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レビヤタンシステム 補講2

レビヤタンシステムの詳細は

実戦的な戦略(strategy)をご紹介する。
スキャルピング戦略である。

① 5分足の方向に1分足で仕掛ける。

さて、5分足の方向とはなにか?
もうすっかり理解している諸氏も多かろうが
移動平均線や従来型オシレーターを使い慣れていると
なかなかパラダイムシフトできないでいる人も少なくなかろう。
ここにいま一度確認しておくことは無用の重複ではないと考える。

なるほどAlligatorは「トレンド」の始まり、継続、終焉を明確に示す。
しかし、レビヤタンにおいては単に「トレンド」の有無や方向を
知ることには重きを置かない。Alligatorは移動平均線の亜種ではない。
目的は「トレンド」の可視化ではない。「市場の構造」の可視化である。
推進波と修正(調整)波を可視化すると言い換えてもいい。

「5分足の方向に」を具体的に表現すれば

5分足のワニが上に向けて口を開けている
 ➡ 5分足で上昇の推進波が形成されている
 ➡ 1分足で上昇の5波を狙う

5分足のワニが下に向けて口を開けている
 ➡ 5分足で下降の推進波が形成されている
 ➡ 1分足で下降の5波を狙う

5分足のワニが口を閉じている
 ➡ 5分足で修正(調整)波が形成されている
 ➡ 1分足ではトレードをしない

② 各市場のオープンの時間帯を狙いすます。

ワニが眠っているのはどういうときであったか?
市場参加者の感情 (sentiment)にあまり変化がなく
買い手売り手双方が積極的な行動をおこさないときである。

ワニが目覚めて口を開くのはどのようなときであったか?
市場参加者のセンチメントに変化が生じ、それにともなって
買い手あるいは売り手がなんらかの行動に出たときである。
アインシュタインが言う通り、何かが動くまで何も起きない。
"Nothing happens until something moves."

この市場原理を市場のオープンに合わせて考えようというのが
このスキャルピング戦略の骨子である。各市場のオープンと同時に
新たな市場参加者が新たな思惑で参入し売買行動を起こす。
この新たな思惑がカオスであり、売買行動の変化がフラクタルである。

オセアニア時間に眠っていたワニが、東京オープンで目覚める。
東京時間に眠っていたワニが、ロンドンオープンで目覚める。
ロンドン時間に縦横無尽に食い尽くし、ついに腹満ちて
ロンドン時間の終盤に眠りについたワニが、NYオープンで目覚める。

無論くる日もくる日も判で押したがごとくこの通りになるわけではない。
しかしこの現象が見られる日のほうが多い。

東京オープンでトレードするなら、クロス円がよろしかろう。
日経225先物という選択肢もある。ただし、CFDの場合は
特に海外のMT4口座のスプレッドは広すぎて話にならない。

ロンドンオープンでは、ポンドやユーロに絡む通貨がよい。
ドイツ株価指数 DAX やイギリス株価指数 FTSE でも通用する。

NYオープンなら、ドル絡みに絞ったほうが優位性がある。
当然、NYダウ、ナスダック、S&P 500も狙ってみたい。

トレードする通貨ペアは、1分足スキャルであることを踏まえて
極力スプレッド的に有利なものを選ぶべきである。

5分足の方向を知って、1分足で仕掛ける。
トレードルールは、初級でも中級でも上級でも構わない。
上達したら、トリプルで仕掛ければいい。
目安として、1分足で1波から5波を狙うためには
60分から90分ほどチャートの前にいられる時間を作ればよい。

1分足スキャルピングの場合に限って、特別な工夫を要することがある。
エントリーは常に逆指値注文で執行するというのがルールであった。
そのときのボラティリティや通貨ペアにもよるのだが、1分足だと
「フラクタルから1 pip + スプレッド離したところ」の逆指値注文を
MT4が拒絶するケースがある。現在値から近すぎる逆指値は入れられない。
その場合は、成行注文するしかない。本来逆指値注文を置きたいラインを
ローソク足が越えたら、すかさず成行でエントリーする。終値確定ではなく
ヒゲでもいい、ローソク足が越えた瞬間だ。もしそのラインに逆指値を
置くことができていれば、そのときに注文が約定したはずなのだから。
1分足でスキャルしていて、予約注文を入れて席を立つ人もまさかいまい。
スキャルはトレード中はチャートに張り付いていなくては仕方がない。

これとは逆にもうひとつの注意点がある。
これまた通貨ペアやその日のボラティリティによるのであるが
長いヒゲがやたら発生するようなときは、トレードを見合わせる。
理由は、損切りまでの値幅が大きくなりすぎてしまうからである。
損益比は最低でも 1 : 1.5 というルールだった。1分足スキャルということを
考慮して、1 : 1.もよしとしよう。これを達成することが覚束ないくらい
損切りまでの距離が遠いときは、エントリーを見送ることが賢明だ。
例えば、損切りまで15 pips だとしたら、15~20 pips の利確は
1分足トレードにおいてあまり現実的ではない。
具体的には、Fractal Boxが縦に長く高いときにはエントリーしない。

スキャルピング戦略として解説したが
5分足と30分足
15分足と1時間足
などの組み合わせで同様に考えることができる。

しかし、1時間足と4時間足やそれ以上の時間軸では
市場オープン時のモメンタム増加を利用して勝負するという
時間帯戦略の優位性は薄れるであろう。

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