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#533 ビジョンを掲げて仕事をするのか、相手の顔色を見ながら仕事をするのか

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、復職後の仕事が3倍楽しくなる、オンラインスクール育休スクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

ビジョンを掲げて仕事をするのか、相手の顔色を見ながら仕事をするのか

今日は、ビジョンを掲げて仕事をするのか?それとも相手の顔色をうかがいながら仕事をするのか?こんなテーマで放送させていただこうと思っています。
このテーマを考えるきっかけになったイベントがありまして、今週5月10日火曜日に、人事やD&I推進を今担当されている当事者の会にしようということで、オープンセミナーだけれども、ちょっとクローズなセミナーとして開催をさせていただきました。
ゲストにバイクのYAMAHAさん、ヤマハ発動機でD&I推進を担当されていた川口さやかさんに来ていただいて(このVoicy放送でも、土曜対談に出ていただいた川口さんですけど)、【事例に学ぶ「制度でおわらない両立支援」~“とりあえず時短勤務”の組織が変わったD&I推進のリアル~】ということで、川口さんとヤマハ発動機さんが、3年かけて取り組んだダイバーシティ推進と、その中での両立支援の取り組みの、いわゆるプロジェクトXですよ。
何もないところから始まって、何のために何をやるのか決めるところからのまさにゼロからスタートのプロジェクトですよね。
山あり谷ありの取り組みの経過と、最後、3年かけて手にしたもの、見えた世界というのを、プロジェクトX形式に語っていただいたイベントでした。

この機会を、現場でその仕事に関わる人に向けて、半分クローズドで行ったのは、現場の推進担当者ならではの悩みだとか、課題感だとか、問題意識ってあると思うんですよね。
そこをオープンに話したり、情報交換ができる場を作ろうということで、今回こんな企画を開催させていただきました。
もしかしたらこの放送を聴いてくださっている方の中にも、お越しいただいた方がいるかもしれないですね。本当にありがとうございます。

そんなイベントから私が考えたことの一つが、今日の放送のテーマにした『ビジョンを掲げて仕事をするのか、それとも相手の顔色をうかがいながら仕事をするのか』というテーマなのですけど、川口さんのケースと話が響きすぎたって感じですね。
この3年間、私も微力ながら川口さんたちの取り組みに伴走させていただいたのですけれども、取り組みの最初に、「女性活躍の一環です。」というと、「何で女性だけなのか?」という声が上がったり、両立というテーマに対して研修と対話の機会を作っていくといえば、「キャリアについて考える研修よりも、もっと先輩の話とかを聞かせてほしいんですけど。」という声が上がったり、周囲からの当事者からも、一定のコンフリクトが出た中でのスタートだったんですよね。
それでも、人事部門として、「育休は休むための制度ではなくて、また戻って仕事をするための制度だから、これからライフイベントを迎える人は、自分のキャリア、働き方をどうしたいか、自分機転できちんと考えようよ。」というメッセージと、そのためのサポートし続けたというのが、取り組みの大つかみ、アウトラインだったかなと思います。
必要なことを、最初、当事者や周囲に反対されても、「これは絶対に必要だから。」と言って、やめずにやり続けたという感じ。
そして、ちゃんと成果が出ているんですよね。
一年ぐらい経って、明確に風向きが変わってくるタイミングがあって、そこから一転、結果も出るし、当事者からも「こういう機会があって、本当に良かった。」、「自分一人じゃ無理だった。」、「仕事が好きな自分に気付けた。」こういった流れが変わるタイミングがあったんですよね。

