持ち上げて口元へ。これはわたしの待ちわびたビール。
狭くはないけど広くもない、満席のカウンター席で飲みながら、うまい注文のしかたについて考えていた。
決してひろくはないカウンター席の自分の領地、そしてひとりで残さずおいしく食べられる量。わたしはお通しのキャベツに、ポテサラと焼き鳥を三本、生ビールを二杯いただいた。これ、なかなかによかったのではないかとおもうのだ。
混雑していたからなのか普段からそうなのかわからないが、焼き鳥が一本ずつ、時間をあけて出てきたのもよかった。一本を味わいながらビールをいただき、あたたかいうちに食べ終えてキュッとビールで口の中を締めて、また次のあたたかい一本へ。欲張ってたくさん頼んでもおなかいっぱいになるかもしれないし、おいしいうちに食べられないかもしれない。もったいない。
今度は電車がとまっていない日に、またこの店にいってみようとおもう。焼き鳥は時間をあけて一本ずつ出てくるのか、まとめて出てくるのか、確認するためだ。

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