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『This Is Us』シーズン2 第5話 レビュー

ジャックの父親が、自分の父親に重なって辛かった。

レベッカの気持ちも、ジャックの気持ちも痛いほど分かる。私なら…ジャックと同じ答えを出すと思う。


登場人物①

登場人物②

分かりやすい時系列表はコチラ

過去

喧嘩ばかりの兄弟

ビッグスリーが10歳くらいの頃。ランダルはケヴィンに好かれたくて一生懸命ですが、ケヴィンはそんなランダルを疎ましく思っている様子。ジャックは、そんな二人をキャンプに連れ出して兄弟関係の修復を試みます。想像通りにいかないから難しい。

ランダルに意地悪ばかりするケヴィン。ジャックが怒っても、ただ拗ねるだけ。なぜランダルと仲良くできないのかとケヴィンに聞きますが、「分からない」の一点張り。

でも、テントの中でランダルのメモ帳を見たケヴィン。そこには、どうしたらケヴィンに好かれるのかを書いていたのです。健気…。

ケヴィンも少し罪悪感を覚えたのか、ランダルに優しくします。小さな肩を並べて、マシュマロやソーセージを焼いていました。その姿に微笑むジャック。

ジャックの父が再登場だけど…

ケイトとレベッカは、映画を見に行ってマニキュアをする予定でした。出かける間際に、家の電話が鳴って…。相手は病院からでした。ジャックの父の病状が悪化していて、そう長くないとのこと。

いても立ってもいられなくなったレベッカは、ケイトを連れてジャックの父が入院する病院へと足を運びます。

ジャックの父は起き上がることも、言葉を発することも苦しそうなほど弱っていました。身内らしき人もおらず、古びた病室で一人、天井を眺めていました。

レベッカはジャックの父と初めて会って、挨拶をします。何かできることはないかと聞きますが、無反応でレベッカの顔を見ていたジャックの父。でも、ケイトの姿を見た彼は、「あの子は、俺の孫なのか?」と目を潤ませて言います。

父の命が長くないと聞いたジャックの決断

ようやくジャックに連絡が繋がり、レベッカは父の死が近いことを話します。このまま、父に会いに行くかと思ったら、ジャックは悩んだ末に会わないと言います。「父はもう何年も前に死んだも同然だから、いまさらかける言葉もない」と言うジャック。

レベッカはジャックの父に同情して、ジャックに来て欲しい様子でしたが、彼の意見を尊重しました。

このドラマ、さすがですね。このままジャックが父に会いに行って、和解して感動のお別れの定番展開…にはなりません。

もしかしたら、何かこの後の話があるのかもしれませんが、この回では会わずに終わりました。このドラマは、「ここで終わり」と思った話にも続きがあるから油断できません。

《ハイライト》

レベッカはジャックの父に、ジャックが来ないことを伝えに行きます。「分かっていた」とでも言いたそうに、鼻で笑うジャックの父。

レベッカはそのまま立ち去ろうとしたのですが、ジャックは素晴らしい夫で父親であることを話します。ジャックの父親は彼を出来損ないの息子だと思っていたかもしれないけど、そうじゃないと伝えたのです。

レベッカ、良い嫁すぎる。何回観ても、このシーンは号泣です。

え?ジャックに弟がいる?!

初めてこのエピソード見た時に驚いたのは…ジャックに弟がいたことです!今まで一度も出てきてなかったから予想していませんでした。

しかもベトナムに一緒に行っていて、今は…?

