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#507 自分発案のアイディアをチームで試してみるときのポイント

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、書籍『仕事は自分ひとりでやらない~仕事を抱え込まずに助けを求める技術ヘルプシーキングの教科書~』いよいよ4月21日発売のオンラインスクール育休スクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

今日も「もうすぐ書籍が出ますよ」のアナウンスを全面に出したタイトルコールをさせていただきました。
お聴きいただきありがとうございます。
Amazonで予約もできるようになっているのですが、早速コメントで「私、予約しましたよ」という声もいただいて、本当に嬉しいです。
ありがとうございます。

自分発案のアイディアをチームで試してみるときのポイント

今日は、このチャンネルの質問ボックスにいただいたご質問を取り上げつつ、放送をさせていただきたいと思います。
いただいた質問は、ベアーさんからのご質問です。
ベアーさん、ありがとうございます。
こんな感じです。
【小田木さん、いつも楽しく聴いています。
三人の子育てをしながら、フルタイム正社員として働いています。
先日、部内会議でダイバーシティをテーマに話をする機会があり、育休を経験し、どう自分が変化したか、どうなりたいかという話をしました。
私にできることとして、これから両立期を迎えるメンバーからの要望があれば、相談役、メンターになれるのではないか、そういう存在になりたいと伝えたところ、ぜひ積極的に進めてみなさいと承認を得られました。
が、どのように進めていこうか思案しています。
メンターについて過去放送でお話しされていた記憶があるのですが、社内でそのような制度があるんでしょうか?
どのようにメンターを見つけられたのか?良いメンターとは?どんなことに留意した方が良いのか?アドバイスいただけると幸いです。
ザックリとした質問で申し訳ありませんが、よろしくお願いします。】

というご質問です。
ポイントを挙げてみると、まず両立期の仲間の相談者になる、こういった役割をできることを発信してみた。
会社からも、ぜひやってみてという承認が得られた。
一方で、どう進めていこうかなと思案されている。
そんなベアーさんのご質問でした。

ぜひ一緒に考えてみたいなと思いますが、これまず、すごくいいなって思いました。
ご自身が経験して、考えたことだとか、そこで手にした変化、こういったことを会社に発信をまずしてみました。
発信と合わせて、そういった相談者がいる仕組みって、すごく重要だと思うので、まず私がそういった人のサポートができればという提案をし、さらに、じゃあやってみようよ、やってみてよという形で、トライの承認が得られた。
この発信・提案・トライ、この一連の流れが素晴らしいですよね。
たぶん、ベアーさんにとっても、関わる方にとっても、私はすごく良い取り組みになるんじゃないかと思いますし、そういう取り組みになってほしいなと思いました。

いきなり最終ゴールを目指さない

私もベアーさんと一緒に考えられたらなと思うのですけど、こんなところがポイントになるんじゃないかという点を、三つほど考えてみましたので共有したいと思います。
まず一つ目は、これは初めてのトライになりますので、私はですね、いきなりドカンという成果や目標を掲げる前に、段階を切って進めていくのが良いんじゃないかなと思います。
メンターって、いわゆる助言者とか相談者ですよね。
一般的に直属の上司、業務上の指示者ではない、斜めの関係の人が引き受けることによって、利害関係のない中でオープンにいろんな相談ができたり、客観的なアドバイスが受けられるというのが、メンターの仕組みなのかなと思います。
段階を区切って進めようというのはどういうことかというと、いきなり最終ゴールを目指して、例えば、キャリア形成のための助言ができているとか、全社的、もしくは、部門的な仕組みになっているとか、ニーズに即した活動が完璧にできているというところをゴールに定めちゃうというよりも、そこに最終的に至るまでに、たぶんいくつかステップがあると思うんですよね。
例えば、「一番最初は、こんなことやってみようと思っている。」こういった話をした時に、「それ、ぜひ利用したい」というニーズの存在を確認するステップもあると思いますし、次には、いきなりお悩み解決の前に、まず相談できる相手がいるとか、話を聞いてもらえる場があるということが支持されたり、機能していく段階があって、その先に、仕組みとして定着していくとか、キャリアに関する必要なアドバイスだとか助言が、闊達に交わされている状態になっているとか、そういうゴールに至ると思うのですけれども、いきなりその目的を置かずに、段階を区切って進めていきますというのを、承認者の方、応援者の方と共有するというのが、結構大事かなと思います。

