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のろまなりの頑張り方

昔から何をしても、私は上達が遅い。

子供の頃から身長は他の子より大きかったけども、言葉を話すのも、自転車に乗るのも周りに比べると遅かった。

中学はバスケ部に入ったけど練習してもなかなか上達せずに、うまくなる前に練習に力を抜いてしまう。勉強は理解するのが遅くて、みんなが新しいことを学ぶ時にやっと前のことが理解できる。だから追いつけず、勉強が嫌いになった。

私は旦那さんとも比べがち。童話のウサギとカメなら、私の旦那さんはウサギタイプ。彼は頭も良く、何でも器用にこなして、新しい言語の上達も早いし、自分の得意なことを生かすのも上手で、要領も良い。私にしたら彼は完璧な人。

最初は、彼に追いつこうと必死だった。

 社交的な彼だから私もおしゃべりができないとダメ
 流暢な英語を話す彼だから私もそうならないとダメ

全部、私の勝手な思い込みから来ている。旦那さんや周りに、そうしろと言われたことは一度もないのに。

英語も、自分のことも、頑張りが全然足りない。でも何をどうしていいか分からない。思い通りにいかず、辛くて泣いてばかり。自分が何になりたいのか分かっていないのに、マネするだけでは上達もしない。

旦那さんからは「頑張ってもできないことは無理にしなくていい、自分がやりたくないないのに、他人に認めてもらうために”やらなきゃ”と思わんくていいよ」と教えてもらった。

そこでウサギとカメのお話を思い出す。あのお話では、カメはコツコツと地道に頑張ってゴールする。ウサギと自分を比べていたら、最初からかけっこなんてしないだろう。

みんな、スタート地点が違う。これまで経験してきたことも違う。得意なことも、不得意なことも違う。土俵の違う相手と自分を比べれば、そりゃ落ち込む。

まずは、人の価値観や言葉に惑わされずに、自分の好きなこと、興味のあること、できること、できないこと、嫌いなことを明確にする必要がある。

それを見つけたら次は、上達するように工夫したり、自分のやり方考えたりする。人は、自分の好きなことは勝手に頑張るから、上達していくんだろうな。

自分の得意・不得意の土台を子供時代に築けなかったのは残念やけど、それを恨めしく思っても過去は戻って来ない。後ろばかり見るのは、後ろにも前にも進めない。今いるところから、底なし沼みたいに抜け出せなくなる。

実りのないことで悩んでも、嘆いても、何も上達しない。その時間を少しだけ短くして、自分ができることを工夫するしかない。

カメはカメなりのスピードで、コツコツ地道にやっていこう。ゆっくりやけど着実に進んでいるのだから。

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