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今、話題の『わたしの幸せな結婚』不可解なシーンを解明!~今後のマンガ・アニメへの期待をこめて

以前公開した『わたしの幸せな結婚』の久堂清霞の魅力を血液型と
占星術の視点で徹底解説
の記事内で語るつもりでしたが

すっかり長くなってしまったので、こちらで別記事として
公開することにいたします。
(基本、ネタバレしてますので、ご注意ください!)



・母親・澄美が娘の異能を封じた理由

これに関しては、漫画版の方で一応の答えが出ています。
父である斎森真一に、明確なる殺意があったようなのです。
アニメ版の方では、そこまでの描写はなかったですけど、やはり父親に殺意を感じ取れたので、娘の命を守るため、あえて異能を封じたと推察するのが妥当かと思われます。

漫画版の担当である高坂先生はおそらくA型の方なのでしょう。
なぜかといいますと、仮にも舅と婿になる間柄で事を構えるとなると一大事です。A型的にちゃんと確認もとらないまま、そんな暴挙に打って出るのはさすがにマズいと思われたに違いありません。

そこで、原作にはないけれど、原作者の了解を得たうえで、清霞に一応確認させるシーンをあえて入れたのだと思います。いかにも真面目で何事にも慎重な、A型的けじめといった感じ。
 
「貴殿は美世に父としての愛情をお持ちなのか?」
それに対する答えは、
「薄刃の血はどれほどの人間を狂わせれば気が済むのか‥‥あれは疫病神以外の何者でもない、もっと早くに始末をしておくべきだった!」
という、かなり衝撃的なものでした。
 
ただ、そもそも全ての黒幕たる帝の目的は、夢見の異能を潰す(抹殺)だったはずなので、斎森家を選んだのもそういった未来の光景が垣間見えたからだと考えれば、何も不思議ではありません。
 
元々斎森真一には、後に香耶の母親となる恋人がいて、家長たる先代(父親=美世にとっての祖父)の意向で仕方なく別れたようなのです。望まぬ結婚だったうえに、薄刃の異能に対しても得体の知れない薄気味悪い印象しかなかったのでしょう。
また、美世の母親である薄刃澄美は、微弱ながらも精神感応の力を持っていました。夫たる男性の中に我が子への殺意があれば、気づかないはずがないと思われます。 


・家長の命令は絶対。現代社会よりはるかに男尊女卑。

それから、美世の父である斎森真一が当時付き合っていた恋人と別れ、政略結婚を渋々受け入れたのは、家長である当主の命令には絶対服従だからです。
この物語の舞台設定は、異世界ということになってはいますが、現代社会よりざっと遡ること100年前、大正時代の頃の世界観に限りなく近いらしいのです。
 
ですから、先に挙げた通り、何であろうとも当主の命令には、基本的に絶対服従なのです。ヒロインである美世も、ある日いきなり顔も知らない男性(清霞)の元へ嫁ぐように命じられ、翌日には早速久堂家へ向かっています。
とにかく、現代社会よりはるかに男尊女卑であり、女性は政略の道具であり、結婚もまた名家においては跡継ぎをもうける為の手段という考え方がまかり通っている時代設定であるようです。

この作品を理解するには、そうした現代人にとっては時代錯誤でしかない
<とんでも設定>
をあらかじめよくよく頭に入れておくことが必要不可欠なのです。

・自由恋愛が当たり前ではなくて、むしろかなり非常識

なぜこのテーマなのかといいますと、2巻目までは、単なる婚約者でしかなかったのが、3巻目に入り、清霞の方は父である正清に指摘され、美世のことを恋愛対象として意識し始め、それらしい振る舞いをするようになっていきます。
それに対しての美世の反応が正直な話、読んでいて今一つ不可解だったのです。その理由が表題にある<自由恋愛の解釈の違い>にあったのです。
 
