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Twitterのフォロワー20人未満だったけどサークル側として参加してみたよレポ


1. これまでのあらすじ

 私は2年前からとある乙女ゲーにハマっていた。そして半年前、ゲーム内のとある期間限定イベをきっかけにとある男女CPにハマった(別記事で書いたものとは別のCP)。その時、ROM専歴=オタク歴だった私はこう思った。

「脳内の妄想を現実に出力したすぎ!!!!!するか!!!!ついでにサークル参加でイベント出たろ!!!!!!!!!!!」


 こうして、Twitterのフォロワー20人にも満たない&pixivの投稿も1作品のみ(しかも2000字未満の短編)という状況の中、私はただただ脳内に広がり続ける無限のCP愛を本にして見せびらかす、ただそれだけのために人生初サークル参加をすることになったのである。2月上旬の決意であった。目指すは5月3日のスパコミ。私は妄想を紙に印刷してやるんだという固い決意を持って、その日からちまちまと本の案を練り始めた。

2. 終わらない、原稿

 結論から言うと、予定していた印刷所の締切日に間に合わずコピー本となった。理由は簡単、原稿が終わらなかったのである。ちょっと待て、さっきまでの決意はどこにいったんだという話であるが、できなかったものは仕方がない。思ってたよりも大学生活が楽しく、そして忙しかったのである。あと、結構ギリギリまで原稿やってたら、いざ入稿!という時に原稿の作法が分からず苦戦しまくって結局諦めたというのもある。言うのが遅くなってしまったが、初めてサークル参加するから参考にしようと思ってこの記事を見ている人に対してのお役立ちアドバイスは特に出てこない。申し訳ない。ただ、私からは1つだけ言えることがあるので以下数行だけは読んでほしいかもしれない。
 
・とにかく頑張ったら絶対本になる

とにかく頑張って、最後まで粘って、フリック入力を、キーボード入力を、音声入力をしていけば、印刷所が無くてもWordとUSBがあればコンビニプリントでなんとかなります。これはマジ。あとで述べるが、実際私はスパコミ前日の早朝にセブンイレブンに駆け込んでコピー本を印刷し、製本を新幹線の車内とホテル内でやった。
計画性が無さ過ぎるが、これもまたオタク人生である。

3. コピー本、爆誕

こうして、なんとかスパコミの前日に原稿が終わり、コンビニプリントという業を使用し無事妄想を現実に誕生させることができた。
こちらが、その時の様子である。

原稿の赤ちゃん

「可愛いねぇ……!!」
そんな感想を抱き、感無量になって脱稿ハイともいえる状態になっていた私は、あることを思いついた。

「この本のみをひとりぼっちで展示するのはちょっと寂しいなぁ……そうだ!無配を作ろう!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

イベント前日のAM10:00頃にコンビニで新刊を刷り、まだ荷造りをしていない状況である。しかもまだ製本すらしていない。当時、この様子を見た友人はDMでこう言っていた。

4. 脱稿ハイが作りし無配

 Wordを用いて爆速で作った。そう、ツイートまとめの無配を!!!表紙を凝って作っている暇はなかったのでシンプルにした。

CP名と新刊のタイトルは一応モザイク
※撮り忘れていたので製本後の姿を載せています

 ついに新刊と無配ができた……!!
 
私はいつも画面で見ていた文字列が紙に印刷されているのに感動して思わず声が漏れてしまった。帰宅後、私は荷造りを行って爆速で家を出てなんとか新幹線に乗り込んだ。もう試合は勝ったようなものだった。

5. 新幹線、乗った後

 指定席の2列シートのうち、窓側を取っていたのだがどうやら隣が空席であった。よって製本作業を前倒しにして、乗っている間に行うことにした。さっさとコンビニおにぎりを食し、いよいよ製本タイムである。
ひたすら印刷物に折り目をつけて、あとはホッチキスで留めるだけという状態にしていった。この時の私はひたすらウキウキしていた。やっと自分の本がきちんとできあがる、その嬉しさは私の人生の中では中々味わったことのないものだった。
 
 新幹線はあっという間に東京に到着し、私はホテルへと向かった。途中、あり得ない程デカイ声の客引きにそこそこ出会ったが、オタクパワーでハイになっていた私は「大丈夫っす!!!」の大声でその場を乗り切った。大声って凄い。
 
 ホテルに到着した私は爆速で風呂に入り、ホッチキス留めとかどまる君(角を丸くするやつ)と遊び紙を挟むという製本の仕上げを行った。全てが本になった時、私は達成感があった。これを明日展示するんだ……!!
 
