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クリエーターの人たちがやりたいことをやれる環境をつくり、それで経済的に成り立つ仕組みを創りたい。イベントバー エデン福岡 オーナー 中山 尚紀さん。

日本の音楽文化を残すために、音楽活動している人たちが安心して活動できる場を提供すべく、福岡市博多区雑餉隈(ざっしょのくま)でイベントバー エデン福岡でオーナーをしている、中山 尚紀さんにお話を伺ってきました。

中山さんプロフィール
出身地:長崎県大村市
経歴:熊本県の大学の建築学科卒業後、ツイッターで「えらいてんちょう」のページを見つけ、イベントバーエデンのシステムと中山さんご自身の考えが噛み合ったところから、イベントバー エデン福岡のオーナーになる。
好きな言葉:人生は欲望だ、意味じゃない(チャールズ・チャップリン)

クリエーターの人たちがやりたいことをやって経済的に成り立たせるバードルを下げたい

Q:中山さんはどんな夢やVisionをお持ちでしょうか?

中山さん(以下、中山):現在、イベントバーのオーナーをやっているのは、バンドマンたちが好きなことをやってお金をもらえる仕組みがあったら、もっと楽しくなると思っているからです。何よりも、日本の音楽文化を残すためにも、アマチュアのミュージシャンが経済的に成り立つハードルを下げたいですね。僕もかつて音楽活動をしていたのですが、音楽活動はお金が出ていくので、それがキツかったのがあり、だからハードルを下げたい想いが生まれましたね。

記者:なかなか自分で事業をやる人が少ない中で、オーナーをやってみようと思ったのには何があるのでしょうか?

中山:大学は建築学科に通っていたのですが、体力的についていけなくなり体を壊してしまいどうしようかなと思っていた時期に選択肢として起業が浮かびました。これは実家が自営業をやっていた影響もありますが、実家に帰るのか、それとも自分自身で何かをやるのか、の選択になった時に、自分でやろうとなりました。これは自分の一存でやりたかったのと、自分で納得しないと受け入れられない性分があったからですね。それだけでなく、ツイッターで"えらいてんちょう"さんの「しょぼい起業で生きていく」という本にも出会い、なるべくお金をかけずに事業をやっていく概念がいいなと思ったのもあります。

記者:中山さんご自身の体験とご実家の家庭環境が、イベントバーのオーナーに結びついたのを垣間見えましたね!

"えらいてんちょう"さんの「しょぼい起業で生きていく」の写真


時代に合った、バンドマンの売り方のサポートをしていく

Q:アマチュアのミュージシャンが経済的に成り立たせる、その夢や理想の実現のためにどんな目標・計画を立てていますか?

中山:ミュージシャンたちが経済的に成り立たせるハードルを下げるための方法・プラットフォームはあるけど、それをうまく使おうとなると、音楽以外のことをやらないといけません。そこで、プラットフォームを創るように事務的なところを代行し、ノウハウを提供する方向性になります。いわば、時代にあった売り方のサポートをしていきたいですね。アマチュアはプロデューサーがいないので、この役割を果たせたらいいなというのがあります。

記者:その他に何か考えていることはありますか?

中山:去年の11月からイベントを宣伝の内容を考え、どうすれば人が集まるのかに取り組んでいます。バーを回すこと自体がプロデューサー活動につながって行くと思ってやっています。

記者:お話から、一貫してミュージシャンたちが本来やることに集中出来るようにする姿勢と行動に感銘受けました!!

感謝を忘れずに、自分も周りもやりたくないことをやらないようにする

Q:中山さんの目標・夢・理想に対して、何を最も大切にされていますか?

中山:主に2つあります。1つはイベントに来てくれる人たちに対する感謝を忘れないこと。もう1つはバーテンさんやイベンターの人がやりたくないことをやらないようにすることです。

記者:周りの人がやりやすいように考えている、ということでしょうか?

中山:そうですね、僕自身は何をやりたいか特にないけど、「やりたくないことをやらない」のを大事にしていますね。それは、やりたいことをやれないことよりも、やりたくないことをやらないといけないことに対するストレスが多かったからですね。小学生のころ、「なぜならないといけないのか?」ということに対する説明がないまま、やりたくないことを強制的にやらされることが非常に苦手でした。そこから、人生の幸福度を上げるために、「やりたくないことはやらない」ことを大事にしています。

記者:この大事にしていることが、中山さんのバーを運営する姿勢と終始一貫していますね!!

音楽文化がこのまましぼんでいくのをどうにかしたい

Q:中山さんが掲げている夢やVisionを持ったキッカケは何でしょうか?

中山:先ほども話しましたが、僕自身が音楽活動していて、お金に変えるのが難しいことに気がついたからです。アマチュアで音楽やるのはキツイ世界で、特に金銭面ではキツかったですね。実際に人気あるバンドでもバイトなどで働きながらやっている人たちも多く、金銭的な理由で解散することも少なくありません。解散するとこれ以上、好きなバンドの音楽を聴けなくなるので「残念だな」という気持ちになります。ゆくゆくは音楽文化に悪い影響が出かねないので、これはどうにかした方がいいと思ったからですね。音楽業界がしぼむと人気ないところから影響を受けます。僕は「自分が好きなものを自分で表現する音楽」が好きだけど、この文化がどんどんなくなり、音楽業界がしぼんでしまうのは本当にイヤですね。

記者:話を聴きながら、中山さんの好きな音楽がなくならないようにしたい想いが現在のバー運営と密接に関係しているのがみえました!

生きづらさを感じながら、何とか生きてきた

Q:音楽通しての発見や出会いの背景には何があったのでしょうか?

中山:僕もそうですが、好きな音楽をやっている人たちは生きづらさを感じている人が多いですね。このような人たちは「何とか生きているよね」があります。僕も「やりたいことをやって、やりたくないことをやらない」ことで、楽しく生きて生きたいのがあるので、生きづらさのハードルを下げることでこれが実現できると考えています。また、かつては大人たちの言うことを聞いていれば上手くいくという神話があったけど、今はこれがなくなってきています。だから多様な価値観に触れて、今までとは違う生き方を考えたいですね。

記者:時代の流れを敏感に感じながら、生きづらさを解決し、誰もが好きなものを好きなように表現出来る、この想いを具現化出来るひとつの手段として、現在バーのオーナーとしての活動に繋がっているのを感じられました。そこから中山さんが今までの日本の当り前を打ち破り、新時代への基準を打ち立てようとする、その意志に出会えましたね!!日本が元気になる、そんな突破口につながるインタビューでした。本日はバーの営業時間の前に、貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました。

中山さん基本情報
イベントバー エデン福岡 Instagram

編集後記
インタビューした緒方(写真右)です。中山さんの話を聴いている中で、日本人に根深くある、「本当はありのまま表現したいけど表現できない」悔しさと、これを越えていきたい静かながら熱い意志を感じていました。

中山さんが「ありのまま表現出来るこれからの日本」を発信することで、令和時代の日本に新しい風を吹かせられる、そんな予感がします。これからの中山さんの動きと、イベントバー エデン福岡からどんな台風の目が生まれるのかが、実に楽しみです!!


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