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【注文住宅】リビング階段は寒いという誤解

「リビング階段にして後悔しています、冬寒いです」
「絶対に選んではいけない間取りはリビング階段です」
「リビング階段は冬に冷気が降りてくるので階段前に扉をつけましょう」
これらはネット上でよく見かける情報ですが、私は断言します。これは誤解です。私の家ではリビング階段を採用しており、扉もつけていませんが、寒さを感じることはありません。むしろリビング階段のおかげで、冬でも一階の14畳用エアコンだけで、延べ床面積29坪(約52畳)の全ての部屋を快適に暖めることができます。
リビング階段はコストダウンと機能性を両立させる素晴らしいものです。寒さの心配などは杞憂であり、むしろ快適さと暖かさをもたらしてくれるのです。リビング階段についての誤解を解き、その魅力を伝えることで、新たな発見と感動を共有したいと思います。

では何故リビング階段は寒いと言われるのか

まず、大前提として断熱性能や気密性能が不足している家はとても寒くなります。窓の性能が低いため冷たい空気が入り込んだり、気密性に問題があるため隙間風が吹き込んでしまったりします。その結果、冷たい空気が溜まっていきます。そして、冷たい空気はコールドドラフトという現象によってリビング階段を通って一階に降りてきます。
しかし、リビング階段そのものが寒いというわけではありません。それは元々寒い家において、リビング階段が冷気の通り道となっているだけの話です。対策としては、リビング階段をなくすことや、リビング階段前に扉を設けることではありません。家の基本性能を向上させるために、性能の高い窓を設置したり、気密性を確保するために防湿気密シートをしっかり施工することが重要です。
家は私たちの大切な場所であり、快適に過ごすためには十分な断熱性能と気密性能が必要です。そのような対策を講じることで、リビング階段も暖かく快適な場所となるでしょう。真の快適さを追求し、心地よい暮らしを実現しましょう。

リビング階段のメリット

リビング階段のメリットは数多くあります。

①廊下を少なくすることができる
家を1円でも安く建てるためには、なるべく小さな家を考える必要があります。ただし、居住空間の広さは重要です。そこで、節約の方法として廊下を削ることが考えられます。リビングから直接階段にアクセスできるようにすることで、廊下のスペースを最小限に抑えることができます。この工夫により、無駄なスペースを削減しながらも快適な居住空間を確保できるのです。家を建てる際には、予算を抑えながらも心地よい生活環境を追求することが大切です。

②家の中央に階段を配置できる
これは①に近い話ですが、家の中央に階段を配置できることで、2階の廊下を減らすことができます。我が家の2階も中央に階段を配置し、その周りに寝室、トイレ、ランドリールーム、浴室を配置し、廊下というデッドスペースをなるべく減らすことを心掛けました。

③一階のエアコンだけで全館暖房できる
暖かい空気は上に上がる性質があります。そのため、私たちの家ではリビングを14畳エアコンで暖めるだけで、リビング階段を通じて暖気が2階に回り、2階を含む全体の広さが29坪(約52畳)の家が自然と温かくなります。家全体を暖めると電気代が心配と思う方もいるかもしれませんが、断熱性能と気密性能をしっかりと確保すれば電気代が高くなることはありません。断熱性能については以下の記事で触れていますので読んでみてください。

私たちの場合、一番寒い1月でも毎日24時間エアコンを使用しても電気代は21,001円でした。家はオール電化なのでガス代はかかりませんし、毎日電気衣類乾燥機を使用している結果です。個人的にはかなりの節約だと思っています。ちなみに以前の賃貸マンションでは真冬の光熱費が3万円を超えていましたので、大変な節約になっています。

毎日24時間エアコン暖房しての結果です


家づくりにおいて、節約と快適さを融合させる鍵となる要素があります。それは、リビング階段です。家を建てる際に、無駄なスペースを削減しながらも快適な居住空間を確保するために、リビング階段は大きな役割を果たしています。注文住宅とは単なる建物の枠を越えて、私たちの夢や希望を叶える場所です。私たちの経験が、リビング階段を検討する多くの方々に感動と共感をもたらすことを願っています。

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