骨盤帯について〜評価から治療まで〜

今日は骨盤について、少しまとめてみました。

まず結論なんですが、骨盤の調整をする事はメチャメチャ大事だと思ってます。

骨盤の重要性に関しては、リハビリの職種以外でも、トレーナーや他の自費のセラピストの人たちも既に知っている事と思います。

ではなぜ重要だと考えるのか?

その理由なんですが、皆さんは「アナトミートレイン」をご存知でしょうか?

「アナトミートレイン」とは、トーマス・マイヤースが考案した筋膜のつながりを列車(トレイン)に見立てたものです。

その筋膜ラインは上肢のラインを除くと、全て骨盤を通過しています。

そのため、骨盤のアライメントが崩れてしまうと下肢のラインの全てに張力の異常をきたします。

飛躍して考えるなら、逆に骨盤のアライメントが整う事で下肢のラインの全てが調整される可能性があると考えています。
(ちょっとこれは飛躍しすぎた考えですかね(^▽^;)

それだけではありません。

骨盤にある関節、主に仙腸関節の可動性に関わる筋・筋膜はアナトミートレインのライン上には無いものがあります。

代表的なものでいうと、梨状筋がそれに当たります。
梨状筋は股関節の外旋筋ですが、仙腸関節の安定性にも関わっており、股関節、骨盤のアプローチを行なう上で重要な筋であると思います。

しかし、梨状筋はアナトミートレインのラインには属しません

そのため、骨盤帯周囲の不調に対して、「アナトミートレイン」のライン上の筋膜や筋に対してアプローチを行なっても、症状があまり変わらないことがあります

個人的な経験から話をすると、特に荷重時に増強するような症状に関しては効果が出しにくいような印象です。

その場合などでは骨盤を構成する要素(筋・骨格系)に直接アプローチをする必要があると考えます。

そのため骨盤の重要性をまとめると、
アナトミートレインのラインの調整を補助するという意味と

アナトミートレインの概念では介入しにくい症状に対しては、

骨盤へのアプローチが必要なんじゃないかなと考えています。
今の臨床ではそんな感覚で骨盤を捉えています。


ではその大切な骨盤をどのように評価し治療して行くのか?

骨盤帯において重要な役割は、荷重を伝達する事だと思います。

なのでその部分をなるべくシンプルにして評価していくようにしています。
評価方法ですが、今現在私自身が行っている方法を2つ紹介していきます。

骨盤が安定する条件は仙骨がニューテーションしていることなのですが、

ニューテーションとは仙骨が寛骨に対しておじぎ運動をすることです。

これは寛骨が仙骨に対して動いても同じ事が起こります。

仙骨の動きだけで見て評価するのは視覚的にも触診的にも難しいので私はよく寛骨から見るようにしています。

片脚立位が取れるで場合(上肢支持ありでも可)

荷重がかかった時に上後腸骨棘(骨盤の後ろの出っ張り、PSISとも言います)と
仙骨を触って動きを確認します。

仙骨がニューテーションしていれば、PSISが少し下に動くか、ほぼ動きません

逆に仙骨がニューテーションしていない場合は、PSISが上に動く、もしくは上前方に傾くように動く感じがします。

片脚立位で見るところはここだけです。

立位を取るのが大変な場合や、より詳細に機能をみたい場合は

「ASLRテスト」で確認します。

ASLRテストとは仰向けの状態で両脚を膝を伸ばしたまま、片方の脚を上に持ち上げていただき、その時の努力性や動作中の疼痛、脚の自覚的な重さで判断します。
なんらかの症状を訴える方があればそちらを陽性とします。

片脚立位が取れた人であれば、仙骨のニューテーションしていなかった方とこのASLRテストで陽性になった方が一致するかも確認します。(一致していればより骨盤の評価の信頼性が高まります)

その後に
①両側上前腸骨棘(ASIS)への圧迫→内腹斜筋と腹横筋の機能を補償

②恥骨結合への圧迫→内腹斜筋と前面の骨盤低筋群の機能を補償

③仙腸関節への圧迫→多裂筋の機能を補償

④坐骨結合への圧迫→後面の骨盤底筋群の機能を補償

をそれぞれ行い、症状の変化が起こるかを確認します。

*症状が増強する場合はその部位に対する圧迫が元々強いことによる力の伝達不良と捉える事ができ、症状が軽減する場合は、圧迫が弱い事による伝達不良と捉える事が出来ます。

症状が変化した場所があれば、そこに対するアプローチを行なっていくという感じですね。

症状が増強していれば対象となる筋をリリースしていき、症状が軽減していれば、対象の筋の収縮を賦活させていくイメージで行えると良いと思います。

2つ目の評価ですが、これはさらに簡便化させたものです。私は普段からこれをスクリーニング的に行うことにしています。

評価対象は仙腸関節です。

仙腸関節は触診が難しかったり大変なイメージが多いかなと思います。

この評価も仙骨に対して寛骨が前方回旋(ニューテーション)しているか、
後方回旋(カウンターニューテーション)しているかで、どこにアプローチしていくのかを決めていくわけなんですが、

評価しようにも仙腸関節の動きが少ないため触診してどこが硬いか感じるのは難しい。

と思ったので、

私はいつも股関節の屈伸の硬さでみています。

股関節は屈曲の時に骨盤の後方回旋を伴い、伸展は前方回旋を伴います。

寛骨の前方回旋を起こす筋で主なものは多裂筋であり、逆に後方回旋させるのは坐骨尾骨筋だと言われています。

つまり
屈曲で硬い=寛骨の後方回旋不十分=多裂筋の硬さ
伸展で硬い=寛骨の前方回旋不十分=坐骨尾骨筋の硬さ

という解釈をすることができ、比較的簡単に骨盤に対して
どこにアプローチしなければならないかを判断できます。

もし仙腸関節のモビライゼーションが少しできるかたであれば、自身の評価とこの評価での結果を照らし合わせて行くと、モビライゼーションで得た情報がより信頼性の高いものになり、「この評価であっているのかな?」という不安も少し軽減するのでは無いかなと思います。

ちょっとでも役に立てれば幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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