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国内2万店舗×年間来店客数14億のデータから「イオン」が顧客体験を変革する。 at techplay 渋谷 記

あのAEONのデータ活用を聞いてきました

2020.2.7@shibuya tech play

流通のデジタルシフトが非常に気になっております。100/540の抽選であたったーので聞いてきました。

デジタル×ITを描くキーマンが語る「イオンがデザインする顧客体験とは」
イオン株式会社 齊藤 岳彦

三重県に1758年できた会社で営業収益8兆5182億円!!!!!
グローバルで58万人、国内30万人の従業員を抱える巨大企業AEON。
デジタルが進んでいないというのが正直なところだった。今年からシフトしていくつもりというご紹介。

中期経営方針に則り変革への方向性は
① アジアシフト・・・中国ASEAN。特にベトナム
② リージョナルシフト・・・地方の中でプレゼンス高める
③ デジタルシフト・・・上記を高めるためのデジタル

過去からのビジネスプロセスの変革が必要。古すぎる。デジタルを外して考えることができない時代に追いつけていないのでデジタルシフトしなければいけないと感じている。

それに至ったのには、AMAZONを始めとしたデジタルプレーヤーからの学びが多くあった。彼らは「圧倒的な価格」「利便性」「品揃え」「情報」
を持ち「消費者のニーズに確実に答えている」こと。私たちも目指す「お客様第一」を圧倒的に速やかに極限まで徹底していることだと感じた。

オンラインビジネスの強化

AEONとしてもネットスーパーの進化は進めなければならない230店舗に迄拡大している。無店舗型にはできない、店舗出荷店頭配送を強みとして進める。同時に店舗のデジタル化によってお客様の利便性、店舗の生産性向上することで優れたCXの提供と共に従業員のESを高めていきたい。

デジタルへの取り組み状況

2019年5月に中国にDigital Management Center(DMC)を作った。中国に作った理由は、彼らのデジタルは圧倒的に早いから。中国からグローバルに適用している。顔認証決裁やキャッシュレスなど。中国で実験し日本やASEANに展開していくのが効率的だと思っている。
デジタル企業との協業も進めている。SOZO Ventures、DeepBlue、SIGNA SPORTS(スポーツオンラインビジネス)などとは投資したりJVを作っている。

ネットスーパーやECの強化

Ocado(英国)との提携。彼らはオンラインスーパーとソリューションパッケージの企業。時価総額1兆円を超えている。ネットスーパーに必要なビジネスプロセスをE2Eでやっている。全世界同じような企業を見たがベストだと思った。また米国のBOXEDを買収した。彼らは消費材のEC専門自動倉庫。6万平米の自動倉庫。ロボットで倉庫ーピッキングー発送まで完全オートメーション。(Tech Insiderで見れる)

データ活用のデジタルビジョン

AEONのアセットを活かさなければならない。
店舗21996店、食品レジ通過客数5億人、イオンカード会員4200万人WAON7500万人のデータはまだまだ使えていない。

トークセッション
イオン株式会社 齊藤 岳彦
イオン株式会社 櫻庭 博文
アクセンチュア株式会社 原口 貴彰氏

社長交代とデジタルシフト

新社長の吉田はデジタル事業担当を任命されていた。OCADOの契約を取りまとめた方。もともとはデジタルのリテラシーは低かったが1年で一気に加速した。今後デジタルを5000億投資するという計画。(原資は店舗開発の縮小)デジタルシフトと言い出したのは3回目。今回、これで変わらなかったらなくなるという覚悟を社長は持っている。

デジタルプレイヤーはお客様第一を徹底している
日々改善している50-60のDeployを行うことなども含め、一般小売りの文化ではない。イオンのカルチャーは交わることができるのか心配されるけど頑張る。AMAZONとかと戦うために、OCADO等と組む。実店舗があることは強さである。最大限に活かしていきたい。

2万点もつ実店舗にデジタルを適用すること、どう仕掛けているのか

Amazon Goのような店舗を実現しようとしている。5月頃。SCANもなし。チェックインだけする。実証実験のリアル店舗を日本国内(葛西)でやる。
24時間のうち3時間だけ従業員がいる。食品衛生法など法制度のクリアが大変だった。
AMAZON Go行った方は分かると思うが、レシートがなかなかこない。30分くらいかかる。(全部認識できない。画像を確認してチェックしているリードタイムがある)ようやくチャレンジできる環境になってきた。カスミは昭和女子大内で無人店舗やったりしている。事業会社がどんどんやっている。

データ活用はどのくらいすすんでいるのか

クレジットなど先ほどの膨大のデータ。今のところほとんど使えていない。1150万人使われているAEONカード。データは使われていない。5億人のPOSも使えていない。事業会社のIDすら使われていない。
レピュテーションリスク(個人情報)を考慮して、データを見えないようにしてしまった。おかげで自分の店の情報も見れない。今、パーミッションも、インフラもどんどん整備して使っていこうと思っている。

イオンの組織や会社サイロ化

部門サイロは壊せないと思っている。でもデータは越えなければいけない。

イオンが作りたい世界観

食品、日本において5兆円(全市場60兆)
食べるということを大切にして、イオンで買い物をすると生活が楽になる、健康になるということを伝えていきたい。

イオンが変われば日本が変わる。それぐらい変えたいと思っている。


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