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第13節 横浜F・マリノスvs ジュビロ磐田 2019.05.26(完全マリノス視点)

スタメンはこちら。

◼️あまーーーーーい!

磐田の守備は5-2-3とも言える守備。前の3人でマリノスのビルドアップを阻害しつつ、後ろの5人で5レーンを埋める、二兎を追うハイブリッド戦術。中盤はスカスカになるが、そこは山田大記、田口泰士という質の高いタレントの努力と気合いで帳尻を合わせる。

中盤には2.3人しかおらずスライドも甘い為、2列目の脇で受ければWBが釣り出せる。釣り出された際の最終ラインのスライドも甘い為、WBの裏のスペースも活用できる。またスライドが甘いのでサイドチェンジ(DH、CB経由でも間に合う)で逆のワイドを使うのも有効だった。上述のようにスライドが甘く中盤がスカスカの為、縦パスもよく通る。そして前はビルドアップ阻害、2列目は努力と気合、後ろは5レーンを埋めるハイブリッド戦術の為、ライン間が間延びしがち。その甘いライン間をエジガルとマルコスJrを中心に巧く立ち回っていた。

◼️おそーーーーーい!

磐田はトランジション(切り替え)が遅い。磐田の攻撃が終わりパギがボールをキャッチした瞬間も「あーあ残念」と言わんばかりに、チンタラ走るどころかテクテク歩いている人も少なくない。

32分55秒、サイドからのクロスをパギがキャッチしたシーン。パギのスローイング前の助走だけで2人抜きに成功している。

54分50秒、縦のロングパスをパギがキャッチした時もそうだ。いとも簡単にウイングの渓太にボールが渡って、渓太が1人抜き去っている。

ここまでは、まだ1-0。磐田にはひっくり返せるだけの時間も余力も残っているはず。マリノス2点目のカウンターの時だってそう。名波さん、中村さん。申し訳ないけど今のうちの選手がこんな緩んだプレーを見せようものなら、ボスは間違いなくキレるし、今のマリノスサポーターはこんなプレーは許さないよ。

◼️ティーラトン

ティーラトンがめきめきフィットしている。とくに渓太との関係性が良く、どちらかが絞ればどちらかが幅を取れている。意識が共有できているから、連携のとれた相互補完の動きやパス交換ができている。更にティーラトンは試合勘と自信が戻ってきたのか、随所にシビれるプレーを見せるようになってきた。

特に推しなのは38分20秒、喜田へ相手CBが釣り出され最終ラインにギャップができたところで、狭いところを通しマルコスへボールを届けたシーン。「相手CBを釣り出すきっかけになった、パスを出す前の絶妙なタメ」「狭いところを通す勇猛果敢さ」「高精度パス」。マリノスサポーターは君に心酔だよ。

◼️扇原貴宏

扇原も試合勘と自信を取り戻したのか、去年の絶好調時に見せていたターンも復活。効果的にボールを捌けていた。3点目のアシストの前に渓太がカットインしたのを見て即座に幅を取りに行ったシーンは「素晴らしいポジショニングと素晴らしい抜け出しからの素晴らしいアシスト!」と現場では感じたが、DAZNで磐田の最終ラインがいびつな形になっていたのを確認し、感動が0.7掛けになってしまったのは秘密だ。それでもこの相互補完のポジショニングからの抜け出しとアシストはは素晴らしかったと思う。

◼️遠藤渓太

絶賛覚醒中なのがこの男。もともと狭いところをこねくり回して抜けるというよりは、タッチライン際のゴールラインまで少し余裕のある状況から抜け出すのが巧い選手。神戸戦と磐田戦は得意な状況を幾度となく作り出せたし、幾度となく最終ラインを切り裂いた。自分で自分を巧く使えるようになってきたこともあるだろうし、チームが幅を使えるようになってきたのも大きいだろう。もはや渓太に必要なのは結果だけ。だから周りの大人は渓太のパスやクロスを決めて欲しいし、渓太が誰よりもいいポジションにいれば、フィニッシャーとして使って欲しい。

◼️最後に

考えても見れば、昨年はこの名波磐田に2試合とも苦戦したのだ。昨年は吉田神戸にだってやられたし、ツネ大阪にだってやられている。このポステコグルー式サッカーを継続していくにあたって、対策をしない相手や中途半端な対策をしてくる相手に勝てるようになったのは大きい。問題は次だ。トラウマ湘南に対してどこまで戦えるか。蹴れないポジショナルプレーはただのポゼッションなのか。今季渓太の初ゴールという勝利のフラグは湘南戦で回収できるのか。湘南に勝てるか否かが、今年優勝争いに絡めるかという一つの指標になるだろう。

To Be Continued
(湘南戦へつづく)


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