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射幸心と滅私の先にあるもの

正直に言おう。20代前半の頃、僕の頭は煩悩にまみれていた。

いや、多くの20代前半の若者と呼ばれる人たちはそんなものなのかもしれないけれど、出世欲や名誉欲、金銭欲に色欲に所有欲...数え上げればキリがないくらい、全てに飢えていた。

「あのオモチャも欲しい!このオモチャも欲しい!」とオモチャ売場でダダをこねる4歳の娘を見ていて、20代前半の自分だって似たようなモンだったなと思う。

良くも悪くも他人の成功や所有物を綺麗に切り取ったメディアを見すぎていたから、射幸心を煽られまくって毒されていたのかもしれない。

色々見てきたし、自腹で届くギリギリの買物をしてみたり、今思えば浪費としかいえないようなお金の使い方をしたこともある。


初めてのボーナスをみんなが貯金する中、母親に回らない鮨を奢り、残りのお金で月給とほぼ同じ金額(23万円くらい)のブルーノ・ピータースのコートを買った。

高品質で素晴らしく繊細なパターンのコートで、いまも手元にある。でも、あの値段の服を買うのはもう当分ない気がする。

服は今でも好きだ。服というより、物が好きだ。文房具やカバンなんかの雑貨から、家具などのインテリア、PCやカメラや家電などのガジェット系。

選び始めると永遠に選んでいられるし、おまえは販売員か!?と言われるくらいの商品知識とウンチクを絡めて魅力をプレゼンできるくらいにはオタク寄りの嗜好性を持っている。

だから、100万円渡されて好きに物を買っていいよと言われたら、秒で使える自信がある。1000万円以上なら事業を作ってもっと増やす方に使うだろうけれど。


射幸心の先にあるもの

有名になりたいとか、裕福になりたいとか、楽をしたいと思うことは多分デフォルトでインストールされている機能みたいなモンなのかもしれない。

「それ」があったほうが、生存確率が上がるんだろう。

でも、多くの人が射幸心があることを前提に、射幸心を煽ることで中毒化させて儲ける手法もこの世の中にはたくさんある。

一時期、2年近くパチンコ屋さんで契約社員をしていたことがある。パチンコも、スロットもそれまで一度もやったことなかったが、音と光で感覚を麻痺させつつアドレナリンを出させてハマらせる仕組みはものすごく精巧に作られていて感心した。

その数年後、ソシャゲブームがきていわゆる課金ガチャが出てきて、パチスロの射幸心の煽り方がスマホの中にもやってきた。これは高額課金やRMT(リアルマネートレード)が社会問題になったりもしたけれど、中身はパチスロの景品がデータにすり替わった射幸心のギャンブルである。

それらを見ていて思うのは、やはり自分が幸せになりたいという気持ちが膨らみすぎて暴走すると身を滅ぼすんだなぁ・・・という事だ。


要は射幸心だって自分の心の問題だから、ある程度コントロールをしてやんないとどこかの誰かにいいように煽られてしまうよねっていう話。

それは本当に欲しいと思っているのか、それとも何か別の穴埋めとして欲しがっているだけなのか?

ギラギラと何もかも欲しいと思えるのもそれはそれで才能な気もするけれど、妻や娘ができてから家族へのプレゼントばかり考えるようになって、これが滅私への第一歩なのかなぁ・・・なんて思ったりする。

まぁ、まだまだ煩悩だらけの僕が滅私にたどり着くつのは当分先になりそうだけれど。

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