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「大手旅行代理店の倒産」「セクシーなエネルギー問題」「Salesforceのイケてるホワイトペーパー」| 2019/9/23~2019/9/29の気になったことまとめ

前週に気になったニュースや広告、ツイートのまとめ。

9/23 大手旅行代理店 トーマス・クックの破産申

日本国内だとそんなに盛り上がっていない印象だけれど、このニュースは衝撃的だった。日本でも「てるみくらぶ」の破産については記憶に新しい。てるみくらぶの事件に関しては、実際に友人が旅行に行けなくなったという話も聞いた。

しかし、このトーマス・クック、僕は旅行業界に特別詳しくはないので恥ずかしながらこのニュースで初めて知ったのだけれど、てるみくらぶと比較すると、売上高のケタが異なる。

てるみくらぶ
売上高 117億7300万円(2016年9月期)


トーマス・クック
売上高 約1兆円 / 71億2200万英ポンド(旅行部門、2017年)

てるみくらぶに関しては大混乱となった一方で、今回のトーマス・クックについては、「マッターホルン作戦」というかっこいい名前の作戦が実行され、帰国できるよう手配が進められたらしく、大混乱とならないように手を打っているのは良い対応だったと言えるだろう。

実際の利用者の情報を収集していないけれど、日本のどこかのメディアがそのうち情報をまとめてくれることを期待する。破産申請に至る原因として、現段階では下記の記事が日本語だと最も詳しいか。

この記事ではとにもかくにも、デジタル化が遅れたことが原因のように書かれている。旅行に関しては、多くのIT企業が参入したことで便利になっているしユーザーは低価格で利用できるようになっていて、ここ数年で状況が大きく変わったように思える。一方で、本件以外にもいろいろなところに歪みが出てきているのは事実。より、みんながhappyになれるサービスが出てくることを期待する。

日本のベンチャー企業が運営している「Cansell(キャンセル)」というサービスは、旅行業界の中で個人的に注目している。

キャンセルしたい宿泊予約の売買を行っていて、キャンセル料がかかる状態の宿泊予約を販売、安くホテルを利用したい人はその予約を買取できる。

キャンセルしたかった人は、キャンセル費用を最小限におさえられるし、ホテルとしてもキャンセルで空いてしまった枠を埋めるためには通常のフローだと再度プロモーション費用がかかってきてしまうが、そこの負担を減らすことができる。

Cansellは、関係しているすべての人が幸せになるようなサービスだと思うので、今後の展開を楽しみにしている。

9/24 セクシーなエネルギー問題

みんな大好き小泉進次郎の発言で盛り上がっているエネルギー問題。ことばあそびだけではなく、本質的な問題解決の議論が進んでほしい。

子供の頃、中部電力がこども向けに提供していた「エルゴン友の会」という科学やエネルギーに関して学べるクラブに参加していたことや、父親がバイオマスに関する仕事に関わっていたことから、エネルギー問題に関しては趣味として興味を持っている。

クリーンエネルギーに関して研究している大学を受験したり、原子力に関する研究室のある学部を選んで受験していたのは昔の話。

かつて、海外のミュージシャンがエコな日本車を購入したときに空輸されて激怒したなんて話があったけれど、カーボンニュートラルという考え方があって、製造や輸送の過程でCO2の排出量が多かったら意味ないじゃんという話。

なんとなく、クリーンエネルギーの話はたびたび盛り上がるけど、台風大国の日本では風力発電も壊れてバタバタ倒れるし(もちろん一定の風量に達すると回らないようにとか制御の機構があったりするけれど)場所もなく(そもそも適した土地が少ないうえに、うるさい)、太陽光発電のパネルも壊れやすい。さらに、太陽光発電に関してはエネルギー変換効率が非常に悪い。

なんだかかっこいい気がするからクリーンエネルギーの話って盛り上がるけれど、必要な量の電気の供給が期待できなかったり、安定した電気の供給が期待できなかったり、効率の悪さや壊れやすさを考えるとそもそもカーボンニュートラルの観点も含めてどうなんだという話もあり、良いソリューションだと言い切れない可能性も高い。

デジタルマーケティングの世界においても、マーケティングオートメーションってかっこいい名前のツールがあるけれど、すべてのマーケティングを自動化するツールなんてことはなく、オンライン / オフラインのチャネルを正しく計測して、正しい意思決定ができるようになることがメイン。名前におどらされず、冷静に何の目的で必要なのかを考えて、適切に計測できるように整えることが大前提で一番最初にやるべきことであると理解していなかったら無駄になってしまう。

電気に関しては蓄電の難易度の高さや、送電効率の向上の難易度の高さもあり(逆にそこが大幅に改善すれば問題はかなり減るとも言えるけれど)、いろんな分野で研究が進んでいて、解決に向けて多くの大学や企業が努力をしている。

原子力発電がやり玉に挙げられて、批判されがちだけれど、エネルギー問題を解決をするためには、それぞれの方法の pros / cons を洗い出して方針を決定する必要があり、お気持ちで議論をすると、中長期的な研究に対する予算を含め継続的な改善のプロセスを構築することが難しくなるので、セクシーに解決されることを祈るばかりである。

9/26 Salesforceのホワイトペーパー超イケてる

マーケティングに関わる職種の人は、常にオンラインでもオフラインでも良いマーケティングをしていると思うもの、悪いマーケティングをしていると思うものをキャッチして、トイレの個室にいるときや風呂にいるときに思考をする癖をつけると、アイディアが浮かびやすくなると思う。

毎日、いろんなスクリーンショットや写真をとっているので、他人から見るとこの人はなにを考えているのだろうと疑問しか生まれない Google Photos が日々成長している。

ちなみに、デジタル広告に関する仕事をしているにも関わらず、ad blockを利用している人は機会損失が大きすぎるので、今すぐ停止することをおすすめする。

先週、非常に良いと思い深夜に会社のSlack random channelに投稿してしまったのが、Salesforceのホワイトペーパー。

B to B SaaSでは最近、芸能人を起用した何が言いたいのかよくわからない動画であったり、低リテラシー層を対象にした煽り系の広告が散見されるが、やはりマーケティングの基本は適切な対象に対して適切なコミュニケーションをとることである。

なぜかわからないけど、経営者だったり管理職の人たちは戦国武将が大好き、というのは肌感覚としてある。おそらく、アンケートをとったら戦国武将好きないしは、戦国武将トークをしたことがある人たちは、多いのではないだろうか。

ベンチャー界隈では、やたらとキングダムが好きな人が多い印象があるが、ワンピースを見ていないと人生の8割損していると、合コンで異常にディスられるぐらい興味がない。

このSalesforceのホワイトペーパーは、戦国武将が好きな経営者であったり管理職の人たちは、ついついダウンロードしていまうものに思えるし、改めて営業をかけられた場合や、部下から提案があった場合にポジティブな印象を持つことが期待できる。

B to B マーケティングにおいて、ペルソナを考えるなんで無意味で、BANT条件や業界、トレンドをもとにプランニングするべきだと考えていたが、自分の不必要に凝り固まった考え方を見直すべきだと気づきを得られた、実に良い広告およびホワイトペーパーだった。

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