知っている≠わかっている、闇雲な読書の危険性

読書が好きだ。外資系の日本語学校教師の父親に育てられ、幼少期から壁一面の本に囲まれて過ごしてきた。中学一年生の時に父が亡くなった後も、その遺された形見の本たちを読みふけった。

だからかもしれないけれど、活字が好きだ。いや、今や活版印刷の文字=活字なんて言わないか。活版印刷も大好物だけれど、単純に誰かの思いや思想の詰まった文に触れているのが好きなんだと思う。

そんなんだから、友達は少なかった。大人になってもそれは変わらず、人前で喋る経験を積んで雄弁闊達にはなったけれども、やっぱり基本は孤独で根暗な少年を引きずっている。

ここ最近、といっても2ヶ月ほどの話だけれど、こうしてSNSを積極利用するようになって色々と情報が飛び込んできて、読んでみたい本が増えた。嬉しくもあり、同時に昔ほど読書にさける時間をまとめて取れずにもどかしくもある。

そんなわけで、目の前に積読ならぬ並べ読をして、ニンジンをぶら下げられた馬のごとく餌をみてヨダレを垂らしながら仕事を頑張っている。


本を読む時に大事にしていること

20歳前後の頃までは、僕は小説とエッセイがすごく好きだった。片っ端から新刊のハードカバーの小説を買って、凝った装丁も含めて貪るように読んだ。

いつからだろう。ノウハウ系の本が増えていった。

でも、ノウハウコレクターになって、頭でわかったフリはしたくない。

だから最近ではノウハウ本は自分がそもそも当事者なのか?と考えてから買っている。

そして、読書の学び=当事者意識×読んでから実践したかどうか、だと気付いた。

読んだら忘れる前にアウトプットをして、学びを体験に変えないとすぐに忘れる。

事実、あれだけ読んだビジネス書の中でしっかり覚えているフレーズなんて数える程だ。それらは大抵が古典で、やっぱり歴史的に淘汰されずに語り継がれて残るもんはダテじゃねぇな、と思う。

ぎっしり詰まった一冊の本も、要約するとことわざ一つですむような事もある。


知っている≠わかっている

ある意味では、読書は一種のドーピングに近く感じる。読んだ直後の興奮、詰め込まれた知識が脳内でバチバチとはじけて一瞬だけれど頭が良くなった気持ちになる。読むほどに賢くなる、ような気がする。

でも、知っているっていう事と、わかっているって事は別物だ。

これは混同しがちなのだけれど、例えば話題のお店とか、テレビで見たりネットニュースで見たりして、行った事もないのに行った気になっていたりする。

今は本当に情報が溢れているから、体験していない事もまるで体験したような気持ちになれる。自由でわかりやすい文章に、写真や動画まで出回っている。

けれど、疑似体験はどこまで行っても疑似だから、それはかりそめの体験だ。

先日の物事を見る4段階でも書いたけれど、やっぱり実物に触れるのが大事だと思う。それは本も一緒で、ノウハウ系ならやってみるべきだし、論じている本なら自分なりの仮説を立てて検証してみるべきだと思う。

そんなわけで、今目の前に6冊の本が並んでいる。まだ読めていなかったり、途中まで読んで手が止まっていたりするけれど、ちょっと紹介しておく。


世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事

今年の食育系ベストセラー。GUILDの安藤さんがtwitterでオススメしていたし、気になったので購入。子供の食事も含めて、僕らの体は食べ物で作られているのでこういうのは気になる。トンデモ本=エセ科学本じゃないらしいのも好印象。今は玄米食で楽して痩せたいと思っている。

我々は 人間 なのか?デザインと人間をめぐる考古学的覚書き

nueの松倉さんがオススメしていた。マニアック寄りのデザイン思考の本。原著の評価が高いし、こういう問いを与えてくれそうな本には積極的に当たって砕けて行きたい。砕けちゃダメだ。

WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE

コルクの佐渡島さんのコミュニティ本。twitterではうるさいくらいに流れてくるので正直買ってやるもんかと思っていたけれど、好奇心に負けた。これからお店やったりメディア立ち上げたりするので、コミュニティ論を参考にさせていただこう。

世界最強の子育て

アメリカの最新の子育てエビデンス本、らしい。飛行機で最初だけ読んだけれど、掴みはすごくよかった。別に最強の子育てがしたいわけではなく、娘たちには自分で決めて自分で考える力を身につけて欲しいと切に願う。

新しい分かり方

#観察スケッチ でバズってしまったのもあり、ここで一度観察とは?という事をいろいろ勉強しなおしている。言わずとしれたピタゴラスイッチの佐藤先生の本。やはり天才。数ページ読んだだけで、買ってよかったと思った。読むの楽しみ。

観察の練習

ジュンヤモリさんオススメの21_21で展示ディレクションとかで活躍されている菅さんの本。佐藤雅彦さんのお弟子さん。あとがきだけ読んだけど激しく同意しつつ、繊細な感受性に敬服。


実学に偏っているのは、まぁ仕方ない。気付いたら35歳のお父さんになっていたので、本棚の趣味も服の趣味も変わるさ。先日はついに漫画を売り払ってしまった。単行本を買っていたが、家では読む暇がとれない。(電子書籍で移動中にたまに読んでいるのは妻にはヒミツだ。)

本当は全然まったく役に立たない、娯楽100%の小説とかエッセイとかも読みたい。その欲求はnote内の吉玉さんの日記とかエッセイ系の方々のnoteで満たしているけど。

10年くらい前は本を読むのが楽しすぎて朝になってた、みたいな事がたくさんあった。仕事や暮らしに思いっきり影響するから睡眠時間は削りたくないのだけれど、そんなのどうだっていい!と思わされる本に出会いたい。

みなさんはどんな本を読んでいるんでしょう?

noteの人たちはきっと中長文が好きな文字ジャンキーが多そうなので、どんな本を読んでいるか教えて欲しい。


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明日の話は「断面の美学」の話。
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店舗設計士の日常

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コメント1件

どなたかの娯楽を担えているのは光栄です!
私にとっても書くことは娯楽なので、ちょうどいいですね。
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