カサンドラ症候群とその対義語に関する小考
この文章は村中直人さんの「 #カサンドラ症候群 について⑤カサンドラには対義語が必要だと思う話」への反応(?)です
https://note.mu/naoto_m/n/n95b4dde773a4
プロフィールにあるとおり私は#ASD ( #アスペルガー )であり、 #定型発達 と思われる夫との間には(性別は逆ですが)同様の問題を抱えています。
また、私はギリシャ神話が好きなので、誰か当てはまる神話上の人物がいないかを考えてみたくなりました。
本物のカサンドラ
その前に、「カサンドラ症候群」という言葉で使われるカサンドラと、ギリシャ神話のカサンドラの違いを書いておきたいと思います。
ギリシャ神話のカサンドラはトロイアの王女で、アポロン神によって予言の力を授かりますが、引き替えにと求められたアポロンからの誘いを断ります。(なので、夫はいません)
アポロンは一度与えた予言の力を消せないため、カサンドラの予言に「誰もそれを信じない」という呪いをかけます。
トロイアの滅亡を予言したカサンドラの声は誰にも受け入れられず、彼女は奴隷として連れて行かれたミケーネのアガメムノンの屋敷で、アガメムノーンの妻に殺されてしまいます。
自分が正しいことを言っているのに、誰も信じてくれない、というこのカサンドラの状況は、むしろASDである私に、より当てはまるように感じています。
現実の「カサンドラ症候群」の人達は、社会がそのことを知り、受け入れてくれることで、逆説的に「カサンドラ」ではなくなるように思われます。
カサンドラの対義語となる人物の候補
ギリシャ神話では、一生懸命やっているのに周りに嫌われていく人物、というのは、概して批判的に描かれていますが、それでも何人か一部該当しそうな候補を挙げてみたいと思います。
オイディプス 有名なエディプスコンプレックスの語源の人物。彼は自国の疫病の原因を必死に探っていくうち、それが自分(が知らずにやった行為)にあることを突き止めてしまう。その結果、彼の家族は全員不幸になってしまう。
ペンテウス テーバイの王。母方の従兄弟ディオニューソス神がテーバイにやって来て自分を崇めるよう求めた時、彼を神と信じず、その求めに応じなかった。ディオニューソスの信者となった母や叔母に殺された。
ヘラクレス ギリシャ第1の英雄。最初の妻と子供を自身の狂気によって失い、その償いのために有名な十二功業を行う。しかし、二度目の妻はヘラクレスの伝言を疑い、晴れ着に毒を塗って彼を死に至らしめる。
パリス トロイアの第二王子。女神アフロディテの助言を得てスパルタのヘレネを略奪し、トロイア戦争の発端となる。戦争中はトロイア王家、市民、妻の誰からも好かれていない。しかしパリスは「これは神の思し召しだから」と言って悪びれない。
メディア コルキスの王女。金毛羊皮を取りに来たイアソンに一目惚れし、イアソンを一生懸命手伝う。しかし、イアソンが逃げる際のやり方や復讐の方法にイアソンがうんざりしたため、イアソンの元を離れる。
日本の民話から
どうもギリシャ神話にはピッタリ来る人物が見あたりません。
目を日本に転じたところ、もしかしてこれなら、と思う民話をみつけました。
「ごんぎつね」 ゴンは兵中に償いをしようとしますが、かえって迷惑をかけて憎まれてしまいます。
これが割と、ASDが配偶者に対して「やってしまって」いることかもしれません
思いつきをただ書いただけなので、まとまりがありません。なにがしかのご参考になれば幸いです。
また、何か思いついたら提案したいと思います。
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