見出し画像

ステロイドパルス療法

※この記事は、医学的知識のない円形脱毛症を患った一市民がステロイドパルス療法を受けた際の体験記であり、あくまで感想であることをご了解ください。

※追記
この時はステロイドパルスをして効果はなかったものの、「まぁ一回ぐらいはやってみてもよかったか…?」ぐらいに思っていましたが、現在は「ステロイドパルスは命に関わる危機的状況のみの選択にすべきで、少なくとも円形脱毛症で行うのは大変危険な可能性がある」という考えを私は持っています。副腎機能や免疫系に多大な悪影響が出る可能性があり、私もステロイドパルスがきっかけで不眠や重い疲労感が出てしまったと今は言えます。
ステロイドパルスをしなくても円形脱毛症から回復する方法は複数あるので、慎重に考えてほしいと思います。私は2021年年初から食事改善を徹底して行った結果、2022年春に脱ウィッグできましたが、いまだに不眠と疲労症状は残っています。(2023.7.11)

2020年5月。

クリニックで重度の円形脱毛症と診断され、ステロイドパルス療法という点滴治療をすすめられた私は、ゴールデンウィーク明けに大学病院に行くことにした。休みが明けるまでの数日の間にも、髪の毛は頭のあちこちから猛烈に抜けていた。なんとしても、この脱毛を止めなければ。

緊急事態宣言中だったので、今回も一応事前に病院へ電話をして、診察の確認をしてみた。すると「予約なしでも当日の予約状況によっては受診可能だが、予約をすすめる。いずれにせよ、診察の確約はできない。連休中の事前電話受付もできない」と言われた。病院受付は8時半から、電話受付は9時からである。「それなら、当日に直接受け付けしたほうが、少なくとも可能性は高いのでは?」と訊いたが、どうも歯切れの悪い返事だけだった。来てほしくないんだな。どの病院もそうだが、病院に受診の問い合わせ電話をすると毎回、クレーム対策なのか何なのか先回りしすぎの超保守的な対応で感じが悪いな、と思った。案内の内容は、電話を受けている人が決めているわけではないんだろうけれど。

休み明け、朝いちばんで大学病院に行った。病院は比較的すいており、すぐに受診する運びとなった。あの電話でのやりとりは何だったんだ。なんだか肩透かしだな。

しかし、さらなる肩透かしは、診察の際にこの病院に来た目的であった「ストロイドパルス療法」が治療の選択肢にすら上がらなかったことだった。

医師は患部をざっと見たあとに言った。

「おそらく円形脱毛症だと思うんですけど、念のため血液検査をして、その結果を来週見て、それから治療方法を決めましょう。今の薬の治療以外だと、窒素で冷やすとか、わざと患部をかぶれさせたりするものとか(局所免疫療法)、紫外線を当てたりするとか…あ、でも紫外線はうちには施設がないんですけれどね」

血液検査が必要なのはわかる。にしても、あまりにのんびりすぎやしないか?こっちはなんなら入院の準備だって少しして来てるくらいなんだよ。院長(前記事ご参照ください)は紹介状になんて書いたんだ?ってか、なんでこの病院をわざわざ紹介したんだ?

私は最初の診断を受けたクリニックでステロイドパルス療法をすすめられ、この病院に来たことを伝えた。すると、パルスはおすすめしないという。

「いま、こんなご時世ですし、もしコロナにかかっていたままパルスをするとコロナが重症化するし、パルスをしたあとも免疫が下がるので感染症にかかりやすいんですよね」

言ってる意味は理解できる。一理ある。が、毛は確実に抜けていて、コロナに今かかっている可能性もこれからかかる可能性も不確実だ。何より、私は数日前に別の医師からはパルスをすべきだと言われて、この病院に来たのだ。「やっかいなことはやりたくないので、コロナを理由に諦めてくれませんか?」と言われているように感じてしまった。

感染症のリスクがあってもやりたい、と私は医師に伝えた。母方のいとこも重度の円形脱毛症で全身の毛が抜けている。このペースだと来週にも髪は全てなくなりそうだ。できることは後悔なくやりたい、と。