「じゃあ、まずはこういった機会があった場合に、ぜひ話をしてみたいという人がいるか、探ってみますね。」とか、「まずは一人二人、実際に話をしてみて、例えば、相談できる相手がいるとか、話を聞いてもらえる場があるということに対して支持してもらえるかどうか、ちょっと確認をしてみます。」そして、ニーズが見えてきた。そして、こういった場に対する支持が見えてきたという時に、「じゃあ、具体的にこんなプランを立てたり、こういった仕組みを作ってやっていく方向で、このさらにトライを重ねてみます。」こんな感じですよね。
でかいゴールを最初から掲げずに、段階を区切って、その都度手応えだとかニーズを確認しながら進めていくというやり方ができるといいなというのが、一つ目のポイントかなと思いましたね。

支持者や応援者を作っていく

二つ目のポイントは、今のような形で小さくやってみながら、ベアーさん一人じゃなくて、支持者や応援者を作っていけたらいいなと思っています。
ちなみに、どのぐらいの組織なんですかね?
一年で育休者が30人とか50人とかいる部門なのか、それとも年間2、3人だねというところなのか、そこはちょっと見えないですけれども。
それでもまず、支持者というのは、喜んでくれる人、こういった機会があったときに、話を聞いてもらえて良かったと言ってくれる人、こういった支持者を作りながらやっていく。
いきなりドンと「こういう制度がありますよ」というよりも、まずは自分のネットワークだとか、部門の人脈の中で、そういったタイミングに入る方とつながって、「ちょっとこういった機会があるんだけれども、話をしてみない?」という形で個別に相談や持ち掛けができたり、そういう中で支持者を作っていくという活動と、あともう一つ、応援者、まず仲間がほしいですよね。
一人だけでやるよりも、「あー、私もそういう機会があればいいなって思っていた。」、「一緒にやりたい。」とか、「力になれることがあれば、力になりたい。」と言ってくれる人でもあり、もしくは、同じ部門の会議に出ていた方々で、例えば、「うちのチームにちょうど産休を予定している人がいるから、ちょっとつながらせてもらえるかな?」という形でつながりを作っていってくれる人。
こういった支持者とか応援者を、小さくやってみながら作っていけるといいなというのが、二つ目ですかね。

情報の扱いを丁寧に決めておく

こういった1on1だとか、メンタリングの機会に交わされる情報の扱いにめっちゃ気を付けるというのが、かなり大事だなと思っています。
ここはもちろん、ベアーさんも重々承知ですというところかもしれないですが、”話をしてもらう”に際して、その話は、誰にも開示されない中で聞いてもらえるのか?とか、もしくは、個人は絶対に特定されないけれども、部門として、どんなサポートの機会が作れるか考えていく材料にしたいから、どういった相談テーマがあったかというところは、例えば、ダイバーシティ推進のチームに限定して共有させてほしいとか。
とにかくたぶんすごくセンシティブな情報を扱うと思いますので、誰がその情報に触れるのか?もしくは、誰も触れないのか?もしくは、そこで得られた情報は、どんなふうに活かされるのか?こういったことを、まず最初の一人目の段階から丁寧に決めておく。そして、合意を得た上で話をしていくということができると、運営者としてのベアーさんも、そして相談者さんも、安心してこの仕組みを使っていけるんじゃないかなと思います。

そんなポイントを考えてみました。
ベアーさんの取り組みは、安心して相談できる相手がいるとか、話を聞いてもらえて、それだけでスッキリするとか、不安が軽くなるとか、やっぱり求めている人が必ずいるんじゃないかなと思いました。
さらに、そういった斜めの関係で話を聞き合うとか、相談者がいるという状態って、今回は両立ですけれども、両立だけじゃなくて、すごくチームにとってもいいんじゃないかな。
まさに、タテヨコナナメでつながって問題を解決していったり、一人で抱え込まずに相談できる。相談していい。そういった共通認識というか、文化づくりにも貢献するんじゃないかなと思いますので、私は陰ながら、めちゃくちゃ応援をしたいなと思いました。

ベアーさん、ご質問ありがとうございます。
このVoicyチャンネルの質問ボックスは、チャンネルのプロフィール欄にリンクが貼ってありますので、特定の放送へのコメントじゃないけれども、こんなことを取り上げてほしいなとかあれば、ぜひご活用ください。

ありがとうございます。

それでは、今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子プロフィール


「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール育休スクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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