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○○年前の自分へのアドバイス

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店舗設計を仕事にして10年超え。就職、独立、結婚、育児。人生中盤スタート地点、キャリアも中堅を迎えた今だからこそ伝えたい、昔の自分へのアドバイス。
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世界の広さ。

世界の広さ。

以前、友だちの家で映画を観る集まりがあった。そこで誰かのお薦めの一本を観て、感想を話した。「あの映画に似ている」「あのヒロインが出ていた」という話題の中で、ひとりだけずっと黙っている人がいた。

まったく映画を観ない人が混じっていたのだ。ただ連れられてきただけで趣旨がわかっていなかったようなので、つまらなかっただろうなと、残った我々は反省して次の時はその人を呼ばなかった。

この時、ちょっとしたこ

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つれづれてんじゃねえよ。

つれづれてんじゃねえよ。

ネットニュースをほとんど読まないんだけど、誰かのリンクを辿ってみると、芸能人のブログなどがたくさん出てくる。

そもそもテレビタレントやミュージシャンなどは、画面に登場するときやライブをしているところしか見せることがなかった。オフィシャルな姿。それが、休日にはこんなことをしました、旅行に行きました、撮影の待ち時間です、と「裏側」を見せるようになってきた。

それを「オフィシャルブログ」と言っている

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医師法違反。

医師法違反。

『ロバート・ツルッパゲとの対話』は、毎日Facebookに書いていたくだらない文章を読んでくれた編集者から、「本にしませんか」と言われたのが出発点だ。

俺は内容がないような文章を、自分で口述筆記をしているくらいの速度で書くことができる。できるという言い方は不遜で、無駄話を書き留めている程度のことでしかない。だから書くこと自体を苦にしたことは一度もなく、むしろこれ以上一日に投稿したら迷惑なんじゃな

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一次情報でありさえすれば価値がある。

一次情報でありさえすれば価値がある。

よく、芸能人などにSNSで絡んでくる人を観察していると、ある共通点が見えてくる。

「独自の情報を持っていない」

どういう意味かというと、「すべてが又聞きの二次情報」だということ。情報というのは誰かに伝わった瞬間から恣意的にエディットされていく。そこに意図が足されていくのだ。

たとえばある人が、「私は吉野家の牛丼はあまり食べませんね」と言ったとする。それはたまたま、「牛丼は食べますか」と聞かれ

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17459以下の頂上。

17459以下の頂上。

今できることって全然どうでもいいんです。

いつかできるようになればいいだけだから。でも、理想が低いとダメなんです。もう結論は言いましたから、忙しい人はここから先を読まなくて大丈夫です。天丼で言えば海老を食べたことになるので、かぼちゃなどは残してもいいです。

あるヨーロッパの国の入国審査の時、仕事は何かと聞かれたことがあります。Art Directorだと答えると「そうか。じゃあ、うちの国の美し

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アンチ・アンチエイジング。

アンチ・アンチエイジング。

ことあるごとに、「女性は40代を過ぎないと魅力が出ない」と主張してきた。ある調査で、女性が魅力を感じる男性の年齢が自分の年齢とともにスライドしていくのに対して、男性は何歳になってもずっと10代や20代を好む、という結果が出ていた。幼稚すぎる。

それを「熟女好き」などとベタな言葉で言って欲しくはない。中学生の時に同じクラスの女子が好きになることが自然なら、同年代は50代なのでこれも同じことだろう。

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ロバート・ツルッパゲとの対話 : 魔法使い

ロバート・ツルッパゲとの対話 : 魔法使い

電気の本と、電気製品の説明書の違いは何か。

本を読むのは、応用が利く知識を得ること。説明書はその製品を使うためのモノで、新製品が出たら役に立たない。今求められているのは、「知識なんかどうでもいいんですよ。明日売れる方法だけが知りたいんですから」というマニュアル。