今の私たちのように、恋愛という過程を経て結婚へと至るのではなく、この作品世界においては、「恋愛」と「結婚」はまったくの別物という感じです。大体ほとんどの人間が家同士・親同士で決められた「見合い結婚」をするのが主流で、それがごく当たり前の社会であるようなのです。
 
では、恋愛はいったいどのような位置づけなのかというと、世間や親に隠れての不倫と同等、もしくはかなり奔放で、ふしだらな恥ずべき行いといった、あまり良いイメージとは言い難い印象なのです。
とにかく、そのあたりをよくわかったうえで、3巻以降を読んでいかないと、残念ながらヒロイン・美世の心情にすんなり寄り添えなくなってしまいます。
 
虐待されるような環境で育った美世に、恋愛経験などあるはずもなく、清霞への恋心を抱きつつも周りの社会通念がそんな風では、相手への恋情を告白することがどれほどの勇気を必要とすることであったか。
できれば、作中でもう少しこのあたりの<現代との価値観の違い>を強調してほしかったように思います。

特に美世の場合、継母の実母への嫉妬心こそが陰湿な虐待の原点だった訳で、それも元をただせば父である斎森真一への恋情から始まっているのです。
恋愛はけして美しいだけでなく、燃える激情のまま暴走すれば誰かを傷つける側面もある、その怖さを知る者としての戸惑いもあって、ずっと悩み続けていたのでした。
 
そうこうするうちに、清霞が逮捕されるという一大局面に追い込まれ、さすがの美世もようやく自分の気持ちを偽り続けるのをやめる決心をするのです。

・長場君緒への清霞の対応の冷たさ=少し邪険すぎる

この件に関しては、7巻のラスト近くの●●未遂事件が起きて、ああ、ここにつながるのかという感じはするのですけど、それにしたって少々強引というか、冷淡すぎる気がしました。
長場君緒がもたらした騒動のすべてがたぶんおそらくは、次巻以降に登場するであろう強大な敵との戦いの序章=伏線なのでしょうけれど。
 
特に彼女が夫と共に清霞の職場を訪れた際の、清霞の冷たすぎる態度ときたら。
美世に呪いをかけた張本人だからとか、例の呪物を謎の僧侶から受け取った本人であり、既に何らかの負の波動みたいなものに侵されていたからとか、そういう理由があるのならまだわかりますけど、そういう描写もなく、ただ邪険にあしらって終了というのが、どうもかえって不自然な感じがしてしまいました。

美世以外の女性には、元々こうだった=それは美世に出会う前の話としてならわかりますけど、結婚目前にして幸せ一杯な人間の態度としては、なんだかね~という感じ。浮かれすぎてたせいで痛い目に遭った直後だとしても‥です。

何分このあたりは、今後の展開につながる部分だと思うので、先行きに期待しておくことにします。 

・表現の問題=句読点が多すぎ。

あとはやっぱり、作品の内容とはまったく関係ないですけど、アマゾンレビューでも何人か指摘されていた<句読点の問題>ですね。
特に切らなくてもいいところで切りすぎていて、語感が悪いし、単純に読みにくくなっているのが非常にもったいない気がします。

私が長年にわたり多大な影響を受けた故・栗本薫先生によると、作家には絶対音感が不可欠であるとおっしゃられていました。栗本先生は幼少期から晩年に至るまでずっとピアノを弾いておられたので、彼女の文才には音楽的影響が相当にあったからこその発言なのでしょうけど。
もう少し、言葉のリズム・調べというのを意識してほしいかなって思います。
 

とにもかくにも今現在、久堂清霞というキャラクターにすっかり沼落ちしてしまっている状態で、原作者さまにいろいろ難癖つけるなど大層怖れ多いのですけど。(=^ェ^;=)
ただ、月星座・双子座でどんな時でも‥そうたとえ大恋愛の最中でも客観性を失わない性分なもので、少しばかり気づいたことをあえて言及させてもらいました。(^^;
太陽・魚座人間としては、基本的に清霞さ~ん❤なんですけどね。(笑)
それでは、最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
m(_ _"m)ペコリ
 
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