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2019/09/01 手段と目的

ある場所へ行くために電車に乗っている人がいたとする。この場合、その人にとっては「ある場所へ行くこと」が目的であり、「電車に乗ること」がその手段である。横浜スタジアムへ行くために京浜東北線に乗るのである。

さて、「手段が目的になっている」という言い回しがある。

上記の関係性が崩れ、「電車に乗ること」という手段そのものが目的となっている状態を表す。車窓を見るのが好きなのか、あるいはアナウンスを聞くのが好きなのか。次は関内。

ただ、その逆に思われる「目的が手段になる」ことは無いのだろうか。数学における、えーと、逆・裏・対偶?必要十分条件?...ややこしや。


何が言いたいのかというと、今日通った上図のエリア。にかほ市から南へ下って行くのに用意されたルートは、海沿いの国道7号(黄線)or鳥海山を上り下りする鳥海ブルーライン(白線)。

この選択肢において、私は鳥海ブルーラインを選んだ。この道を選んだのは、あくまで「手段」、言い換えれば「(単なる)通り道」である。国道7号は交通量が多いだろうから走りたくない、という回避的葛藤の末の選択。

ただ、この山道を「目的」として選ぶ人もまた存在する。ツーリングやドライブでつづら折りの山道を運転することを楽しみに訪れた人々。彼らにおいては「手段が目的となっている」と言えるだろうか。更に言えば、展望台からの景色を見るために来た人も私より幾らかは「手段を目的としている」のかもしれない。鳥海ブルーラインというものにどれだけの必要性を見出しているか、その塩梅で手段と目的の比率が決まるのだろうか...。


そんな考えを頭の中でこねくり回しながら山道を上りきった。ついでにビジターセンターに寄ってみようか。

うわ〜、雲と同じ高さだ〜!

象潟の街がかつては松島みたいに無数の島の集まりだったのがよく分かる〜!(江戸時代の地震によって一帯が隆起してしまったらしい)

いい景色!やったね!

以上!



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