見出し画像

#470 ロールモデル幻想〜それ、本当に必要ですか?〜

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、産育休前からも、復職後からも始められる、オンラインスクール育休スクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

今週も新しいタイトルコールでスタートしました。
「なんて説明的なタイトルコールなんだ」という感じですけれども、私たちが運営するオンラインスクール育休スクラは、”育休スクラ”という名前なので、育休中しか参加できないと、一部には思われるのですけれども、産育休前からも、まだ産む前からも、あと復職後からも、参加される方がいらっしゃいますし、私たちもオープンに受け入れていますので、こんな説明的タイトルコールを今週は使わせていただきます。

社内にロールモデルがいない

今日は、私が最近仕事の中で考えることを共有させていただければと思います。
今の私の仕事は、人材育成組織開発支援事業部の中で、企業が会社として取り組む女性活躍推進をお手伝いすることを主な仕事にしています。
”女性活躍推進”という言葉を使うと、「女性に何する?」といった限定的なイメージを持たれるかもしれないですけれども、私たちの定義は、女性を含む多様な人材から最高のパフォーマンスを引き出せる組織づくりをお手伝いするというコンセプトですので、「女性をどうする?」だけじゃなくて、会社全体でいろんな人が良い具合にパフォーマンスが発揮できる環境を作っていくために、必要なことをプラン描いてやっていこう。
こんな感じのスタンスになるんですね。

仕事の入り口は、必ず課題をお聞きする、いわゆるヒアリングからスタートするのですけれども、一番最初、初期の段階のヒアリングで、必ず出てくると言っていいぐらいの頻出ワードが、「社内にロールモデルがいない」もしくは、「少ない」こういう言葉なんですね。
なので、「ロールモデルが少ないことが、社内に女性リーダーが増えないことの一端になっている」こんな感じのトーンで出てきます。

そのロールモデル、本当に必要ですか?

これを聞いて、皆さんどう思いますか?
「ロールモデルが少ない課題ってありそうだよね」と思うと思うのですけれども、この放送で考えたいのは、『そのロールモデル、本当に必要ですか?』これをぜひ一緒に考えてみたいなと思っています。
くれぐれもロールモデルという存在の否定ではないですし、そういう課題の置き方の否定でもないので、そこはぜひご了解いただきたいなと思います。
もちろんロールモデルって側面もあるかもしれないけれども、考えたいのは、「本当にそこだけでしたっけ?」あと、「課題はロールモデル」と言っちゃうことの影響も含めて、考えてみたいなと思います。

ちなみに、これを個人として聴いてる私たちは、企業ではないじゃないですか。
人事を担当しているという方もいらっしゃるかもしれませんが。
でも、個人としての私たちも、無意識に「ロールモデルがいないからな」って考えちゃうことないかな?
そこに少しフォーカスをしてみたいと思います。
例えば、出産します。両立していきます。
そういう段階で、チームにそういう人がいない。
だから、「なかなか受け入れられないかもしれない」、「理解されないかもしれない」と思っちゃったり。
例えば、両立しながらマネージャーを打診された。
「でも、社内にそれやってる人いないしな。だから私にできるかな?」と考えちゃったりとか。
さらに、ちなみにですけれども、女性リーダーがすでにいる会社の場合も、「あの人は違う。」
例えば、結婚してない、子どもがいない、もしくは両親が近くにいる。
だからそういう意味で「ロールモデルとは違う」こんな感じになったりするので、「どこまで一致したロールモデルがいればいいんだ?」というのも、少し思っちゃうところでもあります。

課題はロールモデルの不在?

こう考えちゃう私たちなのですけれども、例えば、こんなシーンを思い浮かべてもらっていいですかね。
子どもがいて、「スケボーやりたい、スケボーやってみたい」と言い出した。
でも、ふっと立ち止まって、「でもな、クラスにやってる人はいないからな。やっぱやめた。」と言いだしたら、どう思いますか?
あと、例えば、「行きたい学校がある。あの学校に行きたい。でもな、同じ学区からあそこに行ってる人はいないしな。やっぱりやめます。」と子どもが言い出したら、皆さんはどうやって声かけますか?
たぶん、「そうか、ロールモデルがいないしね。じゃあ、まあしょうがないか。」とは言わないですよね。
たぶん、「いやいやいやいや、そういうの関係ないでしょう。あなたがその一人目になればいいじゃん。あなたが切り開け。」みたいなことを言うと思うんですよね。

そうやってイメージしてみると、例えば、望ましい自分はどっちかというと、おそらく私たちが頭の中に描く「望ましい自分」、「ありたい自分」って、「前例がないからやらない」と言って辞めちゃう自分ではなくて、「やったことはないけど、やろう」もしくは、「前例はないけど、チャレンジしてみよう」と言える人なんじゃないかなと思います。

