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「女は性欲処理機」のような考えの家庭で育った私が、結婚に求めたもの

旦那さんにたくさん支えられている、と一日一回は必ず思う。
私にとって結婚は、「安心感」と「信頼関係」が重要だ。

話は、私の家庭環境から彼と付き合う前にまで遡る。

正直、あまり良い恋愛をしてこなかった。あの頃の私は、体の繋がりばかりを重要視していた。これは親の影響でもあって、「多くの人と寝たやつがモテる」、「セックスが若さを保つんや」と熱弁していた。

あ。だからウチは兄弟が多いのか。母親が違うのも納得。知能が足らずに、性器で物事を考えているから、幼稚さが”若さ”だと勘違いしているだけ。

父や兄を見ていると、男性にとって女性は、性欲処理や家政婦のような存在だと感じずにはいられなかった。

あと勝手な想像やけど…そういう考え方の人って、セックスが下手そう。自分の快楽さえ得られれば良くて、一人を満足させられへんから、数をこなせばいいと思っていそうやから。数を増やすより、リスペクトすることを学ばないとね。相手の繊細な体に触れるんやから。

バッタモン家族では女性が卑下されていたから、意見を言えば「女のくせに」と舌打ちをされて、父のおかしな行動や発言に逆らえば、罵声を浴びせられるか暴力を振るわれる。母親が父親を心から頼って、安心している姿を見たことがない。

そんな親の影響で、いくら誰かと体を重ねたところで、私の心が満たされることなんて、一度もなかった。盛った猿みたい。空っぽな私。

そんな恋愛をして、本当に求める男性を考えた。

・自分だけを思ってくれる人
・どんな私も認めてくれる人
・私の心と体も労ってくれる人
・私の意見や考えを受け入れてくれる人
・一緒に何でも楽しめて、苦しいことも乗り越えられる人
・自分よりも多くの物事を知っていて、頼れる人
・その人といると私は笑顔でいることが多い
・誠実で優しい人


その人に見合う自分になるように行動して、旦那さんに出会った。彼は、私に対して声を荒げることもないし、私が辛いときには全てを後回しにしてでも寄り添ってくれる。心も体もドッシリしていて頼りがいがある旦那さん。

だけど、間違ったことを言ったり・したりしたら、何がいけなかったのかを説明してくれて、時には厳しいことだって言う。こんな風に接してくれる人に出会ったのは初めて。

彼は私の性格を貶したり、変えたりすることもなく、

 「そのままで充分」
 「オレの嫁はいつも、可愛い」
 「Maiが嫌っている性格も、オレは素敵やと思うし、
 それも含めてMaiなんやよ」

と、毎日褒め言葉のシャワーを浴びている。

それに、彼のおかげでたくさんの辛い事も乗り越えられてきた。

父親が逮捕された時
・実母の余命が約1年と宣告されて亡くなった時
・私がひとりぼっちだと感じていた時

カナダと日本の時差があっても、私を蔑ろにすることはなく、問題を解決するために力を尽くしてくれた。多分、彼がいなかったら、今もバッタモン家族にいたと思う。

そんなに私を思ってくれているのに…長年、不仲な両親を見てきたせいもあり、男女間の「信頼関係」の築き方が分からなかった。怒ると、「もういい!放っておいて!」と言うことでしか、相手の気を引くことしかできなかった。彼を傷つける酷いこともたくさん言った。

それでも彼は、今も昔も私を突き放したことは一度もない。きっと、これからも、ない。彼の根気と私を信頼する気持ちのおかげで、トゲトゲしかった心は少しずつ丸くなっていったのだった。当時のことを2人で振り返ると彼は、私を信じていたから、分かってもらおうと根気強くなれた、と言う。

「Maiは、感情の発散や表し方を知らんかっただけやよ。根は素直で、何回も言えば絶対分かってくれると思っていたよ。それにオレは口出ししてただけで、Maiが自分のことを良くしようと努力したんやで。オレはそれが誇らしい。」

うちの旦那さんは菩薩かな。時に哲学者にもなる。

こんなに自分を信頼してくれる人がいる心強さ。私に何があっても、見捨てない、問題を投げ出さない人がいる安心感。

だから…そういう経緯を経て、私にとって結婚は安心感と信頼関係が大事。

旦那さんに出会って、自分自身のことも信頼できるようになってきたし、今の自分が好き。

こんなに支えられて、毎日より良い自分になっているのは彼のおかげ。自分の努力もある。努力なくして、”ありのまま”の自分を愛してもらおうとするのは、ムシが良すぎるもんね。

そうやって、楽しい時だけでなく辛い時にも支え合って、信頼し合って、笑顔でいられる夫婦でありたい。

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