お金はお金を使う人に集まる
正月明け早々にZOZOの前澤さんがTwitterで100名に100万円が当たるお年玉企画を個人でブチあげてタイムラインが大喜利合戦になっている。リツイート数でも尋常じゃない記録的な伸びだそうだ。
100万円って今も昔もある程度の塊感として強いよね。
条件としてフォロー&リツイートなのでいわゆるキャンペーン企画ではあるのだけれど、肝心なのは【抽選方法・抽選スケジュール】が書かれていない点だと思う。
そこらへんの裏を読んだ投稿はTHE GUILDの深津さんが書いているのでそっちをぜひどうぞ。
僕もこれは一種のプレゼン合戦&濃厚なプレイヤー型のファン獲得PRなのではないかと思っている。
しかも、ちょっと見る目を変えるとPRとしては合理的かつ費用対効果の高い一手になっている。
1億円の支出に対して日本トップのフォロワー数の獲得と、2019年という年号の変わる年のスタートダッシュで話題をかっさらえる効果。
そして実際に当選した100人の中から100万円を元手に新しい画期的なビジネスを始める人が出れば、一種のエンジェル投資家としても非常に優秀な投資を行えたことになるだろう。
どこまで狙っているのかはわからないけれど、ただの思いつきではなくある程度のリスクやリターンも想定した上で仕掛けている気もする。
ここで1億円使っても、おそらく投資効果としては1億円以上のリターンを見込めているのだろう。下手な誰にも刺さらないコマーシャルの広告費に1億円を使うより、はるかに有用な使い方だ。
まさしく「お金はお金を使う人の元に集まる」を地でいく戦略である。
実際、この100人に100万円キャンペーンで一気に50万フォロワーくらいから200万フォロワー超えをしている。現ナマの破壊力すごいな。
まぁ、結果としてどうなるのか?当選者の当選後の動向の方が気になる。
お金で人を釣るのはダメなのか?
お金で人を集める手法はどうなのだろう?とも一瞬思ったのだけれど、お金で人を釣る手法なんて誰もがやっている。割引だってそうだし、ちょっとオマケしたり、抽選したり、スタンプラリーで還元したり。
まぁ、今回のはその規模感がでかいのと、エントリーコストが一見すると0円に見えるのが広まったポイントなのかもしれない。
で、問題なのは参入障壁が低くリスクを取らずにリターンを望むタイプのフォロワーが200万人近く一気に増えるとどうなるのか?という点だ。僕には地獄絵図しか見えないのだけれど、たぶん欲しいのはそっちじゃないんだろう。
普通に考えれば、100万円が外れた瞬間にフォローを外すもの、罵倒するもの、なぜ自分じゃないのかと的外れな絡み方をするもの、中には当選した100名に対してその100万円をよこせとゆするものも現れるかもしれない。
ある意味で前代未聞の壮大な社会実験をリアルタイムで見られるわけで、この後の前澤さんの100人の当選者発表後にどうなるのかが気になる。
一般論で言えば、こうした質の低いフォロワーをお金で集めるファン醸成の手段は逆効果であると言われている。僕もそう思う。
ただ、これが100名の公開ヘッドハンティングだとしたら...
費用対効果でいえば人的資源の獲得に1名100万円は安くはないが決して高過ぎもしない。100名の中から数名でも当たれば充分だろう。
そのために、100万単位の射幸心を煽られたフォロワーを抱え込むのは度胸があるというか、カードの張り方が奇策ながらこの手は一体!?と興味を奪われてしまった。
それにしても、いきなり100万円あげるからやってみたい事を聞かせてくれ!って言われて即答で答えられること、もしくは即興でアイデアを話せることって大事だよなぁ。こういう時に躊躇せずに大風呂敷を広げて声をあげられるようでいたい。
新春早々に話題をこれだけ持っていっただけでも、前澤さんの術中にハマっている気がしなくもないが、今後どうなるのかを楽しみに見守りたい。
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