見出し画像

なぜブラック労働はなくならないのか?

こんにちは!

勤め人卒業目指して、日々勉強中のおぐじゅんです!

最近は「働き方改革」という言葉をよく聞くようになりました!過酷な労働に耐えることができず、体を壊したり、中には自殺してしまう人が現れ、こういった過酷な働き方についてニュースなどでも取り上げられたことで「働き方改革」をしようというのが世の中の流れだと思います。

ぼくの勤めている職場は以前まで4週6休とう働き方だったのですが、この4月から職員全員4週8休となりました。また有休消化率が悪いので上司から有休をとることを勧められるようになってきました。このように世の中には徐々に働き方改革が進んでいるのかもしれません。

しかし、働き方改革の考え方が広まってきているにも関わらず、1日8時間労働の2倍の時間である16時間働いたり、中には20時間くらい働くなどブラック労働を続ける人がいることは確かだとおもいます。僕は個人的に働き方改革が進んでもこのブラック労働はこれから先も当分の間はなくならないと思っています。

今日はそんなブラック労働がなぜなくならないのか?について話していきたいとおもいます!

資本主義についての復習

資本主義社会とはすべてのものが「商品」であり、人々はこの商品を好感したり、売買することによって社会が成りたっていて、「労働力」もこの商品に含まれます。

そして私たちが毎月もらっている「給料」とは明日も元気に働くための経費。つまり「労働力の再生産費」であるという話を昨日しました。労働者は労働力を回復させるための費用しかもらっていないので資本主義社会で労働者として生きてる以上、お金はたまらないということでした。

経営者の立場で考えてみる

経営者っていうのは会社を建てて、商品を仕入れて、労働者を雇って、新たな商品を作り、世の中に商品を売り出してお金を稼いでいます。新たな商品を作るためには労働力が必要なので、経営者からすると労働者にはできるだけ長い時間働いてもらいたいわけです。できれば労働者に毎日、24時間休むことなく働いてもらえたら、商品の仕入れさえ行っていれば、常に新しい商品を作ることができます。

ですが、労働者は働くことで労働力を消費しますので毎日24時間働くことなんてできません。そんなことすると体を壊してしまいます。だから「労働基準法」という法律があったり、「働き方改革」が進めらているわけです。経営者としてもせっかく雇った労働者の労働力は失いたくないので無理な働き方はできればさせたくありません。

しかし、世の中からは「ブラック労働」というのはなくなりません。これはなぜなのでしょうか。

ブラック労働は禁断の果実

再度、給料というものについて考えてみましょう。給料とは「労働力の再生産費」のことでした。働くことで消費した体力を回復し、明日も元気に働くために必要な経費としてもらえるのが給料です。多くの勤め人は1日8時間労働を週5日、それを1か月間続けることで給料をもらうことができます。大卒新入社員の場合は1か月働いて約20万くらいの給料をもらうことができると思いますので、経営者からすれば20万円くらい渡しとけば1か月、元気に働くことができるだろうという感じでしょうか。

しかし、1日8時間の2倍の16時間働いたところで消費した体力を回復するために、つまり労働力を再生産するために2倍の経費が必要かというとそんなことはないと思います。16時間働いたところで1日3食の食事が6食にはならないし、1日8時間睡眠していた人が16時間睡眠必要になるかというとそうはなりません。給料も倍渡さないと生活できないかというとそんなことはありません。人は倍の時間働いたところで労働力を回復させるためにそこまでお金と時間は必要ないのです。

逆に「仕事が忙しくて昼ご飯も食べてないよ」とか「最近残業続きで全然寝てなくて」という言葉を発する人がいるように仕事の量が増え、体力を回復するために必要な食事や睡眠が疎かになったところで人は仕事ができてしまうのです。

経営者としては利益を出すためには労働力が必須です。できれば常に労働者には働いてもらいたいけど、体壊されると困るので1日だいたい8時間くらいで週に2日は休みを与えて、その他に労働力再生産のためにかかる費用を1か月で20万くらい給料という形で渡します。しかし、2倍の時間働かせたところで労働力を再生産するために必要な経費や時間もそれほど必要ないのなら、人を2人雇うよりも1人の人間に2倍の時間働かせた方がかかる経費が少なくて、それでも利益が出せるのでもちろんそちらを選ぶと思います。

だから経営者にとってはブラック労働というのはさせてはいけないとわかっていても、働かせれば働かせるほど利益が出てしまうので、ブラック労働させたくなるという禁断の果実なのです。

労働者は不利な立場にある

今、日本には仕事を失い、働きたくても働けない人がたくさんいます。仕事に対する需要がすごく高い状態です。これは経営者にとってはすごく有利なことです。今、雇っている労働者を酷使しまくって労働者が体を壊し、働くことができなくなったとしても、日本の世の中には働きたい人間がたくさんいるので、そちらと交換すればいいだけだからです。経営者からすれば一人くらい体を壊して働けなくなったとしても控えがたくさんいるので、別に痛くも痒くもないのです。

ブラック労働に対して労働者から不満が出たとしても、世の中には働きたい人がたくさんいるので「いやなら辞めろ」と簡単にいうことができる状態です。また、仕事に対する需要がたくさんあるので「少ない給料でもいいから働かせてください」という人間も現れてきます。仕事の需要がある限り労働者の賃金は引き下げられる一方ということです。

極端に低くならないためにも法律で「最低労働賃金」というのが決められていますが資本主義社会における労働者の給料は下げられる傾向にあるでしょう。

やっぱり勤め人はお金が欲しい

ここまで勤め人は酷使されやすい立場にあることを説明してきました。しかし残業代0円でも働きたいという人はさすがにいないと思いますが、勤め人に多くはお金が欲しいのです。

その原因はほとんどの勤め人もらった給料の大半が労働力の再生産のために消えていくということを理解しておらず、給料が増えれば、今よりもっといい生活ができると信じているからです。そのため出世して収入を増やすために自ら進んで残業するような人が現れるのです。

またでかい家を建て、高い車を買い、月々のローンで自分の首を絞め、お金が必要な状態を自分で作ってしまっているのも原因の一つかもしれません。

以上、世の中にブラック労働がなくならない理由について書いてみました!ただ、勤め人というのは適当に1か月仕事してれば、安定して給料がもらえるというのがいいところだと思います。どうせ頑張っても大して給料なんか増えないし、増えたとしてもお金なんかたまらないので、今すごく勤め人として働くことに疲れてる人がいるのであれば、肩の力抜いて、ゆっくり仕事してみるのもいいかもしれないですね。

またこの事実を知って勤め人を卒業したいという考え方を持ったのであれば、まずは自分の商品を持つことから始めてみるのもいいかもしれません。

まとめ

「働き方改革」が世の中では進んでいるが、ブラック労働というのはなかなかなくならない。

2倍の時間働いたところで労働力の再生産費はさほど多くは必要ない。だから経営者は労働者に働かせてします。

世の中は仕事に対する需要が高いために、労働者は不利な立場となり、酷使されやすい。

ほとんどの勤め人が給料が増えれば今より生活が良くなると考えているため、収入を増やすために喜んで残業してしまう。


資本主義について勉強したい方はこちらの本も読んでみてくださいね!










この記事が参加している募集

推薦図書

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?