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宿泊税ってほんとに必要?


宿泊税とは?

宿泊税とは宿泊客を対象とした税金のことです。
長崎市は2023年4月からこの宿泊税を導入し、

一人一泊
1万円未満     ・・・100円
1万円以上2万円未満・・・200円
2万円以上     ・・・500円

が課されるようになりました。
課税対象には長崎市民も含まれます。

この宿泊税、自治体独自で徴収している税金(法定外税)で、この記事を書いている2023年7月時点で導入されている自治体は全国で9つだけです。
ほとんどの自治体では導入されていません。


集められた税金は何に使われるの?

日本経済新聞によると、23年度に導入する宿泊税の収入を活用する事業として「ナイトタイムエコノミー推進費」「世界・日本新三大夜景推進費」といった観光情報発信などの取り組みに3億7200万円を充てると書かれています。

長崎市によるとナイトタイムエコノミー推進事業とは
18時〜翌朝6時までの夜間における経済活動のことをナイトタイムエコノミーと言い、この時間帯の消費を拡大し、経済の活性化を図る事業とのことです。
この補助金の対象事業は以下の3つです。

  1.  ハイクラスナイトクルーズ・トリトン事業(株式会社 ユニバーサルワーカーズ)

  2. 日本有数の夕日と星空に会えるサンセットクルーズ&BBQ(長崎サンセットマリーナ 株式会社)

  3. 変更×変梅「文化的な夜遊び」(株式会社 Clean)

1の「ハイクラスナイトクルーズ・トリトン事業」はオープンデッキの船で軍艦島等の世界文化遺産の周遊や長崎港内の花火大会と合わせた夜景鑑賞などを計画しているそうです。


2の「日本有数の夕日と星空に会えるサンセットクルーズ&BBQ事業」は五島灘の夕日をバックにクルーズとBBQを楽しむツアー事業。


3の「変更×変梅「文化的な夜遊び」」事業は落語やオペラなど和華蘭文化(中国とオランダと日本の文化が混ざった長崎独自の文化)を体験できる事業です。

いずれも税金を原資にするような公共性のある事業とは言えません。
税金は必要最低限にすべきです。


たった数百円ならいいんじゃない?

旅行なんてそんなに行かないし、たった数百円ならいいんじゃない?と思う方も多いと思います。
しかし私たちの生活はこの数百円の積み重ねで少しづつ苦しくなっていっています。
温泉に入る際の入湯税、ゴルフ場を利用する際に課されるゴルフ場利用税、住民税に上乗せされて徴収されている森林環境税、お酒に課される酒税
これらの税金はそれぞれの金額は数百円〜千円程度ですが、何をするにしてもこういった税金がついて回ります。
新税の設立や増税に反対し続けなければ私たちが使えるお金はどんどん減っていってしまいます。


新税を許すとその税率は上がり続ける(大阪府の例)

宿泊税は一度課されるとずっとそのままの税率でしょうか?
実は大阪府では宿泊税の条例が改正され、課税対象が拡大されました。
条例変更前までは宿泊料金10,000円未満の宿泊者は課税対象ではありませんでしたが、変更後は宿泊料金7,000円以上から課税対象になりました。

このように新税の設立がアリの一穴となり、その後はみなさんが気づかないうちにジリジリと税率や課税対象が拡大していくのです。


薄く広く課税して一部にばら撒くことで票田ができる

新税が設立される際は一人当たりの課税額が少ないので、誰も気に留めませんが、税金を受け取る側はそれによって生活が成り立つので強固な票田になります。
彼らは税率が上がることで恩恵を受けるので増税のための大義名分を作り、選挙に貢献し、税金の恩恵をさらに受けようとします。
彼らに対抗するためには「全ての増税に反対」し続けるしかありません。
長崎市の宿泊税も私たち住民が反対の声をあげ続けない限りジリジリと増税されていくことになってしまいます。



宿泊税の導入で行政が観光産業に介入してくる

行政が補助金等で民間に介入し、大ゴケした例は数多く存在します。
有名な例だと「クールジャパン機構」や「ジャパンディスプレイ」があります。どちらも膨大な赤字を垂れ流しながら失敗しました。
民間企業はうまく行かないと資金が集まらなくなって倒産し、新陳代謝が行われるのですが、税金で運営される事業は資金が絶たれないので延々と赤字を垂れ流し続けます。
行政の市場への介入が強くなると非合理な構造が増え、私たちにとって使いづらいサービスが蔓延してしまいます。
観光産業は補助金を受け取るために労力を費やすようになり、利用者の意見は次第に無視されるようになってしまいます。
私たちが増税を受け入れ続けると行政は無駄遣いをやめる動機がないため、こういった事業がどんどん増えていってしまいます。
減税し入りを減らすことで初めて行革が行われ無駄遣いしづらい体制にすることができます。


百害あって一利なしの宿泊税をなくそう!

ここまで読んでいただいた方は宿泊税の有害性を十分に理解していただいていると思います。
税金を必要以上に取り、無駄遣いすることは財産権の侵害にあたります。
私たちの財布からお金を抜き取り無駄遣いばかりする行政にNOを突きつけましょう。
また長崎市は以前のnoteに掲載しましたが、事務事業評(集めた税金を何に使ってどんな効果が出たのかまとめた資料)価非公表の自治体です。
私たちの税金が何に使われているのかわからない状況で新税を設立なんて言語道断です。
百害あって一利なしの宿泊税をなくしましょう!


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