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貰って悪い気はしない仕掛け

インスタサブ垢の800フォロワー記念投稿。HUBからFeatureされる仕掛けの活用と、自分がHUBっぽく振る舞う試みについて。

ラーメン屋さんにオリジナル盾を贈る話

以前、高橋社長からラーメンをご馳走になった際に「美味しいと思ったラーメン屋さんにはオリジナルの盾を作って贈っている」ということを話しておられた。ゴルフコンペや競泳のレースなんかで貰う程度の盾やメダルは、お小遣いを出せば意外と簡単に作れるらしい。

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受け取ったラーメン屋さんの方は「なんじゃこりゃ?」と思いながらも、悪い気はしないのか盾を飾ってくれる店は意外と多いらしい。最初はどこの馬の骨か分からない盾でも、その界隈で根気強く続けるうちに権威が育つような面もあるだろう。

この話を聞いた時は、その発想や行動力に「ぶっ飛んでるなぁ」と驚いた。後々になって考えてみると、Instagram界隈で数多く運用されているHUBってオリジナル盾を渡すような仕掛けだなと気付いた。

Instagram界隈のHUBとは

端的に言えば、景品の無いフォトコンみたいな仕組みと言える。エントリーも特別な手続きは必要なく、HUBアカウントをフォローしつつ、固有のハッシュタグを付けて投稿するだけで気軽に参加できる。

フォトコンの表彰に相当するのが「Feature」で、具体的には受賞した作品をHUBがリポストして紹介するだけである。選ばれて悪い気がしないどころか、大御所のraw_japanから選ばれた時はかなり嬉しかった。実利的にも、自分のアカウントが露出する仕組みとして利用できる。

「Feature」される投稿を誰が選ぶのか?で言うと、「5回以上Featureされた人はメンバーに昇格」みたいなHUBごとのルールに従って、投稿者が選定側へと成長するモデルとなっている。そうやってコミニュティが自走することでHUB「らしさ」がアップデートされてゆく。

今では当たり前になっているけれど、最初に考えた人は凄いなと思う。大きな既存SNSの内部で自分のSNSを運営する点も興味深い。自前のSNSを運営してUGC投稿を促す場合あっても、既存SNSでHUBを運営することは投稿の動機付けになる。canonのfotomotiがインスタも運用している理由はここにあるだろう。

HUBを選んで活用する

HUB選びについては、ハッシュタグの人気投稿を狙うのと似ている。人気過ぎるHUBを狙うと箸にも棒にもかからないけれど、規模が小さいHUBだと自分よりフォロワーが少なくて宣伝効果は薄かったりもする。

選ばれること自体が嬉しいし、HUBを応援したい気持ちなんかも芽生える。小規模でも「つぶやこうべ」や「水道筋グラム」は地元愛から応援しているし、HUB発展のために写真を使ってもらえるのが嬉しいので、実利なんて関係ない。

ハッシュタグは投稿あたり30個付けられる(コメント欄の非表示/表示の切り替えを駆使して60個付ける小技もある)ので、投稿時の実作業としてメモ帳に蓄えたHUB一覧からペーストする。例えば街の風景写真を投稿する時のHUBタグ一覧は以下。

#神戸カメラ部
#つぶやこうべ
#小微笑CLUB
#perspective
#onepointperspective
#vanishingpoint
#raw_japan
#beautiful_kansai
#sumasumatai_love
#ffg_photography
#efe_snapshots_daily
#all_lily_bestpic
#happy_rainbowclub
#total_urbanlandscapes
#total_technology
#total_city
#be_one_city
#only_cities_captures
#urban_mania__
#raw_street
#raw_cityscapes
#city_features

憧れの人が付けているHUBのハッシュタグを真似たり、巡回してギャラリーを眺めて自分の写真がそこに並びそうか想像してみたりして、メモ帳に保存したHUB一覧をメンテしながら運用する。

自分でHUBっぽい役割を試みる

イイネを押し過ぎてインスタからブロック(機能制限)されていた期間中でも、フォロワー稼ぎに繋がらなさそうな機能だけは許可されている。具体的には、既存フォロワーと交流を深める「ストーリーズ」や、自分だけが見えるコレクションをつくる「保存」については制限されない。

人気投稿に入るためには、「イイネ」よりも「保存」が多い方が有利と言う説もあるくらい「保存」が重要だけど、「保存」を連発したところで相手が意識することはないし、誰が「保存」してくれたのか知るすべもない。

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裏をかいて、『「私が保存した画像」をストーリーズで紹介する』という企画を試しにやってみた。盾を贈られたラーメン屋の反応と同じく、相手からスルーされることもあれば、凄く感謝されてこちらが恐縮してしまうこともあった。

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中には、相手がリポストしてくれて、相互宣伝のようになることもあった。嬉しいから周囲に見せたい気持ちが、HUBの露出を高める装置として働く。お小遣い2000円程度のお布施を払って広告を出してみたこともあるんだけど、広告打つよりも相互宣伝の方が効果ありそうに思えた。

写真の腕で勝負するからこその愛着

以前に4P分析のくだりで「写真の腕前なんて一側面にしか過ぎないから、フォロワーを増やすには別の側面でもカバーできる」内容を書いた。HUB活用に関しては、写真の腕前が効いてくる。もちろん、Featureを狙いすぎるとアカウントの方向性がブレる恐れもあるので、他の要素との兼ね合いもある。

仕組みとしての上手さや、得られるメリットの話はいったん忘れて。写真の腕で勝負するからこそ「貰って悪い気はしない」ため印象に残り、写真を通したコミニュケーションは、ギブアンドテイクを超えてファン化になる。

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HUBを活用したり、HUBっぽく振る舞ったりする試みは、まだまだ攻略の余地がありそうなので、もう少し研究してみたい。

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