母からの教え

考えることが多くて頭がパンクしそうである。

考えることが多くて頭がパンクしそうなら、考える前に動けばいいのでは?と思って色々動いていたら、今度は身体がパンクした。

謎の高熱が出たのだがコロナでもインフルでもなく「きっと何かのウイルスだね」という大変ありがたいお言葉(致し方なし)をお医者様からいただいて病院を後にした。

咳止め薬も品薄で処方できないため、欲しかったら薬局で買ってね!と言われ(致し方なし)子供の頃から服薬してきた、ブロン液とトローチを購入するなどした。

ブロン液は永遠に飲み続けられそうなくらい美味しい。もっと飲みたいとせがんだら、母親(薬剤師)に「中毒患者になるから気をつけろ」と言われたことを覚えている。まぁ薬なので飲み過ぎるとオーバードーズするよね…でも一本飲んでも大丈夫なくらい美味しい。

反対にトローチはあんまり美味しくないのである。私はもっと美味しいのど飴が舐めたかったけど、母親(薬剤師)に「こっちの方がよく効くから」とトローチばかり与えられていた。母親の中では、薬の評価は明確に《効く>>>>効かない》と決まっていたのだけど、良薬口に苦しとはよく言ったもので、よく効く薬はほとんど美味しくなく、実に暗澹たる思いだった。

そんなことを薬のパッケージを見たら一気に思い出してしまった。普段何を見ても母親のことを思い返すなんて無いのに、すごいことだ。やはり薬剤師である母の人生は薬と共にあったのだなぁ。

そんな母は病院勤めで、常に病気の患者さんが周りにいる中で働いていたにも関わらず、体調を崩したところをほとんど見たことがない。ちょっと調子を崩すとすぐ薬を飲んで寝ていたのも効いていたと思うけど。

「なんで病気の人のそばで働いてるのに風邪をひかないの?」と聞いたことがある。

「風邪なんて気合いよ、風邪を引くのは気合いが足りないの」

気合いの問題じゃなくない?とその時は思ったけど、当時の母親と同じ年齢になって考えると、日頃の基本動作含めて、結局は気合いなのかもと思う。何せ母は健康だけでなく、色んなことに気合いが入りまくっている人だったし。

もっと気合いを入れることで強くなり、やりたいことを全部こなせるようになるだろうか。そんなことを考え、布団でゲホゲホ咳をしながら、このnoteを書いている。

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