60代ASD、初の海外(トルコ)に挑む(17)トロイアからイスタンブールへ
門前の吟唱
トロイア遺跡には閉門時間があった。なかったらずっといたかったがもちろんそうはいかない。
そそくさと門を出たところで、吟遊詩人のSさんが「イリアス」の第1歌冒頭部に自作の曲をつけたものを歌ってくださった。本来なら遺跡内で、との思いは歌い手も聞き手もともに持っていたであろう。
旋律だけが夕暮れの中を流れていく。リズムはもちろん長短短をつなげていく英雄六脚律。ああ、だれか太鼓を持っていればいいのに、と思った。(もちろん本来は竪琴での弾き語りということだが、竪琴を空輸