伊豆の住宅は無事上棟し、先日上棟式を行っていただきました。

私が今まで設計者として関わった中で、おそらく一番印象的な上棟式となりました。

注文住宅では施主さまの計らいで職人さんたちを現場に招いて食事やお酒でおもてなしをしてくれるといった上棟式が最近では主流かと思いますが、今回の上棟式では、職人さんはもちろん施主さまの親戚や友人、さらには近所の方々などが集まっての盛大な餅まきが行われました。

近所の子供たちもみんなそれぞれ袋をもって集まってきて、餅まきが始まるころには100人くらいいたのではないかと。施主さまや親戚の方々、そして棟梁の入念な準備の甲斐あって、大盛況の上棟式になりました。個人的にはとても貴重な経験をさせていただき嬉しかったです。

昔は新しく家が建つということは近所の方々の間では大きな関心事であり、そして子供たちにとってはお菓子やお餅がもらえるという、わくわく心待ちにするようなイベントだったのですね。

手刻み材による建て方も私にとっては初めてのこと。屋根や小屋梁がほとんど現しの仕上げになるので、変形部分の取合いや接合部の納まりなど心配なことが色々とあったのですが、丁寧な手仕事による接合部の仕口などを確認でき、一安心しました。