すると医師は「円形脱毛症の遺伝なんて聞いたことない!まぁ一応調べておきますけど…」と言いつつも、もう一度患部をみた。そうする間にも髪の毛はその場でどんどん抜けていた。

私は医師のこの発言で、疑念が確実なものになってしまった。素人の私だが、円形脱毛症については既にめちゃくちゃに調べている。円形脱毛症は確かに直接遺伝していく病気ではないようだが、なりやすい体質は遺伝する、という記述を何度も目にした。そりゃ、この病気は謎なところが多いけど、「遺伝なんて聞いたことない」なら、皮膚科医として結構問題なんじゃないか?日本皮膚科学会の脱毛症ページにもこうある。

患者さんの2割程度に家族内発生、つまり血縁の家族にも円形脱毛症があります。円形脱毛症は人間では一定割合で必ずなる人がいて、また、なりやすい素質が遺伝しているようです。

また、今年の7月には東海大と順天堂大学が、円形脱毛症の発症リスクを高める原因遺伝子のひとつを世界で初めて発見している。

この医師は大丈夫なのか…?不安になりながらも、再度頭部を見せると、医師は何か考えているような雰囲気を醸し出し始め、今の私や家族の仕事など生活状況について聞きいてきた。そして、こう言った。

「今日から…やる?」

医師は「一応上司にも相談して最終決定しますが、ひとまず入院のための血液検査等を受けてきてください」と言った。医師に心変わりさせるほど脱毛の勢いがあったのか、は分からないが、診察室を出る時には床に大量に毛が落ちていて申し訳ないほどだった。

こうしてパルス療法をこの日から入院して受けることになった。血液検査、レントゲン、CTまでとったが、CPR検査は受けなかった(おそらくこの頃のここの入院患者は、基本的に誰もCPRを受けてないと思う。当時は今以上に簡単には検査が受けられなかったので、仕方がないといえば仕方がないが、今は絶対に入院前に検査させてほしいところ。私もこの時感染の可能性がゼロではなかったわけで、私的にも病院側にもリスクのある入院だったと思います)。入院生活に足りない生活用品は、家族に持ってきてもらった(面会は感染症防止のため禁止なので、届けてもらうだけ)。

パルス療法は集中的にステロイドを体に入れ、過剰となった免疫を抑えることを目的としている。具体的には、ステロイドの点滴を1日1本(1本3時間くらいで終了)を、3日間受けるだけ。ただ、ステロイドによって体の抵抗力がかなり落ちるため、感染症予防等のために入院での隔離が必要になる(だからコロナが流行ってるこの時代にはめちゃ向いてない治療というのはわからんでもない。でも、薬剤師さんの話では私の病室のフロアにいた患者さんは様々な病気のためにパルスをやっている人で固めていたようで、必要な人はやっているし、やるしかない人もいるということだ)。私は3泊4日で入院したが、もう少し長く様子見で入院する場合もあるようだ。

また、この治療で理解せねばならないのは、点滴をしたところで、すぐに脱毛症に対する効果が目に見える形ではわからない、ということだ。効果があるかどうかわかるのは2、3か月後とのこと。だから当然、点滴している間にも毛は大量に抜けた。それまでは髪の毛が主に抜けていたが、入院したころから眉も抜け始めたし、腋毛も指ですっと抜けた。

入院中、入浴が許されていたが、抜け毛が激しいため、入浴時間の半分以上が自分の抜け毛回収及び清掃の時間になってしまい、疲れるので初日しか入浴しなかった。脱毛期間のシャンプーは悲しいし、大変だし、どう対応すべきか悩みの種のひとつだ。また、病室、洗面所、トイレとすべて共用だったので、どこにいても毛が抜けまくって気が気じゃなかった。ベッドも毛だらけでだった。私はお金がなかったので4人部屋だったが(うち3人使用)、余裕のある方は個室の方がいいのかもしれない。

