「私、本当はずっと、デザイナーになりたかった」と言葉にしたら、実現できた話
こんにちは、そして、お久しぶりです。
大学院で感性工学を専攻しながら、事業会社でインターンをしているohaです。
最近、やっと就活がひと段落したので、就活中から()書きたかったデザイナー就活体験記を。
この記事のまとめ
今回はざっくりとした流れをお話しできればなと思います。ポートフォリオの変遷はまた次回書きたいなと!
ちょっぴり長くなってしまったのですが、デザイナーになりたいと思っている方の力に少しでもなれたら、嬉しいです。
「わたしは何にでもなれる」と言いながら、何者にもなろうとしていなかった
まずは自己紹介を。
私は現在、京都工芸繊維大学大学院の修士2回生で、感性工学を研究しています。最近まで学会発表の準備でゼエゼエ言っていました。学部までは駒澤大学で、メディア学の専攻でした。
学部生の時は、なんとなく就活をしていましたが、
「1年後何やりたいかなあ、う〜〜〜〜ん」と考えているうちに落ち続け、結局「京都に住みたい!」の情熱と、当時面白いと感じていた卒論を深めるために、大学院へ進学しました。
その時の就活では、やりたいことを抽象化しすぎていて、デザイナ〜?まちづくり?メディア?とあっちこっちに思考が飛び、「可能性は無限大!何でもなれるぜ!」と言いつつ、何者になろうという決意も覚悟もなく、ただ当時楽しかったインターンを週5でこなしていました。もちろん、そのままインターンとして働き続ける選択肢もありましたが、「このままビジネス職のインターンをしていては、本当にやりたいことに近づけない」と感じ、インターンを辞めて進学したのでした。
「私、本当はずっと、デザイナーになりたかった」
大学院に進学して、「デザイン学専攻」の所属を手に入れて、ようやっと、「私、本当はずっとデザイナーになりたかったんだと思う」と言葉に出すことができました。
学部生の時にも、デザインに興味のある自分をわかっていて、デザイナーさんに話を聞きに行っていたのですが、「いまは美大?、あ、普通の大学なのか、、、それはちょっと厳しいね、、、」という声も聞いていたので、「デザイナーになりたい」と言葉にすること自体が、大きなハードルになっていたのです。
でも、言葉に出して、人に伝えたことが、デザイナー就活の始まりでした。
全体の就活の流れ
ざっくりこんな感じのスケジュールで就活をしていました。
学部生でいう3年生の初夏、院生でいう修士1年の初夏から、作品も知識も0でのスタートでした。
1/ 解像度を上げる
「デザイナー就活」「UIUXデザイナーとは」「UIUXデザイナーの仕事」「UIUXデザイナーがいる企業」「いま注目されている会社」あたりの解像度を上げ、デザイナー就活の全体感と、デザイナーを取り巻く環境の肌感を掴むことを目的にしたフェーズです。
「UIUXデザイナーってどんな仕事をしているの?」
「今注目されている会社ってどんな会社なの?」
「デザイナーとして成長できる環境ってどんなところ?」
「デザイナー就活ってどんなスケジュール感?」
デザイナーになると決めたはいいが、疑問だらけでした。
目指すべき場所がわかっていなければ、適切に行動を起こすこともできないと考え、解像度を上げるために行動していました。
①「デザイナー就活」:ReDesigner for StudentのYouTube、イベント
→全体の計画を練る
②「UIUXデザイナーとは」「UIUXデザイナーの仕事」:JobPicks
→具体の仕事内容から経歴までを知り、職種の理解を深める
③「UIUXデザイナーがいる企業」「いま注目されている会社」:カジュアル面談
→デザイナーが注目する企業とデザイナーの成長に必要な要素を知り、企業研究に活かす
ポートフォリオの変遷や作り方については次回noteで書きたいと思いますが、夏時点での自己認識として、「作る力が圧倒的に足りないな」と感じていました。
それでも作品はいくつかできており、なんとかポートフォリオを作っていました。
また、自分自身の状態を客観的に知るために、MeetyやReDesigner for Studentでお会いした方と定期的にお話しさせていただいていました。
2/ 自己イメージと周囲からのイメージのギャップをすり合わせつつ、企業研究
このフェーズでは、「なんとなく、デザイナーのこと、就活のこと、デザイナーがいる企業のこと、わかってきた!」フェーズから「じゃあ自分はどんな企業で働きたくて、どんなところをアピールすべきなんだろう」を深めていくことを目的にしていました。
①ポートフォリオを使って、私が考える「自分像」と周囲から(特に企業から)見えている「oha像」をすり合わせる