 そして後は寝るだけという状況になった時、突如不安が押し寄せてきた。特に悩んだのは「新刊が1冊も頒布できなかったらどうしよう」というものである。それは、告知時点で1桁いいね  1桁RTであったことやフォロワーが20人未満という状況からも容易に想定できる事態であった。しかし私は思い出した。何を目的としてイベントに参加しようと決意したのかを。
 
 推しCPに情熱を捧げた証を自分なりに残したい。頒布できたできないは関係ない。ただそこにあるジャンル熱を吸いたい。

初心を思い出した私は、安心して爆速で眠りにつき翌日に備えた。

6. 決戦、ビッグサイト

AM7:50にホテルを出てゆりかもめに乗り込み、ビッグサイトへと向かった。緊張で手汗が酷かった。そして見えてきた。今日の決戦の場。

ビッグサイトが!!!

すごいデカい

いよいよ入場して、設営準備に入る。両サイドのサークルさん(片方はフォロワーだった。嬉しい)に挨拶しつつ、POPスタンドやブックスタンド等を用いて設営していく。私は新刊&無配の2冊×1桁部数ずつしか刷ってなかったので、すぐに設営完了した。フォロワーにスペース写真を撮ってもらい、設営完了ツイートをする。おぉ、なんかサークル感あって凄い。そんな今更ながらの感動を覚えながら、私はパイプ椅子に座って開場を待った。

そしていよいよアナウンスが流れ、サークル参加の方達の拍手と共にビッグサイトは開場した。いざ、決戦の時である。

結果的に取り置き(3部分ずつ)含めて、新刊が9部、無配は11部捌けた。無配に至っては全部捌けたのである。1時間に大体2部程のペースで欲しいと声をかけて下さったのだ。名前は伏せるが、私の無配と新刊を手に取ってくれたFF外のAさんが自身の合同スペースにいたBさんに「(私)さんの本ヤバい、絶対見に行った方が良い」ということで、Bさんも私の無配と新刊を欲しいと言ってくれた場面があった。他にも「タイトルで惹かれました!」と通りすがりの方が無配を持って行ってくれた場面もあった。
 隣のスペースだったフォロワーには「(私)ちゃんの本、口コミで広がってるじゃん、凄い」と言われて私は照れた。
 中には、「これ、見ました!!確か、SRのカードストーリーにありましたよね!?」と話しかけてくれる人もいた。勿論、そんなストーリーは公式では一切存在しないのだが、私の妄想の中だけにある存在しない回は、あるある!と共感してくれる人がいたのでとても嬉しいものだった。
 
 こうしてアドレナリンが出まくった私は、周囲のスペースの方が撤収作業をし始めたのを見て、同じように撤収作業を始めた。

7. オタク、撤収

 撤収し、少し浅草観光した後新幹線に乗って私は東京を後にした。
 フワフワとした心地で戦利品を抱えながら、帰宅するとすぐに爆睡してしまった。
 翌日の朝10時まで寝ていたが、起きてからも机の上に色んな同人誌があったのを見て「夢じゃないんだな~」とぼんやり思った。
 そして、この一連の興奮を何かに残そうと思ってイベントから2日経った今、こうして書いているという訳である。

8. 愛のかたち、本のかたち

 初めてのスパコミ参加、サークル参加だったが、非常に楽しいものだった。特に私のジャンルはそこそこマイナーということもあって、身近に語れる人がおらず、熱を持て余していたため、こうして同じジャンルが好きな人同士が集まるイベントに出られたのは貴重な経験であった。
 
 初めての本だったのだからきちんとした製本の方が良かったかもしれないが、こうしてコピー本という選択肢を取り、諦めずに原稿を完成させることができ本当に良かった。
 最初はどうなることかと思ったが、結果的にとても楽しい形でスパコミを終えることが出来た。

 今後もイベントに参加するかどうかはまだ未定だが、今回のサークル参加を通してジャンル愛も深まり、創作活動へのハードル良い意味でも低くなったので、ゆっくり自分のペースで二次創作活動を続けていきたいと思う。
 

最後に……

素敵なゲームの開発に携わって下さっているゲーム会社の方々
原稿生活を見守ってくれたフォロワーと友人
作業通話に付き合ってくれたフォロワーであり友人のKちゃん
当日手に取って下さったり、少しでも目にしてくれた方々
セブンイレブン様
本当にありがとうございました!!!

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