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デザインの筋トレ〜プレゼンはマネと鏡とアドリブでうまくなる〜

「プレゼンとかコミュニケーションがあまり得意ではない」という悩みは、駆け出しのデザイナーの多くが抱える悩みの一つです。

かくいう自分も最初は文系バリバリの根暗少年だったので、人前で話すなんてとんでもない!というタイプでした。

それが、今では40-50人を前の講演くらいなら余裕になりました。

これ、本当に慣れと練習です。それだけ。

っていうと今日のお話が終わってしまうので、いくつかコツを明文化しておきます。


プレゼンの訓練法

プレゼンの上達法や、コミュニケーションスキルの訓練法がないかと聞かれれば、あります。ただし、向き不向きもある。

そもそもの部分として、伝えたい事の芯や熱量があれば下手なプレゼンでも胸を打つ事があるんです。逆にプレゼンが上手くてもなんだかうさんくさい、丸め込もうとしている?と不信感をもたれれば失敗です。

じゃあ思いの芯や熱量さえあればいいのか?というと、伝わらない思いほど悲しいこともないわけで。。。

おまけに、プロとしてメシを食っていくにはプレゼンの技術はないよりあった方が役立ちます。

芸は身を助けるので、独立起業したいなら必須スキル。

その為に必要な訓練はいくつかあるけれど、場数をこなして慣れるってのが結局は近道だったりします。

ベンチでの研究よりも、一回のバッターボックスに立つ実戦経験の方が濃度がはるかに濃いんです。だからとにかく打席に立つ、というのが最初のポイントです。


世阿弥の語る芸事のコツ

世阿弥という能楽のえらい人が風姿花伝という本に芸事のコツを記してます。「風姿花伝」という本の名前くらいは聞いたことがある人も多いはず。600年前くらいの本が今も残ってる訳だから、その古典は今も価値があるって事です。

この本は原典で読むと難しいのですが、色々な現代訳が出ています。はじめて読むならそっちがオススメです。

その風姿花伝の中で世阿弥も芸事のコツを「真似ぶ」「離見の見」「時分」と大きく三つ紹介しています。


真似ぶ=敬意を持ってパクれ!

真似ぶはそのまんま。とにかくうまいやつを真似て盗めってことです。

この場合のうまいやつってのはクラスで一番とかの陳腐なレベルじゃなく、せめて業界のトップクラスの人にしておきましょう。

今ならトップクラスの人もSNSやらなんやらで情報発信しています。見て真似て盗みましょう。一発ですぐにはできないでしょうから、何度も繰り返すのがコツです。

真似ぶは即効性はないですが、ジワジワじっくり効いてきます。

いいとされるプレゼンの動画などをよく見て、言葉の間、振る舞い、抑揚などを研究しましょう。

自分のアイディンティティ?独自性?そんなん意識しなくても勝手に漏れ出てきますから大丈夫です。むしろ完コピのがはるかに難しいです。



離見の見=他人の目で自分を見てみろ!

離見の見は離れてみろってわけで、自分のプレゼンしてる動画を友達に撮ってもらって見直してみてください。ガッカリするほど恥ずかしくなるハズです。

これは絶大な効果があるのでぜひやってみて欲しいのですが、想像以上に自分の声は自分が聞こえているものと違います。

そして、振る舞いや姿勢、視線の動き、声のトーン、ユーモアなどなど。色々とチェックできるところがあるでしょう。

動画が難しければ、ボイスレコーダーで録音するだけでも違います。

ちなみにこの練習がいちばん心にダメージが来ます。理想の自分と現実の自分の落差を思い知ることになります。。。(思い知った人です)



時分=アドリブや即興を磨け!

時分ってのは、アレです。トラブってもアドリブでがんばれってヤツです。

一番レベル高いけど、プレゼンがうまいやつはアドリブもうまい事が多いです。

動揺せず、ここぞの時には予定調和を捨てて一歩先の答えを出す。

レジュメ棒読みの大根プレゼンでは想定外の質問やトラブルで総崩れしがちだから、アドリブを鍛えておくのは必ず役立ちます。

また、鋭い経営者はいきなり居合斬りみたいな核心をついた質問をかましてきます。その豪速球を反射で打ち返さないと評価してもらえません。

想定質問集を作ったり、相手のことを調べてネタを仕込んだりしておくのは基本ですが、結局は日毎の鍛錬が物を言います。


「真似ぶ」「離見の見」「時分」この三つがプレゼン上達のコツです。

まずはベンチマークになる人を探してみて、プレゼンがうまいってのがどういう事なのかを研究してみましょう。

以下、今月からスタートの気まぐれ有料オマケ記事です。今日は「すぐに使えるプレゼンの小技」の話です。

気分的には控室って感じなので、投げ銭+バックステージパスを買うようなお気持ちで気楽に読んでください。反響のあった裏話はまた続編を書くかもです。

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