ポートフォリオでは、企業に「私」を作品として表現しなければなりません。でも、「私」のことは自分だけで考えていてもずれてしまう。もちろん自分の中に確固たる「私」がある場合は別ですが、私の場合は他者との間に自分自身の存在が立ち上がると考えていたので、イメージのすり合わせをしました。
具体的には、ポートフォリオを作ってみて、デザイナーさんに印象を聞いてみる。
すると、「もっと真面目そうな人かと思った」→(冒険っぽい感じのテイストで作ってみる)→「大学院まで行っていて、言語化も上手だから、ファンタジー要素はないかも」などなど、作品と私のギャップが見えてきます。こんなふうにして、他者から見えている自分からポートフォリオのコンセプトのチューニングを進めました。
②新卒でUIUXデザイナーを募集している企業をリストアップしつつ、実際にお話しやインターンをさせていただいて、自分自身の働く環境のイメージする
新卒でUIUXデザイナーを大々的に募集している企業は少なめなので、リストアップしてみて志望群や事業形態でカテゴライズしていました。
最初の選択肢として、BtoBtoC(デザインコンサル)か、BtoBもしくはBtoC(プロダクトを直接ユーザーに提供する)かで大きく分けられると思います。
デザインコンサルであれば多様な業種のデザインに関わることができますし、デザインの幅が広がると同時に体系的にデザインを学ぶことができる環境だなと感じていました。
私の場合は、長期的に同じプロダクトに関わり、事業の成長に貢献していくほうが合っていそうだなと感じ、プロダクトを持つ事業会社に焦点を合わせていきました。
3/ 武器を見つけ、戦い方を知る
このフェーズでは、自分の強みを見つけて武器にし、就活をいかに戦っていくかを考え、実践していきました。「企業研究をして、自分に合いそうなところがわかってきた!自分のどこをアピールして、どうやって就活を闘う?」を考えていくイメージです。
デザイナー就活の初期に感じていた、「作る力がない」のはこの時期も(今も)感じていました。ただ、1年半ビジネス職でインターンしていたこともあり、「話し方」「コミュニケーションの取り方」「考えの深め方」は強みです。
実際に「あなたは、作るだけだよ」という言葉にも背中を押されつつ、それをポートフォリオにも落とし、「デザイナーとして目指すべきところ」「そのための新卒でのマイルストーンとして求めるところ」をまず最初にアピールするようにしていました。(イシューから始めよに影響を与えられている)
また、学部から外部進学していることや、ビズネス職でのインターンなど、過去の経歴から現在への接続について質問をいただくことが多かったので、これまでの経歴と目指すべき未来をつないで説明するようにしていました。
よく興味を持っていただくところ、就活生との交流の中で強みになりそうだなと思えたところを武器として考えるようにしていたんですね。
もちろん、選考の中で、「ご縁がない」場合もあり、落ち込むこともありましたが、
「ここはUIデザイナーとUXデザイナーでエントリーが別れているから、専門性を求めているんだな」
「最近まで新卒デザイナーを募集していなかったから、筋肉質な組織を作りたいんだろうな、きっと即戦力を求めているね」
などなど、「そりゃご縁ないわ」と、納得の結果でした。
(エントリーまでは「この会社しかない!!!」と思っているのに、落ちると「そりゃ今の私は合わないわ」と思えるのが就活の不思議)
最後に
本当にやりたいことを言葉にするのは怖いことです。
それまでに経験がないことであれば、なおさらのこと。
私も「覚悟が足りねえ!」と自分に言い続けていましたが、デザイナーになるためにポートフォリオや作品を作るなかで、自然と覚悟は培われて、それがまた行動につながる良い循環ができていた気がします。
自分のデザインに「だせえだせえ」と言いながら作っていても、数ヶ月経つとスムーズにデザインができている自分に気がついて嬉しくなったり。そしてまた上を見上げて「ミドルデザイナー、シニアデザイナー、遠いぜ、、、」と泣いたり。
今もそんなことの繰り返しで、きっとこれからもそうなんだと思います。
そして最後に、デザイナー就活に挑もうとしている方々に向けて、、
私自身も就活の中で50人弱のデザイナーの皆様にお話を聞かせていただき、また、お話をさせていただきました。そして、ぜひ私にもお話を聞かせてください。
デザイナー就活の中で、覚悟を決めたり、行動したりすることは億劫になることもあると思います。そんな時にでも、ふらりとDMください、一緒に考えましょう、笑
次回、ポートフォリオ制作編を書く予定です✌️
Twitter:hareka0x0
追記:書きました
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