近所に
激安な八百屋さんができた。

野菜は
スーパーで買う一択だったのだが

こちらの八百屋さんができて

野菜高騰のおりなど
非常に
助かっている。

ご近所でも評判になり

お昼頃に買いに行っても
ほとんど売り切れ状態。

とても人気なのだ。

今日も
12半過ぎ

のこのこ
出向いたが

案の定
めぼしい野菜はほとんど売り切れ。

あー
遅かったか・・

どうしよかなぁ
せっかくきたんやし
なんか買って帰ろかな。

あ　そうや
梅干し買って帰ろ。

こちらのお店には
野菜だけでなく
ドレッシングやめんつゆなど
食料品も売っており

その中でも
減塩タイプの南高梅。

リーズナブルな値段で
置いている。

梅干しのみを
カゴに入れ
レジに向かった。

さて
この八百屋さんの店員さん。

小さな小さな八百屋さんなのに

常に
5人ほど
店員さんがいてはる。

それだけ人気ということだろう。

そして
なぜか・・

皆さん
クセ強めの人が目立つ。

「はいはい　レタス安いよ安いよー
　レタス火ぃ通しても美味しいから
　いっぱい買っときー。
　一個買うなら2個の方が絶対とくやでぇー」

と
濁声でテンポよく捲し立て

お客さんのレジカゴに
レタスをもう一個
無理やり入れようとする
押しの強いお母さんw

寒いこの時期にも
なぜか半袖で
猫耳をつけてる
年中ハロウィーンのようなお兄さん

皆さん
どこか人懐こい。

店員さんとお客さんが
世間話をしていたりの

昔懐かしの光景が見られる
八百屋さんである。

この日

レジを打つお兄さんは
初顔の人だった。

このお兄さんも
なぜか
兎耳のカチューシャをしていた。

「あー　ほんま　あれやねぇー」

お兄さんがつぶやく。

独り言か。

「ほんまそうですよねぇー」

え？
なにが？

「寒くなりましたよねぇーー」

これ私に喋ってる？？

そ、そうですね・・・

話しかけられると思ってへんから
ドギマギと答える。

すると

「今年の
　紅白見ます？？」

八百屋さんのレジで
聞かれる質問として

これほど
意表をつく
質問もないのではないか？

度肝を抜かれた私。

１秒ほど真剣に考え

「はい。見ると思います」

と、
兎耳お兄さん

「なにが？？」

なにが？てなにが？？

なにが？てなによーー！涙

「なにを楽しみに見るのか？」
という意味か

「なぜ紅白を見るのか？」
という意味か

これもまた２秒ほど
目まぐるしく
カンピューターで弾き返し

後者だと判断した。

「毎年の大晦日の
　習慣ですね　習慣。
　あと
　高齢の家族が
　楽しみにしてますし」

まじめか。

なぜ紅白を見るのか
私なりに真剣に考えた答えだ。

兎耳兄さん
「ふーん。あー・・・」

どうでも良さげ感すごい。

なぜ聞いたんや。

つうか
しくじってる？

だれを楽しみにの方やったか？

旧ジャニーズの皆さん出なくて寂しいとか

三山ひろしさんのけん玉今年も楽しみとか

そっちの答えやったのかもしらん。

その時まじまじと初めて
彼の顔を見る。

目があった。

カラコンをしてはるのだろう
綺麗な金色の瞳。

キラリと光った。

と同時に
にっこりと

「ありがとうございましたー」

狐につままれたような
気持ちになりながら
店を出ようとすると

後ろから
ほかのお客さんの笑い声。

振り向くと

彼が
私に
思い切り
手を振っているのだった。

まるで
昔ながらの友達みたいに。

私も
つられて
手を振ったのだが

最後まで

非常に
非常〜に
不思議な体験だった。

彼が
なぜ
紅白を見るかと聞いたのか

どう答えれば
正解だったのか

なぜあんなに
手を振ったのか

全ては
謎。

お兄さんの
やけに
ミステリアスな
金色の瞳。

まるで
キャッツアイや。

あの瞳が
忘れられない。

キャッツアイ。

ミステリアスボーイか・・。

（おわかりやと思うが
　杏里ね😅）

なんで
紅白やねんーーーーーーー！？🤣

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