つい相手の顔色を気にしてしまう自分を受け入れる事がスタート

こういった出来事をプロジェクトXとしてテレビで見るのであれば、「胸アツだな」と感じ入るにとどまるのですけれども、自分に引き寄せて考えた時に、つい相手の顔色を気にしちゃう自分って必ずいるよなと思うんですよね。
私も含めて、基本はつい顔色をうかがっちゃうし、周囲に流されちゃう。そういうもんだなって受け入れる事がスタートだと思うんですよ。
だって、嫌われたくないと思うし、間違えたくないと思うし、否定されたくないと誰しも思うものだから。
例えば、顔色をうかがっちゃうこととか、流されちゃうことは、仕事の上ではどういうケースがあるかなというと、「本当はなんかちょっと違うんじゃないの?」とか「問題があるんじゃないの?」と感じてたけれども、言わずにいてしまうとか。
あと、相手がほしそうなコメントを選んで言ってしまう。会議の席でもそうだし、上司部下面談でもそうだし、「相手はこういうコメントがほしいんじゃないかな?」と思うことを選びながら話をしてしまう自分がいるとか。
あと、周りの声を聞きすぎて、ヒアリングしすぎて、よく分からない段階からアンケートをしすぎて、何がやりたいのかよく分からなくなっちゃうとか。
他にも例えば、意見した後で、「相手にどう思われたかな?」ということがずっと気になっちゃうとか。
なぜそれをやるのか納得してないけど、とりあえずやるとか。
「忙しいからな」とか「みんな理解してくれないから」、「上が決めないから」そういう理由を付けて、仕方がないと思いながら仕事をしてしまう。
ありませんか?
私は、これまでを振り返っても、思い当たりすぎて、あるよなって本当に思います。

変化には、一定の時間とコンフリクトは付き物

そういう中でいくと、川口さんたちが、取り組みの当初に出てきたコンフリクトに流されずに、成果が出るところまで、変化が起きるところまで続けられたのは、すごいことだなと思いますし、もっと言うと、変化していくこと、変わることに、一定の時間とコンフリクトって付き物なんだなって、改めて思いました。

じゃあ、まだ結果が見えない、その先には手ごたえがあるのに、途中途中でつい顔色をうかがいたくなっちゃう、つい流されそうになっちゃう、こういった現実にどうやって対処していけばいいのかというところを考えてみると、私は改めて思ったのは、相手の反応に流されないためには、流されないように頑張るだけじゃなくて、なぜそれをやるのか、相手の反応に流されそうになる自分以上に、なぜそれをやるのかの目的意識の強さというのが必要なんだなと思いました。
これによって何を達成したいのか?
そのためにどの問題をクリアする必要があるのか?
その問題をクリアするために、なぜこのルートでいくのか?
ここの部分ですよね。
私たちは誰しも、つい顔色をうかがっちゃうし、流されやすいものという前提を受け入れた上で、それ以上の理由とか、目的とか、判断軸みたいなものがほしいんだな。
それが翻って、ビジョンを掲げて仕事をすることになるのかなと思います。

プチビジョンの集合体でいい

”ビジョン”というと、すごく大きな言葉に聞こえるかもしれないですけれども、どう世の中を変えたいか?というような大きなビジョンじゃなくても、この問題をどう解決したいと自分は考えるか?とか、この会議をどういうゴールに持っていきたいのか?こういうプチビジョンの集合体でいいと思うんですよ。
このプチビジョンを一つ一つクリアするということが、仕事をすることの自信にもなるし、楽しさにもなるし、次はもう少しだけ大きなビジョンに向き合ってみようかなと思えるステップなんじゃないかなと思いました。

現に、このイベントでゲストスピーカーに立ってくれた川口さんが、3年のプロセスの中では、めっちゃ大変な時もあったし、逃げたい、泣きたいことがいっぱいあったと思うのですが、めっちゃキラキラしてたんですよね。
やっぱりやり遂げた自信、いろんなことを乗り越えて、違う景色が見られた達成感というか、そういったものがすごく出てたなと思いますので、例えば、全部は難しくても、「これは」という時に、流されずに顔色をうかがわずに、ビジョンを掲げてちゃんと向き合ってみたときの対価は、めちゃくちゃ大きいものがあるんだなと思いました。

ちなみに最後に川口さんに、「大変な時にどうして頑張れたんですか?」と聞いたんですね。
「変化には時間が付き物だし、コンフリクトが付き物だ。これを受け入れていたということと、あと、社内も社外も含めて、仲間・相談者・支援者を持つ。これがやっぱり大事だよね。」と言っていましたので、そこに大きくうなずきながら、「頑張ろう。でも、一人で頑張らない。周囲を巻き込んで、外とつながりながら対話しながら進めていく。」これってやっぱりキーワードなんだなと思いました。

ということで、今週あったイベントから、小田木個人所感というか、一人振り返りを放送にさせていただきました。

それでは、今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール育休スクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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