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実家の家訓、「無駄な抵抗はしない。」と近ごろの衝撃作品。

 今年は遅めの梅雨入り。日照不足が続き、ベランダのおナスは花咲きが止まり、実もなかなか大きくなりません。おナスの育成と同じように、私の健康回復も一時小休止してしまいました。

 藤川理論のメガビタミン療法をはじめて、あまりの回復ぶりに元気に過ごせるかとの淡い期待も散り散りに。栄養療法にまつわるマガジンを連載していたこともあり、不調はあまり表に出したくないな、とnoteからなんとなく気持ちが離れていました。自分が思っているほどヒトはそんなに他人に興味を持っていないのに、反射的によい顔をしようとする悪い癖。

我が実家の家訓。

 そんなとき、実家の家訓を思い出しました。わたしの実家の家訓は『無駄な抵抗はしない。』専業農家を営む父が、昔、台風に見舞われたときにぼやくように残した言葉です。自然を相手にする過酷な仕事。自然の力には勝てません。だから、限られた条件のなかできるだけのことをして、あとは無駄な抵抗はしない。学生のときは「えらい投げやりな家訓やなあ」と薄目で見ていましたが、大人になってそう感じられるようになりました。

近頃の衝撃作品。

 過眠、糖質欲が続くなか、久々に長期間パッと優れない体調が続き弱気に。ですが、ここは父の家訓を思い出し、「無駄な抵抗はしない。」に習って赴くままに寝て、食べて、漫画や映画、ドラマに没頭。気持ちまで陰ってしまったときはなにも考えず、趣味に没頭するのもひとつの対処法と感じます。あるときは進撃の巨人に、あるときはゴシップガールのおかげで無になれました。今回は、登場人物の多さに敬遠していたキングダムを一気見。止まらない。止めることができない。まさに、「止められるか、俺たちを」的な状況。この映画も、熱かった。

 色々と見るなかで、個人的に衝撃を受けた作品が2つほどありました。ひとつはこちら。

『ハイパーハードボイルドグルメリポート』(テレビ東京)

「食う=生きる」世界のヤバい人のヤバい飯をリポートすることで、そこで生きる人々の姿が垣間見える。そんなグルメ番組です。あくまでグルメ。事前にストーリーがあって作られる番組というよりも、現地で物語が生まれるのでリアルを感じます。そして衝撃で目を離すことが難しい。この番組を見て何か自分の行動が変わるかというとそうでもないですが、「知る」って大事だなと思います。ディレクターの上出遼平さんの記事を読んで余計に好きになりました。尊敬。(過去の作品はプライムやHulu、Paravi、TVerなどでご覧いただけます)7月15日(月)21:00〜テレビ東京にてウルトラハイパーハードボイルドグルメリポートとしてゴールデン放送されるとのこと。福知山は電波が入らず見れない。なんということだ。

『悲しみに、こんにちは』(2017/スペイン)カルラ・シモン監督

こちらはスペインの映画です。両親をある病気で亡くした少女フリダが、カタルーニャの田舎で暮らす叔父夫婦のもとで暮らしながら感じる心の機微を描いています。途中、寝落ち寸前でしたが、演技が演技に見えない映画をはじめて観たことが衝撃でした。これが演技だというならちまたの役者は何をしているのだ、と。監督、演出の力もあるのででしょうか。幼い少女の小さな心の機微は、自分が小さかったころを思い出させます。感情が生まれる瞬間、を観た衝撃はとても大きかったです。寝落ちせず最後まで観てよかったと思える作品でした。

 こんな良作を連日観続けられるなんて、不調も捨てたもんじゃない。と言いたいですが、やっぱり元気が一番。来年の梅雨は元気に過ごせますように。そういえば、叔母はプロテインだけでアレルギーの痒みが治ったそうです。タンパク質、偉大。数年かけて根っこからじっくり治していきたいと思います。生き急がずに、ぼちぼちと。


身体弱ヨワ系のみなさんの、お力になれますように。