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世界はおまえが基準じゃない

感覚や経験値や記憶というのは個人差があるものだけれど、あたりまえなはずのその前提をすっとばしてつい相手も同じ価値観なんじゃないかと思い込みがち。

つまり、僕らは自分が世界の基準だと思い違いをして生きているって事なのかもしれない。

自分はこう思ってるから、きっと相手もこう思うはずだ。これもらったら自分なら嬉しいから、きっと相手だって嬉しいに違いない。こんなに美味しいのだからあの人だって美味しいと思うだろう。

そのどれもが、相手側になったらまるで見当違いだったりすることは全然ありえる。

なんでこんなことを言い出したかというと、最近「世界はおまえが基準じゃない!」という事をガツンと思い知る出来事があったからだ。


親の味覚とこどもの味覚

離乳食の時はあんなにほうれん草粥とか食べてたのに、気づけば5歳の長女はすっかり野菜嫌い。

色々と工夫してあの手この手で試してみたけれど、彼女にとってはほとんどの葉物は苦くて嫌な味がするらしい。

そんなわけない。少なくとも鮮度も良いし、ちゃんと選んでるし、アク抜きしたり下処理もしている。

味付けもシンプルながらそれなりにこだわって選んだ塩とちょっと良いオリーブオイルだったりするから、大人からすればこんなに美味しいのになぜ食べないのか?と思ってしまう。

そして、好き嫌いはダメだ!ちゃんと食べなきゃ!と叱ったりしていた。

でも、どうもよくよく聞いてみると、5歳の娘にとっては本当に苦いらしい。嫌な味がするというのも嘘ではなさそうだ。


ニガテだった食材が実は...

ある人から聞いた話なのだけれど、幼少期にニガテだった野菜などを成人後にアレルギー検査をしたところ、アレルギー反応が出たらしい。つまり、味覚の嗜好的な問題ではなく生理的に受け付けていなかったということだ。

もしかしたら、娘にとっての好き嫌いは本当に体が受け付けていないのかもしれない。

起き抜けの空腹時ですら葉物は避ける。でも、なぜかお好み焼きやハンバーグなどに入れれば食べている。生っぽい加熱の弱い葉物はダメらしい。

そう思えば味噌汁の中にあるほうれん草は食べていた。基準がイマイチわからないが、かなりしっかりアク抜きされていれば食べられるようだ。


そこで気づいた。

僕はすっかり娘も自分と同じ味覚だと思い込んでいた事に。

もしかしたら、娘の味覚では一部の葉物はとてつもなく苦く感じているのかもしれない。

感じ方や価値観がみんな同じはずがないという大前提を、他人には適用できるのに家族には適用できないというのは、子供に限らずよくあるのかもしれない。

夫婦間や親子間でギクシャクしがちなのは、身近だからこそつい相手も同じだと思い込んでしまっているんじゃないか?

そんなわけで、すっかり想像力の欠けていた自分を反省している。。。

それでも子供には野菜をもっと食べて欲しいと思ってしまう、これもまた自分の思い込みなのかもしれないけれど。

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