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僕と契約して、戦略プロフェッショナルになってよ!

誰かのnoteを読んで感銘を受けることがある。思えばnoteの毎日更新を始めた2018年3月頃、これはヤバいやつがいるな!と思った人がいた。建築家の竹鼻さんである。

彼は未来を見ていて、3歩先くらいに視座がある。ゆえにきっと理解不能の烙印を押されてしまうことが多そうだけれど、僕はどうしようもなくワクワクした。

LEXUSアワードというデザインの世界的コンペで受賞されたのも納得した。むしろ、この作品に賞を与えられる審査員の慧眼にひれ伏した。

そこから僕が一方的に絡むことで彼と仲良くなり、いまでは飲みに行って未来のデザインとは?を話し合ったりしている。きっと近々一緒に仕事をしたりすることになるだろう。

そして最近、またまたこれぞ!という人を見つけた。

トライバルメディアハウスの社長である池田さんだ。

鎌倉在住の46歳の0歳児のお父さん。と聞くと、のびのび郊外暮らしなイメージだけれど、銀座二丁目にオフィスを構えるネット企業の社長である。デザイン畑とマーケ畑で畑違いの僕でも知っている会社のトップだ。(僕が前職の時にプランニング部署の先輩が転職したので名前を知った)

え!?トライバルの池田さんnote始めたんですか!?と思って見かけた時にフォローしたのだけれど、社長blogにありがちな成金な車自慢やグルメ自慢や人脈自慢がほっとんどない、ガチの経営論や先輩からのアドバイスが詰まっていて非常に良い。

noteというサービスの文脈を抑えた運用、さすがデジタルマーケティング会社のトップ。

鎌倉からグリーン車で通勤しつつnote書いているという、グリーン車を動く社長室にするアイデアにキレものっぷりを感じる。社長不在の社長室の空家賃ほど無駄なものはないので、この感覚は今っぽくてとても好感を覚える。

で、そんな池田さんが上記のnoteで熱烈にオススメしていた本があったのでノールックでAmazonでGoしたのだけど、これ本当に名著だった。

700円...だと!?700円でこんなのが読めて良いんですか?

この本は、700円で買って読めていいものではない。断言するが、コンサルもどきに何万円も払うなら、これ買って読み切って自分の事業に当てはめて考えてみるだけで、ある程度の結果を出せるはずだ。

え?私べつにビジネスとか興味ないし...と思った人!そんなことはない。

状況を俯瞰して整理して問題点を洗い出し、抜け漏れなく計画して実行するためのチャート作成など、実例をストーリー仕立てで書いてくれている。

日常生活にこれを応用すれば、家計改善からパートナーのブランディングまで役立つこと間違いなしだ。経済小説の「ハゲタカ」とか好きだった人は絶対ハマると思う。

まぁ、もうちょい柔らかくスタートするならマンガの「インベスターZ」あたりから入ればいいと思う。


デザイナーも戦略プロフェッショナルであれ

買った本を褒めちぎったのでもう今日のnoteはシメてもいいのだけれど、もう少しだけ。

デザイナーに限らず、toBを主体とする仕事をされている人ならば、上記の本の主人公のように戦略プロフェッショナルとしての素養は身につけないといけないだろう。

なぜか?単純に言えば、自分の仕事でお客さんの会社を潰さない為だ。

僕らデザイナーに依頼されるデザインは、売上貢献や認知向上などの目的があって、そのために投資としてデザイン料が支払われる。当然、デザインだって投資だから回収見込がないといけない。

では、日頃自分の仕事が投資に見合った回収見込を立てられるのかをデータやロジックで説明しているだろうか?そもそも、説明できるほど勉強しているか?

さらに言えば、デザイン以前にプロジェクトやビジネスの出発点や商品計画の問題点などを整理し、本当の問題点は表層のデザインで解決するべきではなくもっといい手法がある、ということまで提案できているだろうか?

うーん、できていない。やりきれていないな。


この本に出てくるフレームワークはマーケティング関連の本で一通り勉強したつもりだったけれど、実務に落とし込んでこうなるよ、というのをまともに見たことがなかった。

いや、当たり前だ。コンサルティング会社による戦略資料は超機密事項だから、そんなにおいそれと漏洩はしない。僕らが見ることのできるマーケティング資料なんて、何重にもフィルターをかけた上澄みばかりだろう。

この本ではそうした上澄みではなく、なるべく原液の生のままを見せてくれていると思う。ケーススタディ調に物語の中で戦略策定が進むので、とても勉強になった。700円なら買いだ。社員がいたら配ろうかと思うレベルの良書だった。


36歳、業界10年選手で一通りの実務はできるようになったつもりでいたけれど、まだまだ先は長いし奥も深い。

謎の魔法生物と契約して魔法少女になっている場合ではない。なるべきは戦略プロフェッショナルだったのだ。

戦略策定は自分とは相性の良さそうな能力っぽいので、もっと誰かの役に立てるように磨いてみようと思う。

僕と契約して戦略プロフェッショナルになる?
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