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鎌倉と並ぶ別荘地だった我孫子

嘉納治五郎が拓いた別荘地・我孫子

 東洋経済オンラインに寄稿した”ディズニーランド逃した我孫子の残念な歴史”は、当初の原稿から半分ぐらいにボリュームダウンして掲載・配信された。

 調整前の原稿では、柔道の父・嘉納治五郎の嘉納後楽園の話なども盛り込み、そこから白樺派と呼ばれる文学者たちが集まることも記述していた。また、ジャーナリスト・杉村楚人冠が移り住んだこと、後に3度も首相を務める近衛文麿が別邸を構えたことなども書いた。

 日本鉄道土浦線(現・常磐線)の開通以降、我孫子は交通の便のよさも手伝って、急速に高級別荘地と化した。常磐線には、松戸・柏といった大都市があり、松戸駅一帯は開明派で知られる徳川昭武が屋敷地を構え、さらに近接して千葉大学園芸学部キャンパスが開設されている。

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