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AI検索エンジン時代と、Googleの「10 blue links」との相性【Off Topic Ep212】

宮武徹郎と草野美木が、アメリカを中心とした最新テクノロジーやスタートアップビジネスの情報を、広く掘り下げながら紹介するポッドキャスト「Off Topic」。このnoteでは、番組のエピソードからトピックをピックアップして再構成したものをお届けする。

今回は「#212 GoogleのジレンマとAI検索エンジン」から、AI検索エンジン市場におけるGoogleの課題にフォーカス。検索の覇権を握ってきたGoolgeがリプレイスされる可能性は、徐々に高まっていると指摘する宮武。プロダクト、ビジネスモデル、そして社内カルチャー。同社が抱えるこれからの課題は何なのか?


Googleは検索エンジン市場でディスラプトされるのか

Googleは、1つの検索に対して10個のURLを結果として表示するテンブルーリンクモデルをメインプロダクトに、これまでの検索エンジン市場の覇権を握ってきた。これからのAI検索エンジンの時代に向けては、生成AIの仕組みを検索結果に取り入れたSGE(Google Search Generative Experience)やAIモデル「Gemini」をリリース。AI検索の時代に向けた積極的な取り組みと投資も行っている。

ChatGPTや生成AI技術の基礎となる研究論文「Attention Is All You Need」を2017年から発表していたにも関わらず、積極的な投資が遅れたためにOpenAIに先を越されたことで、Googleのイノベーションのスピードが落ちていることを指摘する声もあった。しかしGeminiの開発スピードや、その背後にあるであろう、何らかの技術的なブレークスルーを鑑みれば、AI検索エンジンの時代においても、Googleの牙城は依然として揺るがないようにも思える。

Arxiv.org

しかし、宮武はGoogleが検索市場においてディスラプトされる可能性が徐々に高まっていると話す。その要因となる、Googleが抱える潜在的な課題の本質は、スピード感とはまた別のところにあるという。

変わるGoogleカルチャーの課題

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