「勉強するのは、魔法を使えるようになること」

という誰かの言葉を聞いて納得した。目の前にある問題への対処法ではなくて、すべてを根本

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「コストをかけて見たことしか言わない」

「コストをかけて見たことしか言わない」

自分の目で見たものは、最低限そこに存在したモノだとわかる。当然それだって世界のごく一部なんだけどね。

だから見てもいないモノを語るような真似はしたくない。世界中を見れば見るほど、今まで見ていなかったことを恥じる。その繰り返し。

「ヨーロッパでは企業の環境問題への意識が高い」などとネットで読んだことを語ることもできるけど、そこに情報発信者の間違いがあれば鵜呑みにしてしまう。

ある時、のんびり船

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先行公開『ロバート・ツルッパゲとの対話』

先行公開『ロバート・ツルッパゲとの対話』

モノには順序がある、ということで、本の後書きだけ先行公開いたします。売り上げに直結いたしますので、皆様、Twitter、Facebookへのシェアをお願いします。シェアしてくれたかどうかはしっかりメモっておきます。

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後書き

「ある程度売れる」という究極の難題である。

本を出したんですね。
ええ、売れませんでしたけど。

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自分の得になりそうな人に媚びる。

自分の得になりそうな人に媚びる。

この歳になるまで、好き勝手に生きてきた。

毎日自分がやりたい仕事ができているし、尊敬する仲間もいる。日常のほぼすべてを仕事にさいているから興味の対象の多くが「仕事」になってしまうんだけど、自分にとって仕事は義務じゃない。俺が持っている能力に報酬をくれる人がいるから全力で応えようと思っている。つまり、人格を認めてもらっている。

だからただお金を儲けて得をしたいなどと思ったことはない。こういう考え

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わたしたちはいつだって準備できていない、だけど

わたしたちはいつだって準備できていない、だけど

 noteにNETFLIXさんがやってきて、勝手に1人お祭り騒ぎである。

朝起きて、SONYのテレビからNETFLIXを起動。
車内でダウンロードしたNETFLIXを起動。
キッチンでノートパソコンを持ち込んで、NETFLIXを起動。
お風呂でも、iPhoneでNETFLIXを起動。

 兎にも角にも、毎日NETFLIX三昧である。

 少し前までは「リラックマとカオルさん」ばかり見ていたが、最

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制作期間2年半、『全裸監督』で挑んだ新しいクリエイティブのかたち

制作期間2年半、『全裸監督』で挑んだ新しいクリエイティブのかたち



坂本和隆(Netflix コンテンツ・アクイジション部門 ディレクター)
(撮影:藤原江理奈)

はじめまして。ネットフリックスで日本発実写オリジナル作品のクリエイティブを統括している坂本和隆です。

8月8日、いよいよ『全裸監督』が全世界190カ国に配信されます。

このドラマに取り組んだ2年半は、楽しくもいばらの道でした。

たくさんの議論を重ね、衝突もありました。それでも、スタッフ、キャ

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「ギャラなしでもやります」は、アウト。

「ギャラなしでもやります」は、アウト。

「ギャラをどうやって決めていますか」という質問があったので、参考になるどうかは知らないけど、「写真の部屋」の記事を無料で公開する。

俺が20代の頃。駆け出しのデザイナーだったある日、今まで仕事をしたことがないプロデューサーに会議室に呼び出された。名の知られたグローバル・ブランドの企業広告を作るにあたって日本からもアイデアを出して欲しいらしく、手伝えと言われた。

巨大なブランドの仕事だから、俺に

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今回は無料公開。「写真の部屋」

今回は無料公開。「写真の部屋」

写真を仕事にしたいと名乗りを上げた14人のメンバー。
クローズドなグループページでオンライン勉強会をしているんですけど、そこで気づいたことを「写真の部屋」購読メンバーの皆さんにも共有したいと思います。

クアラルンプールのコンテスト

メンバーに課題として参加してもらったポートレートコンテストですが、誰もファイナリストには残らなかったようです。

https://www.klphotoawards

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