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6月定例会最終日の出来事(その4)

6月1日に開会した令和5年所沢市議会第2回定例会は、会期を1日延長の上、6月24日をもって閉会しました。定例会の最終盤に議員提出議案として「藤本正人市長に対し反省を求める決議について」が賛成多数で可決されるという一幕がありました。そこで、前記事(その3)に引き続き、時系列的に経緯を振り返ってみたいと思います。


◆ 当該議員および市長に対する事実確認後の協議

 当該議員および市長に対する事実確認の後、議会運営委員会(以下「議運」といいます)は再び休憩に入りました。再開後、各会派から対応について意見が出されましたが、一致をみなかったことから、この件に関する議運での協議は一旦打ち切りとなりました。以下が、該当部分の議運の会議録になります。

議会運営委員会 会議録(令和5年6月23日㉕)
議会運営委員会 会議録(令和5年6月23日㉖)
議会運営委員会 会議録(令和5年6月23日㉗)

 その後、本会議が再開され、追加議案については無事採決まで終了しました。場合によっては、追加議案の採決そのものが流れてしまう可能性もなくはなかったことから、このことは議会としての良識が発揮されたもの、ある意味「武士の情け」ともいうべきものであったと受け止めています。

◆ 議員提出議案第5号の上程、採決

 議運では、問題視された市長の行動について、「反省を求める決議を提案すべき」あるいは「厳重注意という形で十分」などとする意見が出ました。所沢市議会の場合、議運における機関意思の決定は原則として全会一致を旨としていることから、委員会として議案を提出するということには至りませんでした。そのことを受け、一部の議員から動議で議案(反省を求める決議)を提出したいという動きがありました。

 今回の市長の行動(議運における発言と態度を含めて)に適切でない点があったことは明白であり、とはいえ、「厳重注意」程度にとどめた場合、その根拠も曖昧なため、効果もほとんど何も期待できません。そこで、会派から議長を輩出しているという立場ではありますが、会派として決議に賛同するという結論に達しました(議長選挙の際、さまざまな会派の議員各位にお世話になったという経緯もありました)。

 なお、議員提出議案の賛成者になった場合、質疑の答弁者として指名される可能性もあることから、デビューしたばかりの新人議員には酷なので、私が賛成者として名前を連ねることになりました。

議員提出議案第5号①
議員提出議案第5号②

 再開後の本会議で議員提出議案第5号の議案説明後、定例会は1日会期を延長することになり、日付変わって6月24日の本会議において質疑、討論、採決の結果、賛成多数(賛成19・反対13)で可決しました。

議員提出議案 採決結果

 ちなみに、議案の賛成者の一人となったため、私もある議員から質疑を受けましたが、その趣旨がよく理解できず、しっかりとした答弁ができませんでした。明確なルールこそないものの、以前は議員同士でも執行部とのやりとり同様質問する内容を事前に伝えておくような配慮があったので、個人的にはとても残念でした。私としては、決議案の提出自体はやむなしという判断でしたので、細かい文言の解釈などにそれほどこだわる意味はないと考えていました。

(その5)に続きます

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