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静かな水面に不安な波がおこる時

未だにである。

もう14年くらいになるというのに未だにだ。

たまにしかかかってこないけれど元夫から着信があると体が強張る。

平静を装ってはいるけれど正直冷静ではない。

かかってくる内容と言えばそれは子どもたちのことだから

必要な会話だったりするんだろう。

本当は子どもたちのことであろうとあまり彼とは会話をしたいとは思わないけど。

14年経っても まだ彼を許せないのか?

なんて心が狭いんだろう 私は。

と自分の度量の狭さに辟易したりする。

この負の感情を乗り越えたら

きっと一皮むけるはずだと自分を鼓舞するときもある。

いつまで怒りの感情と付き合ってるんだよ、ただただ悲劇のヒロインに浸っていたいんじゃないの?

そう自問自答したりする。


で、

この厄介な自分の感情とガチで向き合ってみたら

気が付いた。

怒りの感情が平静を装えなくさせるのではなくて

彼と話をしたり、思い出したりすると

あの時の悲嘆に暮れて、未来なんか描けなかった自分に

感情が引き戻されてしまう瞬間があるってことに。

体はここにあるのに

心はあの時の自分に戻る。

だから私は彼からの電話が苦手なんだ。

もうあの頃に戻るわけはないのに。

なんて厄介なんだろう。

それこそ 自ら負の感情に逆戻りして

それこそ 悲劇のヒロインを演じているようなもんじゃないか。

でも

無意識のうちに一瞬でそういうところにいってしまうんだから仕方がない。

じゃあ

そうならなくするためにはどうすればいいのか?

私が具体的に考えるべきはそこだ。

「気にしない」と決める。

どうやったってあの頃に戻るわけがないとちゃんと感じる。

今は幸せなんだからって深呼吸する。

そして電話を取らない。

まぁ 最後は無しだけど。


それにしても

なんで彼は気安く電話をかけてくるんだい?

そんな部分がとても謎だ。

私だったらとてもじゃないけど

あれだけ迷惑をかけた相手に普通に電話をかけるなんてできないけど。

まぁ 彼は私ではないし、私は彼でもない。

そんな彼でも子どもたちの親であって

彼がいなければ大好きな二人の子どもとも出会うことがなかったんだから

この出会いも必然だったのかもしれない。

そう思ってしまうことも

厄介な原因の一つだったりするんだ。

こんなことを考えるのも

今日彼から電話があったから。

次の電話の時には波を立てることなく会話ができるかな。

もうそろそろ そういう時期がきてもいいかもね。

そんなことを考えた夜のドライブ。





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