プレゼンテーション1

「資格」の使い方について考えてみる

「先生、何でリハビリの先生になろうと思ったんですか?」

「学生の時、部活でケガしてお世話になったからかな」

「やっぱ、これから資格とか持っといた方がいいんですかね?」

「ないよりはある方がいいんちゃう」

「なんかいい資格ないですかねぇ」

・・・

こんばんわ!勤め人卒業目指して日々勉強中のおぐじゅんです!

今日は仕事中に他のリハビリの先生と患者さん(高校生)がこんな会話をしていました。患者さん(高校生)は進路について少し悩んでいる感じで、何らかの資格を取ろうかと考えているようでした。

さて、皆さん「資格」は取った方がいいと思いますか?

今日は「理学療法士」という国家資格を持つ僕が資格が必要かどうかについて書いていきたいと思います!

僕が資格を取るに至った経緯

ちょっとだけ僕の話しますね。

僕は高校時代、理学療法士という仕事に興味を持ちました。というのも知り合いに理学療法士の人がいて、その人はすごく体のことに詳しくて、いろんなことを教えてくれました。そしてその知識と技術で人の体を治すことができる理学療法士っておもしろそうだなと素直に思いました。

そして僕は当時の担任の先生に「理学療法士になりたい」ということを伝えました。すると担任の先生はこう答えました。

「これから高齢者も増えるから、需要もあると思うし給料も安定してるからいいんちゃうか」

当時の僕にとって、「需要がある」「安定している」という言葉はすごく心に響きました。自分がやりたいと思った仕事は将来的に需要があって、安定している。「将来、安泰じゃね?」って普通に思いました(笑)そして大して調べもせず、理学療法士になることを決意しました。

僕は高校生の時から貧乏になるのは嫌でした。お金持ちになれなくてもいいからお金に困るような生活はしたくないと思っていました。そこで資格を取ることで、資格を持ってない人達よりも多くの給料をもらうことができる。給料が多いということは将来お金で困ることはない。そう考えました。

確かに「理学療法士になりたい」という気持ちはありましたが、将来お金に困らない生活するためにも僕は理学療法士という「資格」をとることに決めました。

しかしこれは実に甘い考えでした(笑)

資格を取ったところでお金には困る

職種にもよるので一概には言えませんが、資格を取るとなんの資格も持ってない人達よりは少し多い給料をもらうことができかもしれません。しかし、資格を持っていてもお金に困る人がたくさんいます。それはなぜでしょうか?

その原因は資格を取ったところで、労働者として自分の労働力を売っていることに変わりないからです。

このnoteでは「給料」については何度も何度も話していますが、私たちが暮らす資本主義社会での給料というのは「労働力の再生産費」のことです。

労働者は働きすぎると体を壊してしまいます。だから1日働いたら明日も元気に働くためには家に帰って、ご飯を食べ、風呂に入って、しっかり休む必要があります。たまにはストレス発散も必要でしょう。

しかしそれには家賃、食費、電気代などのお金が必要です。そのため、それを払うための経費としてもらっているのが給料ということになります。

これは資格を取ってもやはり同じです。他の人より少し難しいことができるだけで、自分の労働力を売っていることに変わりはありません。そしてその対価として人より少し多い給料がもらえるだけです。こんなものはすべて労働力の再生産費として消えてしまいます。

だから資格を取っても多くの人がお金に困るのです。

資格を取ることで失うものも多い

さらに僕は資格を取ることで失うものもたくさんあると考えています。

1つ目がお金です。資格を取るためにはやはりお金が必要となります。私立大学に通うと400万~500万くらい必要です。多くの人は奨学金という借金をして、大学や専門学校に通い資格を取りますが資格そのものに500万もの価値があるとは僕は思えません。資格を取ったところで労働者として働くことに変わりはないからです。若いうちにこれだけ多くの借金をしてしまうことは今後の人生に大きな影響を及ぼすと思います。

2つ目が時間です。理学療法士の場合は専門学校で3年、大学に行くと4年間通うことになります。医師などの場合はもっと時間がかかります。10代後半から20代の前半という多感な時期を資格取得のためだけに使ってしまうのはすごくもったいないような気がします。僕は3~4年も使うならもっといろんなことを経験してた方がいい気がします。