さらに、これから市場価値の高いビジネスパーソンってどんな人?と考えた時に、これはもう説明するまでもないかなというイメージだと思いますし、冒頭にあったように、私たちが『企業』という観点で考えるとして、例えば、女性活躍推進を進める担当者だったとして、仮に「今、ロールモデルがいません」という事実があったとしても、ロールモデルがいないという事実に対して、どう考えてどう行動できる人を組織に増やしたいのか、このゴール感とかビジョンが、めちゃくちゃ大事になってくるんじゃないかなと思います。

なので、冒頭の話に戻って、例えば、「女性活躍推進が進まない理由は、社内にロールモデルがいないからです。」もしくは、「取り組みで必要なことは、社内にロールモデルを増やしていくことです。」と言っちゃった瞬間、これは女性に限らずですけれども、前例がなければ、できないことは仕方がない。ロールモデルがいないので無理です。
こういう考えや意思決定を認めていく、仕方がないと思って受け入れていくことともつながっちゃうんじゃないかなと思います。
でも、本当はそんなことを望んでいないはずですよね。
ロールモデルがいないという事実に対して、例えば、中にいなければ外に探しにいくとか、いなくても自分なりにトライができる人、そういう人を増やしたいんじゃないかな、本当は。と思います。
これを考えてみたいなと思いながら、今日の放送にさせていただきました。

ロールモデル幻想

最後に、「ロールモデルがほしい」とか、「必要」って思うじゃないですか。
不思議なことに、ロールモデルっぽいものがあると、今度は自分も周囲も比較が始まるんですよね。
あの人に対してあの人はどうか?みたいな感じで、自分も比べるし、周囲も比べる。
これもまた、結構しんどい状況なんですよね。
可能性を押し殺しちゃう。
だって、仮にロールモデルがいたとしても、その人と私は違うじゃないですか。
一人一人違うわけなので、こういう価値観があって、強みがあって、特徴があって、ここまでの違う経緯、背景があって、全く別の個人なはずなんですよね。
なので私は、いたとしてもいなかったとしても、ロールモデルにとらわれ過ぎちゃうというのは、結構もったいないし、本当は私たちが望む形ではないんじゃないかなと、そんなふうに思っています。

もし名前をつけるとしたら、『ロールモデル幻想』って感じですかね。
『ロールモデル幻想』を持っちゃうけれども、ちょっと立ち止まって、「待ってよ、それ、本当に必要ですか?」自分にも周囲にも問いかけていけたらいいなと思います。
そんなことを思う今日この頃でした。

NOKIOOランチタイム会社説明会開催します!

今日はまた一つ、情報提供をさせてください。
私が所属する、オンラインスクール育休スクラを運営する株式会社NOKIOO
ですが、ただいま事業を拡大に伴い、NOKIOOの人事採用を担当してくれるメンバーを募集しております。

どんな会社なの?どんな仕事なの?そして、どんな人材を求めているの?どんな雰囲気で、どんな人たちがいて、どんなことを大事にしながら仕事をしているの?
こういったことを、オープンにご紹介するランチタイム会社説明会を開催しております。
以前、12月と1月にも開催をさせていただいて、たくさんの人に来ていただいて、嬉しいなと思いました。
今回は、人事採用メンバー向けのランチタイム会社説明会になります。
3月8日火曜日と18日金曜日の二回開催をさせていただきますので、「このタイミングでちょっと聞いてみたいな」とか、「まだ全然転職を考えてないけれども、どんな会社か、面白そうだし、知ってみたいな」という方がいらっしゃいましたら、ぜひカジュアルに参加していただければと思います。
ちなみに今回は、私は運営メンバーにはいないのですけれども、代表の小川さんがいます。
どんな社長が経営している、どんな組織なのか、ここを知れるのも、単純に面白いんじゃないかなと思いますので、多くの方に来ていただけると嬉しいです。
放送にリンクを貼っておきますので、関心のある方がいらっしゃいましたらご覧ください。

最後までお聴きいただきありがとうございます。

それでは、今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール育休スクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
*育休スクラ公式HP|https://schoola.jp/
*Facebook|育休スクラ|https://www.facebook.com/schoola.jp
*Instagram|@odagitomoko|https://www.instagram.com/odagitomoko/
*Twitter|@odagitomoko|https://twitter.com/odagitomoko
*YouTube|小田木朝子の今日のワタシに効く両立サプリ*育休スクラ|https://www.youtube.com/channel/UCT8k-TH1TMSJVbMPMXxFQBA