ステロイド点滴には様々な副作用があり、注射直後にまず現れたのは気分の高揚と不眠だった。

まずは高揚。点滴を受けるまで、脱毛とコロナで滅入っていて、というかもうここ数年色々なストレスで滅入っていたので、この高揚効果は久々に心の穏やかさをもたらしたと言っても過言ではないほどだった(ハイテンションまではいかない)。これは数日で収まった。

しかし、不眠は結構やっかいだった。点滴をした夜から、眠れなかった。事前に「副作用で不眠になるかもしれない。その場合は睡眠薬を出すのでナースに言ってほしい」と言われていたので、入院中はまぁなんとかなった。

問題は、通常は数日で収まるはずの不眠が、今でも続いているということだ。半年以上ずっと不眠なのである。中途覚醒が激しく、多い時は一晩で5、6回は起きてしまう。退院後すぐの診察で医師は「その不眠はステロイド点滴とはもはや関係ない」と言い、実際にそうなのかもしれないが、ステロイド注射をしてから不眠が続いていること自体は事実だ。もともと眠りは浅い方だったが、ここまで眠れない期間が続くのは初めてで、とてもつらい。漢方薬や睡眠薬などを飲んだり、色々と対策をしているものの、未だ改善されていない。家族などは「円形脱毛症が不安を呼び起こし眠れないのでは?そして寝れないから毛が生えないのでは?」と言うが、本人的にはもはや脱毛以上に不眠がつらいし、脱毛症のせいで病んでいる自覚はあまりない(病んでないと言えばウソだし、実際、脱毛時期はめちゃくちゃ病んでたけど、今は寝れないほどは病んでないと思うんだ)。体感的な感覚で言うと、この不眠はもっと肉体的なこと、物質的なことが原因なのではないか、と思ったりする。毛が抜けて生えてもこないような肉体状態だから寝れないのでは?と感じるのだ。自律神経が乱れてたりとか。卵が先か、鶏が先かみたいな話だが。円形脱毛症と不眠は西洋医学ではあまり関連づけられていないが(パルスの医師は「なんでそんなに寝れないのかわかんない」、今見てもらってる別の医師は「まぁどっちにしても、毛の為に寝た方がいいよね!自律神経は寝て整えたいよね!」というスタンス)、東洋医学ではそれなりに関連があるような感じなので、不眠については、改めて雑感をまとめてみたいなと思っている。

そして、副作用についてもう一つ書いておきたいのは、退院後に倦怠感、動悸が1か月くらい続いた、ということだ。これは、「ちょっとだるい」というレベルを超えた、「起きてられない、一日中横になっていたい」というレベルの強いだるさだ。気づくと、何もしていないのにハァハァと呼吸が荒くなっている自分がいた。体内で何かしらの戦いが繰り広げられているのは明らかだった。普段は小食の私が無理して3食きっちり食べたのに、太るどころかむしろ痩せた。ステロイドは本当に強い薬なのだな、と思った(点滴をしても毛は抜けていたが、肌が綺麗になったどころか、アトピーで出来ていた手のしつこい湿疹まで怖いほどに跡形もなく消えた)。

私は働いてもいなければ、子育てや介護もしていない、勉強の必要もない(すべきだが)、本当に暇な状況だったので「一日中横になる」ということが可能だったが、退院直後に忙しい日常に戻らなければならないという人がもしいるならば(そんな過酷な事はあってほしくないけど)、かなり大変なことなんじゃないかと思った。副作用は個人差があるし、だるさがあまりでない人もいるようですが。体の抵抗力も落ちるので、点滴のあとは体調が落ち着くまでは安静を確保したほうがいいと思ったし、医師も安静を強く勧めていた。

あと、これは副作用…というか作用…?て感じのことで、ちょっと汚い話で恐縮だが、退院後に家で入浴したら、首から上の垢がもの凄く出た。しかも真っ黒。角質が固くなってるな…と感じていたが、こんな真っ黒な垢は見たこともなかった。私は自宅の風呂で垢こすりを定期的にやっていて、上述の通り入院中に風呂には1回しか入っていなかったので、汚れているのは間違いなかったが、一応毎日洗顔と体拭きはやっていた。また、真っ黒な垢は首より下からは出なかった(背中の半分くらいまでは出たかもしれない)。何が起きていたのかはわからないが、ステロイドに対しての何かの反応であるように感じた。垢が取れたことで、先ほど書いたような肌状態の向上もより高まった気はする。

