見出し画像

第16回 2/2〜「誕生日。4ヶ月ぶりに娘達と面会出来た」

2月2日金曜日。
免業日。

ハッピーバースデートゥーミー。

36歳になってしまった。
こんな所にいて誕生日も何もないのだが…。

母が子供達二人を連れて面会に来てくれた。

双子の娘達に会うのは4ヶ月ぶりだろうか。

予め、本日面会に連れてくる事は知っていたので感極まって泣いてしまうかなって思っていたが、久しぶりに我が子の顔を見れた「喜び」の方が勝り、30分間笑顔で会話する事が出来た。

相変わらず「鬼滅の刃」のコスプレごっこするのにハマってるらしい。しっかりウィッグまで付けて本格的にやっているようだ。
まだ小学1年生だと言うのに…(汗)

子は親の背中を見て育つとはよく言ったものだ。
私は以前、大好きな漫画「東京卍リベンジャーズ」のコスプレを少しだけしていた頃があり、その様子をがっつり子供達に見られていた。

真似ているのだろう。
家では私の化粧品道具などで遊んでいるらしい。

そして子供達は夜になると必ず、

おばあちゃんのスマホから私のスマホに電話をかけるらしい。

そうすれば私が家に帰ってくると思って…。

胸が締めつけられる思いだ。
でも、泣いて悔やんでいる時間は私にはもうない。

チビ達の為にも一日でも早く帰ってあげなければ…と思うと色々な身辺整理の為に14日間未決のままでいたが失敗したと思った。
さっさと受刑者になれば良かった。

あの子達には父親がいない為、
私が母と父の役割、両方ともやらなければいけない。

それは決して簡単な事ではないが、我が娘達は本当に親思いな子達なので、手がかからないし、逆に私がこんな所に二度も来てしまっているのでしっかりしなければ。

とにかく久しぶりに会えた子供達は

世界一可愛いくて幸せな30分間だった。 

母にも感謝だ。

良いのか悪いのか、やはり一度目と比べると成長しているとは思う。
一度目の金沢拘置所にいる時は毎日の様に涙に濡れている生活だった。

判決が出ても自分の刑を受け入れる事が出来ず(少し珍しい罪状だった※別記「今回の罪について」参照)手紙が来ても面会が来ても何をしても泣くし、もう重症だった。

それに比べて今は
毎日の中でどれだけポジティブに生きていく事が出来るか。

不安や不満は腐る程ある。
「悲しみ」より「怒り」の方が強いのも自覚してる。
それでもなるべく笑顔を絶やさないように心掛けている。

女子刑務所に行っても笑顔は大事だ。
ヘラヘラするのではなく
素直さと愛敬が大事だという事。

〝It's Gonna Be OK〟というタイトルの曲がラジオから流れている。

「二年四ヶ月なんてあっという間。大丈夫だ。問題ない。上手くいく」

その後、担当の職員さんも「おめでとう」と言ってくれた。

刑務所で過ごす36歳の誕生日は
寂しくも幸せを感じる一日となった。

♢朝/みそ汁、納豆
♢昼/豚玉ねぎ煮、厚焼きたまご、白菜キムチ
♢夕/厚揚げそぼろ煮、えびと大根のスープ煮、中華サラダ

…白菜キムチが頻繁に出るが良い感じに辛くて美味い。麦飯がススム。(今更だが刑務所は白米ではなく麦飯である)

本は俺物語③読破!!
そしてMy Birthdayだったので楽しみにとっておいた今週号のジャンプ「僕とロボコ」を自分へのご褒美で読んだ。
NICE☆爆・笑








この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?