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理想のコワーキングとはなんだろう? 両極端なコワーキングスペース2施設の運営スタッフになった経験から考えたこと

このエントリーは、毎年コワーキングスペース運営者がリレー方式で更新していく「コワーキングスペース運営者限定アドベントカレンダー Advent Calendar 2018」という取り組みです。

NEKTON coworkingオーナーの三浦さんによる「Quit Plankton,Become Nektonコワーキングスペースのフランチャイズ運営の可能性と、ブランドが果たす役目。」からバトンを受け継ぎました。

わたしの自己紹介はややこしいので割愛させていただきますが、ざっくり申し上げると「コワーキングスペースの利用を通じて救われ、コワーキングを愛し、コワーキングをもっと普及させたいと考えている」フリーランスです。愛知県豊橋市というところで2つのコワーキングスペース運営に携わっています。

まず、豊橋駅からすぐの立地にあるトライアルビレッジ。地方にはまだコワーキングスペースがほぼ認知されていなかった5年半ほど前から個人オーナーによって運営されています。約3年前から現在まで、月会員として利用しつつ非常駐スタッフとしても運営に関わっています。

もうひとつが先日1周年を迎えたStartup Garage。こちらは郊外のインキュベーション施設の中に新設された第三セクター運営のスペースです。ご縁あって立ち上げから現在の運営に至るまで常駐スタッフとして勤務しています。

立地・意思決定・公共性など、真逆と言っても過言ではない両施設。それぞれを照らし合わせながら(今まではやや漠然としていた)「理想のコワーキングとはなんだろう?」という問いをこの1年間ずっと続けています。

長くコワーキングスペースを運営されている方にとっては当然の内容かもしれませんが、これから運営に携わりたい(もしくは携わらざるを得なくなった)方の参考になれば幸いです。

2つのコワーキングスペース運営に携わっていると、「自分もコワーキングスペースをつくりたい」という個人・企業からの相談をいただくことが多くあります。しかしお話を伺っていると「本当にやりたいのはコワーキングスペースなのかな?」と思われることも多いのです。

それは例えば「全席自由席のシェアオフィス」だったり、「出入り自由なコミュニティスペース」だったり、「奇抜でオシャレなオフィス空間」だったり……わたしだったらそう定義するであろうスペース運営、それは果たしてコワーキングスペースなのでしょうか?

豊橋のような地方にも「コワーキングスペース」という名前が普及するのは嬉しい限りなのですが、知名度だけが先行して実際の「コワーキング」というものの定義はまだまだ認識されていないのでは? と感じています。

そもそもコワーキングをどう定義するかは、どの運営者さんも悩ましい限り(コレ!っていう表現がむずかしかったり、ある程度流動性もある)ではあるかと思いますが(※)、コワーキングスペース(のようなもの)をはじめたい、という方は「自分がやりたいと思っているものは、果たして本当にコワーキングスペースなのか?」ということをぜひ一度問うて欲しいのです。

※例えば「雑談可能なコミュニケーションワークスペース」なのか「雑談禁止の集中できるワークスペース」なのか? 等、正反対でありつつ実際にどちらも「コワーキングスペース」の定義として採用されているケースもある

まだまだこの地域では「コワーキングってなんかいいな」というポジティブな印象を、どれだけ多くの方々に根付かせられるかが課題だと考えています。

タイトルに「理想のコワーキングとは?」と大々的には書きましたが、そういった「コワーキングってなんかいいな」と思ってくれた方々の「こういうのがいいよねー」「あーわかるーいいよねー」といったゆるい共通認識の集合体が理想のコワーキングのあるべき姿なのではないかなと考えています。(運営者の想定から外れることもあっていいんじゃないかなと思ったり)

グダグダ色々と書いてしまいましたが、やっぱりコワーキングは楽しい!運営はもっと楽しい! というのを最後にお伝えしたいです。

もともと知らない者同士だった利用者さんが協働したり、意気投合したり、影響されて新しいチャレンジをはじめたり……「このスペースを利用しなかったら得られなかった」であろう出会い、発見、決断を提供できたと感じた瞬間、運営スタッフとしてはもう本当に叫びだしたいくらい嬉しいんです。

運営者としてはまだまだ未熟な身ですが、地域のコワーキング普及に尽力しつつ同じ思いのスペース運営者さんとつながりたい、増やしたいなというのが今後の目標です。


コワーキングスペース運営者限定アドベントカレンダー Advent Calendar 2018 はこの更新で10記事め。どれも各地の運営者さんの想いや熱意を感じる濃い内容ばかりです(かたーい記事からゆるーい記事までいろいろあります!)ぜひ過去の記事も明日からの記事もご覧くださいね! おぐらでした。

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