また、このあと、フケを超えた、厚めの皮が頭皮からもそこかしこから出て、難儀した。顔首から出た垢と同じ反応だろうか。私の脱毛は円形ではなく、全体的に薄くなっていくパターンで、皮があちこちの毛が抜けた部分に現れた。オイル等でマッサージをすると綺麗に取れることを発見したが、これは弱っている毛が確実に一緒に抜けてしまい、メンタルに大打撃を与えるので、最初の頃は中々できなかった(私はヒマシ油を使った。けど、かなり粘度が高くてシャンプーは2度洗いが必要なので本当に気をつけて!)。マッサージをしなくても、ちょっと指先で皮を取ろうとするだけでも、その付近にある毛がゴソっと抜けるので、これまたメンタルに大打撃だ。シャンプーだけでしっかりとろうとしても皮は取り切れず、また毛が抜けるので大打撃…。

急性脱毛期のシャンプー問題は本当に切実だった。この時期はステロイドのローションやフロジンという血行を促す薬を朝晩つけていたので、頭皮は汚れがちだった。しかし頭皮の清潔を保とうとすると毛が抜ける。

シャンプーをどうすべきか、入院中に医師に聞いたが「普通に洗えばいい」とか、「あんまりいじらないほうがいい」と言われ、それ以上の答えはなかった。しかし、今は別の医師に診てもらっているがその医師は「地肌はしっかり洗った方がいい。それで抜ける毛は、抜けるしかない毛」とのこと。私は後者に共感している。脱毛期のシャンプーは涙なしではできないほどつらい時もあるけれど、しっかり行うほうがいいんじゃないかと思う。特にフケや角質がある場合は。毛が抜けるのが悲しくて、退院後も2,3日ごとに洗髪したこともあったが、日にちをあけて洗髪すると抜け毛が倍増したように感じて余計に精神的なダメージを受けるので、途中からは心を強く持って、毎日頭を洗うようにしていた。発毛や血行促進目的のマッサージは行わず(無駄にめちゃくちゃ抜けるので)、数日ごとに、シャンプー前にフケ除去を目的とした頭皮のオイル揉みを少しした。大事なのは、頭皮を清潔と心の平安を可能な限り保つための、自分なりのシャンプースタンス、というか妥協点を見つけることだと思う。

話が反れてしまった。

結局、ステロイドパルス療法はどうだったのか。

まず、先に書いておくと、私はステロイドに対して良いイメージがもともとない。もともとアトピー患者で、ステロイド外用薬の副作用で顔がパンパンに腫れたり、皮膚がドロドロの血みどろになったこともある。私にとって、ステロイドはなるべく使いたくない薬だ。

それでも、今回、ステロイドパルスをやりたいと思ったのは、最初の病院で勧められたこともあったが、あまりに髪が抜ける速度が速く、体の内側に何か働きかけなければどうにもならないだろう、と感じたからだ。それはアトピーがひどくなった時にはいつも感じていたことだった。表面で起きていることが悪化している場合、表面のケアだけではどうにもならない時もある。使いたくはない薬だけれど、威力があるのは確実だったので、試したいと思った。

で、やってみたわけだが、結果としては、ステロイドパルスで円形脱毛症を快方に向かわせることはできなかった。髪は抜け続け、8月末ごろには、ほとんどの毛はなくなった。あまりに毛が抜ける勢いが強すぎる場合には、ステロイドでも鎮圧できないのだった。

しかし、ステロイドパルスによって抜ける速度は遅くなったように感じる。日々脱毛の量やスピードに波はあったものの、点滴から1か月ほどして、速度が落ちたことを実感できた。点滴をしなければ、もっと早くに毛は全てなくなっていただろう。心の準備をする時間ができた、というだけでも、個人的にはやってよかったなと思っている。髪がなくなる、ということには精神的なショックが大きい。2、3か月の延命ができたことは、私にとって大きな意味があった。病気を受け入れるのには時間がかかるのだ(今もその最中だけれど)。

