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Like Crazyについて思うこと

夫と溜め込んでいたドラマを見てしまいかなり遅い時間になってしまったが故、手短に2000字以内で書きます(書けるかな)。

今日13時にジミンのアルバム「FACE」及びタイトル曲「Like Crazy」が発表された。前日深夜に私のメールボックスに届いたジミンからの直筆メールにその曲は彼の好きな映画からインスピレーションを受けたとあり、私はその日の夜に映画「Like Crazy」をレンタル料300円ほどを払って見た。

さて、今から思いっきり映画のネタバレ満載な話をするのでここからはその映画をすでに見た方や見る気が全くない方やネタバレ大歓迎みたいな方だけ読んでください。

「Like Crazy」のあらすじを説明するとこんな感じだ。LAに留学中のイギリス人大学生(女)がアメリカ人大学生(男)と恋に落ちる。若いからこそのとても純粋でキラキラと煌めいているような美しい恋だ。家具デザインを学ぶ男は女に自らデザインした椅子(座面の裏に「Like Crazy(狂おしいほどに好き)」と彫ってある)をプレゼントするなどし愛を育む。女の学生ビザが切れる頃、どうしても別れたくない二人は帰国日を守らずに一緒にバカンスする。そしてそれのせいで彼女には不法滞在の記録が残り、その後アメリカに入国ができなくなってしまう。離れ離れになってしまった愛し合う若い二人は何度かその恋を諦め近くにいる別の人と恋愛をするのだが結局のところお互いを忘れられない。そして色々とあった後(端折る)、最後は二人が一緒になる。

ジミンが前に好きだと言っていた映画「Notebook」と同じで甘々なラブストーリーね!って見てない人は思うかもしれない。ですが、私の感想としてはLike CrazyはNotebookより現実的でだいぶ良作でした。というのも、結末が↑の説明ではハッピーエンドに見えると思うのですがちょっと含みのある終わり方をするのです。最後のシーン、再会した二人が一緒にシャワーを浴びながら恋に落ちたばかりの頃の記憶を思い出し抱きしめ合うのですが、その時の二人の表情をどう捉えるかによって感想に違いが生まれてきそうなのです。ラストシーンがYoutubeにあったので貼り付けます。

二人がお互いを愛していることに間違いはないのですが、二人はある意味で初めて恋に落ちた頃の多幸感とか興奮とか楽しさとかそういうキラキラした感情にずっと溺れたままで、お互いを求めているように見えて実のところその時の感情が恋しいだけなのではないか。幸せすぎた過去のその瞬間の煌めきを欲しているけど、それを再び得るのは難しいのではないか…というのが私の感想で、愛し合う二人がやっと一緒になれて良かったね、という単純なストーリーではなかったのです。

ではこれにインスパイアされたジミンの「Like Crazy」をどう解釈するのか。ここからは当然ながら完全なる私の思い込みです。

私が率直に思ったのは、アメリカ男=ジミン、イギリス女=アミ、男が求めるもの=初めて舞台に立ち歓声を浴びたあの日の興奮や喜び、女が求めるもの=沼に初めて落ちた頃のトキメキや喜び、ビザ問題のせいで入国できない=パンデミックのせいで対面で会えない…みたいな?

曲冒頭に英語のセリフが入る。

(女)I think we can last forever
(男)I am afraid everything will disappear
(女)Just trust me

女はこの愛がずっと続くと信じているが、男はいつか全部消えてなくなってしまうのではと不安になっている。

アイドル稼業は大変だ。特に韓国では。こんなに頂点を極めたバンタンでさえもこれまでにアイドルが長続きした成功例がただの一つもないから心配も多いだろう。女心と秋の空ではないがファンの心変わりの速さが半端ないことも知っているはずだ。また、バンタン自身が音楽やパフォーマンスに対する情熱を持ち続けられるかという点でも不安があるのではと私は思っている。初心をずっと持ち続けられるか、いつまでもステージに立って昔と同じ興奮や喜びを感じられるのだろうか、という不安。しかしどんなに不安を抱えようと、コロナ禍でファンと対面できなくても、彼らはずっと熱狂の中にいた。寧ろ今まで以上にどでかい熱狂の中に。MVで描かれるパーティを楽しむジミンのように、Dynamiteの世界的ヒットによってその場その場を楽しんでいた(もしくは楽しむよう努めていた)だろうけど、確固たる愛(アミの視線とか歓声)を感じられず虚しさが襲ってくることも多かったのではないだろうか。パーティが騒がしくなればなるほど感じる空虚感みたいなものがあったのではないだろうか。

ジミンがそこまで考えていたかはわからないけど、それは女も同じだ。例えば今、推しが兵役に行き空白期間が空いてしまうことで、ずっと推し続ける!とは思っていても一年半後に今と同じ感情でいられるかどうかなんてはっきり言ってわからない。その間に自分側に何が起きるかが予測できない。相手の変化以上に自分の変化を恐れる気持ちが少なからずあるのではと思っている。勿論私自身は「I think we can last forever」と思っていますが。不安がる推しに「Just trust me」と言いたいですが。

私はペン卒は自然なことでいつかは訪れる仕方のないものだと考えている。また、アーティストがずっと同じ方向性で音楽なり活動なりを続けるとも思っていない。人はどんどん変化していく、というのが私の考えだ。だけどやっぱり、推しに夢中になっていた時のワクワクドキドキの感情は忘れられない。推しの新たな供給によって何度も何度もその感情を体験したいというのが正直な気持ちだ。そしてそれはきっと推しも同じだろう。

映画のラストで悲しげで虚しげな表情を見せる二人を見て「あ、この二人きっと別れるね」と予想することも可能だろう。でもあくまでも希望的でありたい私はこう考えたい。二人は恋が始まったあの時の煌めくような感情を再び抱くことはできないと知るだろうし物足りなさも感じるだろうが、二人の間に愛があることは事実で、あの時とはまた別の感情や歴史をこれからも二人で紡いでいく。一生忘れられないあの時の感情があるからこそ、これからも二人の愛は続いていく、と。

以上、私がLike Crazyを見て聴いて、ジミン及び推しに伝えたくなった思いでした。結局2600字書いてしまいました。

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