それはシーズン3で明らかになるそう。ジャックは弟を大事に思っているから、ランダルとケヴィンにも兄弟で助け合う大切さを教えたかったのかも。

現在

根気強いランダル

ケヴィンが出席するイベントに行きたいと言うデイジャ。目を輝かせて、自分の意思を見せたことを喜ぶランダル。デイジャはケヴィンが好きなよう。

思えば、ケヴィンは有名なテレビ番組の芸能人ですもんね。デイジャが憧れを抱くのも無理ない。

彼女はおしゃれして、ランダルと共にケヴィンが出席するイベント会場へと向かいます。ランダルはデイジャと仲良くなるチャンスだと思い、ジョークを言ったり、いろんな話をしたりしますが、見事に滑るのが笑えました。

うまく距離を縮められそうだったのに、ランダルの咄嗟の行動にまたデイジャを怖がらせてしまう結果に…。トイレに閉じこもったデイジャ。

彼はトイレの入り口前で、彼女が出てくるのを待ちますが、一向に出てきません。ランダルは意を決して、女子トイレに入り、デイジャが鍵を開けて出てくるのを待ちます。

デイジャは彼の誠意を感じたのか、虐待の過去を少しだけ話します。その話に心を痛めた表情を見せるランダル。そしてデイジャはトイレから出てきて、二人で家へと帰ります。

デイジャは、ついに良い里親を見つけました。彼女がランダルの家で、心から安心して過ごせるようになってほしい。

ケヴィンは普通じゃいられなくなっていた

痛み止めの薬が手放せなくなっているケヴィン。ランダルの家に泊まっている間、ランダルたちの薬まで漁るほどに。自分の持っている薬が切れて、何度も医師や病院に電話するケヴィン。

ソフィーと出席するイベントにも、ソワソワと落ち着きません。昼間からお酒を飲み、会場でもお酒のペースは進むばかり。ステージに立たないといけないことも忘れて、何回も病院に電話。脂汗が滲み出るほどの薬切れをごまかすために、お酒を飲み続けます。

結果、ソフィーとも喧嘩。ランダルにも「大丈夫か」と聞かれても、大丈夫だと答えるケヴィン。どう見ても大丈夫じゃない。でも本当のことも言えずに、適当にごまかしているのも辛い…。

妊娠への喜びと不安が入り交じるケイト

妊娠したことをトビーに告げるも、ケイトは赤ちゃんが無事に生まれるのか不安でいっぱい。年齢と体重を気にしているんですね。だから、誰にも言わないでと伝えます。困惑するトビーですが、彼女の必死な気持ちが伝わり、了承することに。

マディソンとまた喧嘩!

肥満に悩む人たちが集まる会にいる、細身の女性マディソン。ケイトと彼女は以前から犬猿の仲。不安がいっぱいのケイトは、マディソンに怒りをぶつけます。場の雰囲気は険悪で気まずい。

帰りの駐車場でも、お互いを罵倒。そして、背中合わせになっていたケイトとマディソンの車が、軽く衝突します。マディソンは車を降りて、ケイトの車まで文句を言いに行きますが、ケイトは取り乱して涙を見せます。

これに驚いたマディソンは、さっきまでの怒りを忘れて、本気でケイトの心配をします。

ケイトは妊娠していることを告げて、さっきの衝突で赤ちゃんが心配になったことを伝えます。マディソンは、ケイトの妊娠に大喜びでお祝いの言葉を述べます。マディソン、実はめっちゃ良い子だ。

この一件で、ケイトはお祝いされる喜びを感じます。トビーにも、みんなに言ってもいいと話します。トビーは父親になる喜びを隠せずに、カフェでダンスして、派手なパフォーマンスを見せます。予想外の行動に恥ずかしがっているケイトが可愛かったです。

感想

シーズン2も5回くらい見ているのですが、このエピソードは毎回泣いています。ジャックのお父さんが、ジャックやジャックのお母さんにしてきたことは許されることじゃないと思います。でも、最後は一人寂しく病室にいるのは少し同情しました。

人間は、どう生きてきて、人にどう思われていたのかが、死ぬ間際に分かるのかもしれない。

でもジャックのお父さんが、レベッカの優しさ、ひと目でも孫のケイトに会えて温かい気持ちになったと信じたいです。このお父さんの背景、ジャックたちの関係をもっと深堀りしてほしいです。

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