3つ目が人脈です。理学療法士の資格を取るために、大学に入学するとそれから4年間は同年代の理学療法士を目指す人間と多くの時間を過ごすことになります。これだけでかなり人脈に偏りが出ます。また資格取得後も医療関係に就職するとなると医療関係者以外との人脈を築くのはなかなか難しいと思います。これは普通の4年制大学に進学して入れば、もう少し幅広い人脈を作ることができたと思います。

4つ目が視野です。理学療法士の場合、理学療法士の分野で高みを目指す人が多いです。「一生勉強」と学生時代から教えられ、働きだしてからも自己研鑽の為、学会に勉強に行く人などを多く見かけます。

理学療法士として高みを目指すがゆえにそれ以外の分野に興味関心を持つことができなくなってしまう人が多いと思います。また他の分野に興味を持った人に対して「勉強もしないで何してんの」などと冷たい言葉を浴びせてくる人も中にはいます。医療人は特に医療の業界以外の分野に疎い人が多く、外の分野の人と関わる機会が少ないので必然的に視野は狭くなります。

このように僕は資格を取ることで「お金」「時間」「人脈」「視野」の4つを失ってしまうのではないかと考えています。これに関して、「学生の時から時間はもっと有効に使えばいい」とか「もっといろんな分野に興味持てば人脈も視野も広がる」など感じた人もいるかもしれません。

しかし、18歳から22時以降に補導されることはなくなります。車も乗れるようになります。20歳を超えると酒が飲めるようになります。遊びの幅が劇的に広がるのです。

ほとんどのやつがウェイウェイしたいだけです。だって周りのやつがウェイウェイしだすので。この時期に将来のこと考えて行動できる奴なんて極わずかだと思います。

だから多くの人が「お金」「時間」「人脈」「視野」を失ってしまうというのが僕の考えです。

資格の使い方について考える

資本主義社会においてお金に困らない生活、経済的な自由を得るには労働力を売る以外の方法でお金を稼がなくてはいけません。だから、自分で労働力を売る以外のビジネスモデルを組んだり、自分のコンテンツを作ったりする必要があります。

これは資格を持ってなくてもできることですが、資格を持ってるからこそ専門的な知識であったり、その技術をコンテンツ化して売るという方法もできると思います。だから資格を取って、どこかに勤めてその仕事をするだけでなく、仕事しながら知識や技術を高め、将来的にはその知識、技術でセミナーを開いたり、書籍を書くのもいいかもしれません。ほかにもオンラインサロンを作るのもいいでしょう。

このように何らかのビジネスモデルを構築することができれば資格は全く無駄にはなりません。むしろ一般の人がまねできないことなので大きな武器となります。

資格は車の免許と同じ

車の免許を持っている人が車に乗っていなくても別に誰も怒ったりしません。これと同じように何かの資格を持っているからといって、別にそれに関連することをしないといけないかというとそんなことはないのです。

でも多くの人が自分で取った資格に縛られている気がします。

それは親や友人、職場の人間からの批判を気にしているのかもしれないし、資格取得のために費やしたお金と時間をもったいないと心のどこかで思っているのかもしれません、

けど、実際やってみて違うと思ったら別にやめてもいいと僕は思います。1度辞めても資格を持ってるのだから、またやりたくなったらやり直すこともできます。

日本では生活保護っていう制度があるから働けなくなっても飢え死にすることはないです。でも資格持ってる人はそもそも働けなくなることもたぶんないでしょう。どこかしら探せば働かしてもらえると思います。

それだけリスクヘッジできてるんだから、もっと大胆に挑戦してもいいのではないでしょうか?

そういうことを想いつつ、僕は必至で勤め人卒業を目指しています。勤め人卒業したらいったんは理学療法士もやめると思います。またやりたくなったらやるかもしれないです。でも、今の職場はみんな意識高くてしんどいからできたら楽なところで緩~くやりたいかな(笑)

まぁそれはまたゆっくり考えよう(笑)

まとめ

以上、「資格の使い方について考えてみる」でした。僕、個人的には資格は別に必要ないと思いますが、例えばかつての僕のように「理学療法士になりたい」とか「○○になりたい」という想いがある人は全然資格を取ってもいいと思います。

ただ、「収入上げたい」とかお金の面を考えてとるのであればとってももったいないと思うのであまりおすすめはしないです!

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