ワインという趣味の始め方

先日、仕事でお世話になっているクライアントさんの大きなワイン試飲パーティーがあって、友人や協力会社のグラフィックデザイナーさんを誘って参加してきました。

当初は700席という会場のキャパを埋められないかもという事で、助っ人的な気持ちで5席とってもらったのですが、実際フタを開けたら満員御礼でキャンセル待ちまで出て730席というすごい規模になってました。

今でこそ趣味と実益を兼ねたワイン好き生活をしていますが、そもそものきっかけは前職でこのクライアントさんの店舗デザインを担当した事。その前はデザイン学校のワイン好きな先生に飲ませてもらったりしていましたが、正直ここまでハマるとは思ってなかった。

まずね、高いじゃないですかワイン。ビールとか日本酒とかって高級品やレア銘柄でも数千円でしょ。ところがワインとウイスキーはマジで天井ないからね。

オーディオとかカメラレンズとかさ、一部の◯◯沼と呼ばれる無限にお金を飲み込めるヤバい趣味の世界がいくつかあるけれど、ワイン沼もまぁまぁ危険度の高い趣味だと思います。もうハマちゃってるけど。

でもまぁ、高いもんが美味いもんではないってのもワインの面白いところだったりで、結婚して子供ができてあまり外で飲み歩けなくなったのでね、家でワインを開けるのはささやかな楽しみなのです。

3000円前後で当たりのお気に入りのやつを見つけると嬉しいし、たまの記念日に1万円ちょっとのそこそこ良いのを飲んで感動したり、毎年買っているお気に入りの生産者さんの味わいが今年はどうこうと夫婦で感想話したりは楽しいのです。

酔っ払った後にワイングラス洗って拭きあげるのは正直めんどくなりますが。


ワインって世界中で作られているし、ワイン用のぶどうが栽培できる地域ならどこでも作れるし、そのぶどう品種も多彩で味わいの幅はそれこそ無限大。

ぶどうの品種×栽培されている土地や栽培方法や収穫方法×醸造家の腕と醸造方法×その年の天候×保存方法や運搬方法×抜栓するタイミング×ワイングラスの形状×合わせる料理etc・・・っていう掛け合わせで味が変わってくるから、同じヴィンテージ年の同じボトルを開けても味が違かったりするからね。おもしろすぎる。

そして、元々は宗教的な素養を持っていたり、文化や歴史と深く結びついているので、ワインを知ろうとすると世界情勢や歴史や文化を知ることになるのでそこもまたオモシロ。

おまけにデザイナーとしてラベルのデザインも楽しんでいます。特にカリフォルニアワインや最近の南アフリカワインとかスペインワインとかはラベルデザインが自由度高くて楽しいです。フランスはワイン法のせいでラベルが地味っちゃ地味だけど、反面わかりやすい。

日本の国産ワインもドメーヌポンコツのジャロピーとか、共栄堂のシリーズものとか、レアすぎて買えないけど農楽蔵なんかはラベルだけ飾りたくなる。ラベル買いをすることも結構あったりね。

ほんと楽しみの幅が広いので、ワインを趣味として始めるのってお酒が飲めるアラサーあたりの人にはおすすめです。

とはいえワインって何か難しそうっていう初見のイメージは自分もあったし、今でも思う。入門の敷居高い。なので、もう10年くらい飲みまくっている中で、初めの頃に勘違いしがちだった部分をいくつか書いておきます。


高いモンほど美味いとは限らない

ワインの値段は投機的な側面もあるし、フランスみたいにワイン法で格付けされてブランディングされていたりで高い=その分美味いとは限りません。

高いやつには長期熟成型のもあって、喜んで買ってみたけど半年後に飲んだら思ったよりマズイってのは充分ありえる。飲み頃は10年後とか、その間の保管コストどうすんのかって話です。高い奴ほどマニア向けで飲み頃は先ってパターン多いので要注意!デキャンタしたり飲み頃を測る技術と経験がないうちは手を出さないのが無難。

逆にいえばちゃんとした店でちゃんと選ばれている1000円台〜2000円台でも当ると今すぐ飲んでも充分美味いです。どっちかというと店選びが重要!


コルク抜いたからって一晩で飲みきる必要はない

勘違いしがちだけれど、栓を抜いて1夜で飲み切らないとダメになるってことはほぼないです。

ほとんどのワインは栓を抜いて空気に触れると酸化して香りが出てくるけれど、開いたり閉じたりを繰り返したり、中には徐々に味と香りが濃くなって4日目とか5日目のがすごく美味かったって経験も多々あります。そこを毎晩ちょっとずつ比較して楽しむのもいいよね。

一部のビオワインにいたっては抜栓したてはビオ臭が強くて飲めたもんじゃないってのもあるので、むしろ少し置いた方がうまいという経験をしてみたいならビオを飲んでみるといいかも。ちなみにビオワインは熱劣化とかで壊れやすいので、ちゃんとした温度管理をしているお店で買ってくださいね。


ワインセラーは別に必要ない

僕はワインを意識して飲み始めて2-3年頃からセラーが欲しくなって妻にずっとおねだりをして、最終的には32本用のを家に買いました。が、ぶっちゃけ必要ないです。あれば嬉しいコレクターズアイテムだと思ってOKです。

そもそも家で長期熟成させて3年とか5年とか10年とか待てる?その間にワインセラーの電気代もかかるし、万が一だけど真夏に地震で停電したら終わりだよ?虎の子の1本がブショネだったら目も当てられないし。地下にセラールームとか作ってお気に入りの銘柄を箱買いできるお金持ちはガンガン作ればいいけど、庶民には冷蔵庫の野菜室で充分。

ワインセラーはレアワインを買って並べて、ガラスごしに照明点灯させて眺めながらうっとりする自己満アイテムです。オタクにとってのガンプラ並べるガラスケースみたいなもんだと思ってください。ワイン沼にハマってから買いましょう。


グラスだけは最初に良いのを買ったほうがいい

これはマジで断言できるけど、リーデルのヴィノムボルドー(赤用)とかのそこそこのを最初に買ったほうがいい。安いテイスティンググラスとか100均のワイングラスと味も香りも別物です。ついでにグラス拭きも買っておくこと。洗ったまま放置すると水垢で悲惨なことになります。あとね、洗うときのスポンジは食事のとグラスのと分けてね。料理の油が回っちゃうので。

もちろん最初から赤・白・泡の3種類グラスを買えたらベストだけど、それはもっとハマってからで良い。最初はずっと同じグラスで色々飲むので充分楽しめます。

でも泡はシャンパングラスの方が気泡の立ちやすい傷をつけてあったりで機能面で結構差が出るので、泡も月1とかで飲みたいならシャンパングラスは持っておいたほうがオススメ。結婚式の引出物のカタログギフトの4個セットのとかでも良いです。


こんな感じですかね。あとは、一緒に飲めるワイン友達やパートナーがいればかなり楽しめる趣味になると思います。

そうそう、余談だけどワインを趣味で始めるなら信頼できるワインショップを見つけるといいですよ。

僕は大手さんの仕事をしているけれど、大手さんでもいいけど個人的には街場のこだわりの小さめなショップがおもしろいです。飲食店で飲んだのが美味しかったらどこで買ったか聞いてみるとかね。余談が長くなりそうなので、オススメのワインショップはまた次回。

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