また、ステロイドパルス療法は誰でもできるというわけではなく、時期も発症から6か月以内が目安になっているので、そういった意味でも、一度はチャレンジできてよかったな、と思う。少なくとも、「あのときやっておけば」という後悔はない。また、今回効かなかったことで、ステロイド治療に固執する必要もなくなった。

一方で(だからこそ?)、今考えると、そう焦ってやらなくてもよかったのかもしれない、とも思う。結局、毛は抜けちゃったし。ステロイドが長期の不眠の直接原因ではないのかもしれないけれど、もともと脆弱になっていた自律神経や内臓になんらかの影響を及ぼした素人疑いも消すことができない。

また、例えば、こんなことがある。私の場合、円形脱毛症と言われつつも、円形の脱毛班なく全体的にどんどん髪が抜けていった。で、これはあとで知ったことなのだか、この症状に近い脱毛症にADTAFS(acute diffuse and total alopecia of the female scalp)や急性進行型と呼ばれる特殊型があり、この場合だと特に何も治療せずとも脱毛後にすぐ新しい毛が生えてくるという。結果的に、(たぶん)私はこのタイプではなかったんだろうけれど、こういう症例を知ると、髪が大量に抜けるからといって必ずしもパルスをやった方がいいとは言えない。

髪が大量に抜け始めた私は、ほとんどパニック状態になった。そんなパニックのなか、そして刻々と毛がなくなっていくなか、円形脱毛症について様々調べることには困難があった。しかも、この病気は治療法が確立しておらず、個人差も多い。分っていないことも、世に知れていないことも多いのだ。原因すらハッキリわからない。病気の知識に対する土台が曖昧なのに、病気にまつわる沢山のことを選択することに大いにストレスを感じた。

ステロイド点滴には前述のように副作用がある。ここに書いた以外にも、骨、内臓、血管等、体内において様々な副作用がでる「可能性」がある。そして、そんなリスクがありつつもステロイド点滴をしたところで、私のように効かないこともある。円形脱毛症の民間治療者には、ステロイド治療を含めた病院での治療は「しないほうがいい」と言う者もいるようだ。

でも、ステロイドパルス療法によって快方に向かう人もいる。

医師によっても考えは様々で、私の場合だけでも、最初の医師にステロイドパルスをすすめられ、次に会った医師は乗り気でなかった(この医師はステロイドの内服にも否定的だった。それはひとつの意見としては一理ある。たとえステロイドが効いても、薬を止めたらまた脱毛してしまうケースが多くあり、体に対する負担は大きいわりに効果の確約がない)。一方、このあと一回だけ見せた医師には2回目のパルスをすすめられた。

円形脱毛症の患者の目の前には、曖昧が広がりすぎている。そして、この曖昧をなくすことは、当面難しいと思う。人生って厳しいな。

こんな厳しい状況のなかで、後悔のない治療をするには、自分の気持ちも大事だけれど、やっぱり信頼できる医師と出会うことが大事だと、この頃から強く思うようになった。円形脱毛症を病院治療する場合は、専門医を探すことが何より大事だ。皮膚科医なら誰でもいいわけじゃない。実際に何人もの脱毛患者を診た経験豊富な医師の診断やアドバイスが、この曖昧で先の見えない旅路のたいまつのひとつになる。

もし自分が「この人だ」と思える医師に診てもらっても良くならないのなら、それはもう私にとっての西洋医学の限界までいったということなのだろう。

私は脱毛症の専門医を探すことにした。

と同時に、生活習慣の見直しや東洋医学の可能性も探り始めた。


<日本皮膚科学会円形脱毛症診療ガイドライン 2017 年版>

https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AA_GL2017.pdf


※ちなみに、この治療の入院費は約42,000円でした。保険申請のために書いてもらった診断書の手数料は7,700円(入院費考えると高いですね)。どちらも税込み金額です。












この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?