見出し画像

アムステルダムの駅の点字ブロックが教えてくれたこと

こんにちは。

株式会社オフィスマッサージ代表の田辺です。

7/8から7/17にかけてオランダはアムステルダムへ出張へ行っておりました。

弊社の他に私は非営利シンクタンクも運営しており、International Society for Third-Sector Research (ISTR, 国際市民セクター学会) 今年アムステルダムで開催した大会にてDefining the mindset of social entrepreneurship(社会起業家のマインドセットを定義する)という演題で学会発表をいたしました。

幸い世界各地の研究者からフロンティア開拓の研究等とのコメントをいただくことができました。

さて、アムステルダム市内を今回歩いて気づいたのは、駅の点字ブロックの位置でした。

以下に2枚の写真を紹介します。音声読み上げソフトの方のために、写真の詳細をあとで文字で申します。

「え?」とお気づきになった方もいらっしゃるかもしれません。

以下、2枚目です。

そうです。

2枚の写真とも、ホームの点字ブロックが、端から1メートル以上の余裕ある位置に設置されていたのです。

1枚目はAmsterdam Zuid駅のホームで、2枚目はAmsterdam Bijlmer Arena駅のホームの写真をご覧いただきました。

もちろん、オランダが、例えばスウェーデンのようにバリバリの福祉大国というわけでもないと思います。

以下のように、例えば横断歩道のボタンは点字が添えられてはいませんでした。

さらには、横断歩道の点字ブロックも、下記のように設置されている箇所もあれば、ない箇所もあればとばらつきがありました。

日本ではホームドアが急務と認識され、多くの駅で設置され続けていますが、アムステルダムでホームドアはあいにく見受けられませんでした。

確かに、日本よりもオランダは駅のホームの幅に全体として広く余裕があるという事情もあるかもしれません。

しかし、視覚障害者や盲ろう者は、危険な駅のホームの端を好んで歩きたい訳では決してありません。

関連して、ぜひブラインドサッカー選手で全盲の落合さんの下記の記事もご覧ください。

ホームの点字ブロックを
歩きたくて歩いてるんじゃないってことをわかってほしい!!
真ん中を歩きたいけど障害物や
並んでいる人がたくさんいるから
迷惑になると思って
端を歩くんです。

おととい日本に私は帰国し、今日都内で電車で移動するときに、ふと点字ブロックを見ました。

上記は新宿駅のものです。

日本各地の駅と同様ですが、ホーム端にあります。

駅の構内放送で「ホーム端の点字ブロックより前で、電車をお待ちください」と聞こえてきました。

もちろん、鉄道会社各社を始め、国土交通省や各地自治体も、最大限の努力を日々されていることに私は心からの敬意を表したく思います。

ですが、オランダで駅のホームを見てきた私は、私たち日本人が点字ブロックをホーム端に追いやることは、視覚障害者と盲ろう者を社会の端に追いやってしまう心理を象徴しているように、感じたのです。

確かに、点字ブロックの位置の張り替えはとても簡単なことではありません。

しかし、声がけなど、ハードでなくソフトでできることも多々あるのです。

私たちが、障害を引き受けている人々を疎遠にしない心で共に生きられることを、願ってやみません。

オフィスマッサージは、職場に障害者が訪問してマッサージをしてくれるという、もちろん職場の健康増進も大きいですが、一番オフィスワーカーにとって手軽な障害者との接点として、今後も皆様のお役に立ちたいと思っております。

お忙しい中、お読みくださり、ありがとうございました。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

上記の内容や、オフィスマッサージ、ヘルスキーパーに関連したお問い合わせは下記からお願いいたします。

お読みくださり、ありがとうございます。今後の励みになりますので、よろしければサポートをお願いします。